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母も大手企業で働いていた。そこで父と知り合ったらしい。
母は高校で夜間の学校を選び、働きながら勉強した。

父の会社が倒産してから、恐らく半分夜逃げみたく母の実家に戻ってきた。これが私が育った家。

記憶には殆どないが、しばらくは父も母の実家で暮らしていた。ばあちゃんは厳しい人だったから恐らく居づらくなって出て行ったんだと思う。

父の借金を返済した話で、私が大きくなって笑い話で言われる話がある。

私が保育園の時に、母は田舎で暮らすために車の免許を取りに行った。保育園が終わってから母と自動車学校までバスで1時間掛けて出掛ける日もあった。
私は小さいながら自動車学校の駅を把握していたらしく、バスが着いたのに降りない母に「着いたよ」と教えていたらしい。
本当はその日、借金を返しに行く日だったらしく、そのバス停ではないところで降りたかったと。母はとぼけて「あれ?そうだった?」と違う駅で降りたそうだ。

母は田舎で働くために調理師の免許を取って、学校給食を作る仕事に就いた。
公務員でも無し嘱託職員で子ども3人育てたんだから凄いと思う。
叔母や、祖父母の助けがあってこそではある。

母が父の再婚を知った時、自分はまだ保育園だったと思う。母が父に電話を掛けたら女の人が出たらしく切られてしまった、今度は私を使って電話
させて「パパ」と受話器に話掛けると切られるって件があったのを薄っすら覚えている。

そんなことになってるのに、父が借金あると子どもが困ると返済を続けたらしいが、大きくなって思えば、離婚した父に莫大な借金があろうが子どもには関係ないし、父への愛があったんじゃないかと思ってる。

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