スペードの"3"は切り札になるか?―TVアニメ『ラブライブ!スーパースター‼︎』2期第5話「マニーは天下の回りもの」
TVアニメ『ラブライブ!スーパースター!!』2期の感想、今回は第5話についてです。ここまで1話で区切りとなる話が多かったですが、ついに翌週まで続く回が来たか…という感じです。それだけに第5話だけで感想というと難しいんですよ(笑)
手札にやってきた最後のカード
2期第1話を除き絡みが異常に少なかったオニナッツこと鬼塚夏美ですが、ようやく本腰を入れて登場です。腰は死んでるけど。第3話の学校でのライブには姿がありませんでしたが、アバンでのLiella!に対する反応から見ても、特別強い関心はなさそうですね。チャンネルにある動画から、スクールアイドルのことを知ってはいるようですが、バイトに明け暮れてる以上Liella!に触れる機会はなかなか無いですし。しかしエルチューバーがなんで「日経平均全面安」で嘆いてるんだと思ったら、本業は鳴かず飛ばずだったとは…運用でなんとかしてたんだなあ。
そんな状態でひと儲けしようとLiella!に近づく夏美ですが、どこからどう見ても完全にあっっっやしいコンサルです。一応利害は一致する案件なので手を組むことにはなりましたが、警戒されないほうがおかしいレベル。ちなみにタブレットで出した自身のチャンネルですが、なんか微妙に仕込みがあるので一時停止して見てみてください。それにしても22時間寝続ける動画って企画として成立しないだろ…。
さて、言ってしまえばただの高校生である7人に対し、(脇役止まりだったとはいえ)ショウビジネスの世界を歩いてきたすみれの言動は注目したいところですね。いわば無報酬であるオニナッツとの契約について、Liella!としては利益を求めてない以上問題がないのですが、ビジネス的な視点を持つすみれは危険な匂いを感じ取っているようです。
ここで思い出したいのは、1期第4話のすみれが加入するシーン。かのんの誘いに対してすみれは素直に応じず、あくまで契約という形を取ろうとしました。きちんとした契約を結ぶ意味といえば、「契約内容の履行について互いに責任を負うこと」です。責任のないいい加減な契約をすれば、それは自身を安売りして価値を損なうことになりますし、責任がないからこそトラブルに発展する可能性も高くなります。いわば「タダより高いものはない」ってことですね。
そのようなビジネス感覚があるからこそ、すみれはオニナッツとの契約に危険を感じて警戒するわけです。1期第4話で契約を結んだすみれは、1期第10話ではその責任を果たすわけですが、この2期第5話においては最初から最後まで夏美に気を許していないのも、すみれがLiella!を支えるという契約は、加入して1年が経ってもなお生きているからでしょう。
そして面白いことに気がついたのが、可可の家で大富豪をするシーン。今回は2期生の話も展開され各メンバーの強みも出ましたが、それでも1期生がすごすぎて…というのは引き続きの課題です。2期生たちはまだまだ弱い存在というわけですが、ここで気がついたのが、大富豪において一番弱いカードは”3”ということ。一番弱いというのは言いすぎな気もしますが、2期生3人を”3”のカードと考えてみれば、トランプは4種類ですから”3”のカードは1枚残っています。そう、その最後の1枚こそが鬼塚夏美なのではないかと。
夏美は他の2期生に比べてクセが強く、また不確定性の高いキャラクターでもあります。”3”で不確定な存在といえば、ルール次第では最強のカードになり得る「スペードの3」。そして今回の大富豪のルールは「スペ3返し」なしですが、「スペ3返し」とは大富豪における最強のカード、ジョーカーに(単独の場合)勝てるというものです。Liella!にジョーカーっていましたっけ?これが見事にいるんですよ。
夏美が場をかき乱す要素としてLiella!に近づいてきたことも、「スペ3返し」なしゆえにすみれには太刀打ちできなかったことも、恐ろしいことにこの大富豪と一致していました。単なる偶然、あるいは私のこじつけかもしれませんが、それにしてもちょっと出来すぎていますね…。ちなみにジョーカーも場をかき乱す存在なので、その点でもイロモノコンビであるすみれと夏美はキャラ被りしていました。
ジョーカー・すみれには敗北を喫した夏美ですが、力不足に悩める存在は自身を含めちょうど2期生の4人。”3”のカードが手札に4枚あることに気がついたときに起こることといえば…「革命よ!革命!」。
というわけで次回、革命!乞うご期待!ちなみに革命を起こすとカードの強さ順が逆になりますが、ジョーカーは変わらず最強です!残念!(?)
その他雑多なポイント
1期第8話で仕込みのあった部室の物置ですが、部室拡大により飲み込まれてしまいましたね…。部室の拡大も良いんだけど冷房つけてあげてくれw
運動が得意なメイが音楽担当、なんでもソツなくこなしそうな四季でもダンスが武器とは予想外でした。きな子が歌詞担当となりますが、そうなると夏美は衣装…なのか…?
3回連続貧民と大貧民になっているかのんとすみれ、いいですよねえ…なんというかこう…大富豪めっちゃ弱そう…w 以前にも触れましたがこの2人の組み合わせが大好きなので、こういうかのすみもっとください。
あと可可がすみれにカードを落とす扱いは分かるのですが、かのんにカードを落とした富豪は誰なのでしょうか…?
ビジネス感覚を持っているのはすみれだけでなく、夏美もまた同じ。抜けているところも多いながら、普段からお金のために世の中をチェックし、時事ネタを斬るくらいの頭脳も兼ね備えていることもあり、世間のことにかなり目ざといタイプだなと感じます。だからこそ、第1話できな子の浮かない表情に意識が向いたんでしょうね。
地方出身説については鬼塚商店が実家っぽさがあるのでなんとも言えませんが、あの様子からするに苦学生なのは間違いなさそうです。このあたりの掘り下げはまた次回ですかね。
というわけで、ざっくりと第5話の感想をお届けしました。翌週まで焦らされるのが久しぶりで落ち着かないのですが、それだけ第6話も楽しみになりますね。スペードの"3"が起こす革命は、果たしていい方向に転がるのかそれとも…?夏美の悪巧み(?)で行き着く先から目が離せませんね。
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