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コーカサスから中東へのバイク旅行 (その98)

2023/11/1

おはようございます、記憶喪失の旅行者ヨシです
現在サマーラの入り口のチェックポストでキャンプ中
軍人の彼らにとって日本人が珍しいので珍獣見たさの彼らの訪問が深夜ちょこちょこあって、少し寝不足の朝
兵士が持ってきてくれた朝食を食べ、のんびり荷物をまとめる
あんまり長く、この場所に留まるとKazuyaに迷惑がかかりそうなので、パッキングは早めに済ませた
しかし、問題があって、以前からちょこちょこキャブレターの詰まりでエンジンがかからなくなる症状が出て、いい加減根本的にキャブレターのパッキンをどうにかしなければ
昨日も一度止まってしまって、急いでいたので簡単に掃除して取り付けたら、またすぐにアイドリングジェットが詰まってエンジンがかからなくなった
いつ止まったかって?、、、、いやぁ〜ダンナぁ、それがよく思い出せんのですよ
ただ、キャブの問題でエンジンがかからなくなったって言う事だけは覚えてるんですけどねぇ
それがどこだったのか、いつだったのかさっぱりって始末なんでさぁ〜、、、、まぁ細かい事はいいじゃないですか?
人生は短い!過去を振り返って時間はない!
前を向いて歩いていこうじゃありませんか?

と言うわけで、キャブレターを外してアイドリングジェットに詰まっているシリコンパッキンのかけらを除去
いくら掃除しても、後から後からクズが発生しているので、完全にファイバー製のパッキンについてるシリコンを落とさないと駄目だ
しかし、長い時間が経過してシリコンは頑固にこびりついて擦ってもなかなか落ちない
ファイバー製のパッキンの方もダメにしてしまいそうだ
ただでさえあまり品質のよくないインド製パッキンなので、慎重に除去しなければ
それを見ていた兵士のハイテムが新しいパッキンを買いに連れて行ってくれると言う
彼は少し英語をしゃべれて、昨日の夜も何かと自分の世話をしてくれた兵士だ

ハイテムは自分の乗るハイラックスに自分を乗せて、市内の自動車修理工場が固まるエリアに連れて行ってくれた
バイクショップ数件で聞いて聞いてみたがやはり見つけるのは難しかった
なので、パッキンをシートを切り抜いて新しく作ってくれるパッキン専門の店に行くことに
店に到着しダメになってたパッキンを渡して同じものを作ってもらう
そこの店主は、テキパキとポンチとハサミを使って5分ほどで荒いながらも新しいパッキンを作ってくれた
ここの店主はライオンを3通飼ってると聞いて驚く
確かに店の中にライオンと一緒に写ってる天使の写真が何枚も飾ってあった

帰り際にハイテムは新品のシリコンパッキンも買ってくれて使う事は無いだろうと思うがもらっておく
ありがとうハイテム

チェックポストに戻ってキャブレターに合わせて少し切り込み調整をして取り付け
エンジンをキックしてみると、無事始動することができた
これで問題はなくなったので、バイクに荷物を積み込みチェックポストを出発する
この後の予定は本物の螺旋ミナレットとこの街の代表的な有名モスクを観光
その後ラマディに向かい出発する

最初に向かった螺旋ミナレットは残念ながら登ることも近づくことも現在禁止になっていた
なので、少し離れたところから写真を撮るだけ
残念
昨日、別の螺旋ミナレットを観光しておいてよかった
次に向かった有名モスクAl-Askari Shrine はシーア派のモスク
シーア派宗教指導者の11代目と12代目の霊廟が祀られているモスクらしい
ちなみに、観光での訪問者は幹線道路からサマーラに入って橋を渡り、街の入り口のロータリーのところからのみ入場できる
バイクをロータリーに停めてセキュリティーチェックを受け、そこから1キロ弱ほど歩いてやっとモスクにたどり着く
モスクはアメリカの空爆により一度破壊され再建されたらしい
モスク自体はそれほど大きくないが、中は煌びやかに飾られているがあまりきれいすぎると少しありがたみが無いような気がする
モスクの入り口は、男女に分かれていて霊廟も男側と女側にそれぞれ別れてガラス越しに霊廟を見ることができる
ずいぶん昔にイランをバックパック旅行した時に訪れたマシュハドは街の中心に有る巨大モスクのイマームレザー廟
奥まで入ることが許されて、霊廟を見ることができた時は感動した
沢山のシーア派信者が泣きながら、霊廟の周りを回る光景は衝撃的だった
現在のイマームレザー廟も同じように、煌びやかに変わってしまっているのだろうか?
だとしたら残念だ
モスクの見学も終わり、バイクまで戻って街の入り口のチェックポストまで戻る
説明を忘れていたが、サマーラの街に観光で訪れる時は、このチェックポストでパスポートを預け、代わりに通行証をもらって中に入る必要がある
自分は、街の東側から街に入ってきたので本来ならダメなのだろうと思うが、特に問題にはならなかった

通行証を返してパスポートを取り戻し、チェックポストの兵隊たちに別れを告げ出発する
時間は14時前
ラマディまで130キロちょっと
夜までに到着は無理かもしれない
しかし、ここサマーラからは早めに離れたほうがいいと思う
途中のサルサール湖でキャンプできないかな?
いや、安全かどうか確認できない郊外で野良キャンプをやるのはやめておいたほうがいい
何故かわからないが、自分の第六感がそう訴えている

それ程幅の広く無い道、一路南西へ
路面は良好で走りやすい
相変わらず道の脇には、防御陣地が一定の間隔で設置されている
1カ所に何人の兵士が詰めているのかわからないが、その兵士たちの給料は一体どのぐらい国の予算を圧迫しているのだろうか?
街の中でこそ、市民の生活で軍や警察の匂いが薄まっているが、1歩郊外に出るとそこは明らかに軍の兵士たちに支配された空間
ここから先はミリタリーエリアで立ち入り禁止、または一般人が立ち行っていいエリアなどを表示する看板などは無い
それを知ってるのはそこに住む地元住民とそのエリアに配置されている兵隊だけだ

途中サルサール湖に向かう分かれ道に差し掛かるダメ元で行ってみようかと思ったが、少し慎重に行動することにした
ちょうど通りかかる対向車を止めてサルサール湖に行きたいが、この道は外国人が通って良い道かと尋ねるとどうもダメらしい
なので幹線道路に戻ると、そこにマーケットがあった
そこで飲み物を買って、ついでにこの辺に安全にキャンプできる場所はないか聞くとなさそうな様子
ファルージャに行ったほうがいいと言うことなので諦めて走り出す

サマーラを出てから3箇所のチェックポストを経て18時にファルージャに到着
もうすっかり日も落ちて辺りは暗い
ファルージャは今まで通ってきたイラク連邦のどの街よりも綺麗でインフラの行き届いた街だった
治安も良さそうだ
市内に入る前に、どの方向に向かうのか当たりを付ける為にバイクを停めてマップをチェックする
すると電動バイクに乗った2人乗りの兄弟がやってきてどうしたのか聞いてきた
なのでキャンプする場所を探していると伝え、どこか良い場所はないか聞いた
彼らは良い場所を思いつかないようであーでもないこーでもないとやっているところに年配のハッジ2人がやってきて姉妹達と何やら話をして、そのハッジの持っている建設中の店舗のスペースを使っていいと言う
その行為をありがたく受け、その場所で一晩キャンプさせてもらう

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