空に描くのは「スクールアイドルの夢」
2016年にスクールアイドルと出会ってから5年。これは今更かもしれないけれど、ようやく気がついた止まることのない想い―いや、夢の話。
「スクールアイドルが好き」
私のTwitterアカウントのプロフィール文には「スクールアイドルが好き」と書いています。「ラブライブ!が好き」ではなくあえて「スクールアイドルが好き」としたのは、とにかく本当に「スクールアイドルが好き」だからです。
ラブライブ!のことを知っている人向けのエントリなので改めて説明する必要はありませんが、スクールアイドルとは「学校でアイドル活動をする生徒」のこと。ただしここで言いたいのは、シリーズでメインとなるキャラクターあるいはグループのことではなく、スクールアイドルという存在そのものを私は心から愛しているということです。
ではスクールアイドルの魅力とは何か。人それぞれ答えは違うと思いますが、私はその物語にあると考えています。存在の話をしているのに物語とは、と思うことでしょう。この「物語」とは、作品の話(ここでは「ストーリー」とでも呼び分けましょうか)のことではなく、スクールアイドルという存在の根底を流れるもののことです。つまりここで言いたいのは、スクールアイドルによるストーリーだけではなく、スクールアイドルをスクールアイドルたらしめる物語が大好きだということ。学校でアイドル活動をするだけであれば、きっと私はこうもスクールアイドルを愛してはいなかったと思います。
花丸のセンター曲であることから花丸にかかわる歌詞が多いこの楽曲ですが、この部分は花丸だけではなくスクールアイドルそのもののことだと私は思います。スクールアイドルを始める動機や背景はキャラクターごとに違いますが、輝きたいという想いからスクールアイドルは走り始めるのです。
スクールアイドルは学校でアイドル活動をする存在。つまり学校にいる間しかスクールアイドルでいることはできません。道のりはそれぞれ違いますが、後戻りすることも立ち止まることもできない青春を駆け抜けることは同じ。たとえそれがどれだけ輝く日々であっても、どんなに愛おしい時間であっても、行く先には未来しかないのです。
人は誰しも過去に戻ることはできません。しかし、スクールアイドルが精いっぱい輝いた時間はなくなることはありません。仲間と共に夢と輝きを求めた日々、そこで見た景色全ては、彼女たちの未来を暖かく照らし続けるのです。スクールアイドルとはなんと愛おしい存在なのでしょうか。
私の大好きな、スクールアイドルに対する想いの根幹をなしているとも言えるセリフ。ラブライブ!シリーズでどのシーンが一番好きか、と問われれば私はここを挙げます。輝きを胸に青春を駆けるスクールアイドルの姿は、仲間や周囲の人々を動かすだけではなく、それはまた新たな輝きを生み出します。いま目の前にあるスクールアイドルの姿には、それぞれの夢や輝きを追いかけて、スクールアイドルの未来を共に求めて走ってきた全てのスクールアイドルの輝きが詰まっていて、そしてこの輝きはさらに伝わっていく。そんな夢と輝きの繋がりこそがスクールアイドルの物語なのです。
目の前に流れる物語
スクールアイドルの物語について述べてきましたが、話はこれで終わりではありません。ラブライブ!シリーズの最大の特徴といえば、キャラクターを演じるキャストの皆さんが現実でもグループとして活動を行っていることです。キャストの皆さんは当然学校でアイドル活動をしているわけではありませんが、「スクールアイドルの物語」は現実でも流れているのです。ただ単にスクールアイドルを演じて立っているからではなく、現実の彼女たちは紛れもない「スクールアイドル」なのです。
現実での最も重要な活動といえばライブですが、私に特に大きな衝撃を与えたライブが2つあります。ひとつは2019年12月に開催された「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会 First Live "with You"」。私はμ'sのライブに参加したことはなく、初めてライブに参加したのは「Aqours First LoveLive! ~Step! ZERO to ONE~」でしたので、次なるスクールアイドルの船出として立ち会ったのはこれが初めてでした(ライブ感想エントリはこちら)。
そしてここで目にしたもの、それは現実に広がるスクールアイドルの物語。スクールアイドルに憧れ駆け出した、新たなスクールアイドルが精いっぱい輝こうとする姿でした。スクールアイドルへのトキメキが新たな花を咲かせる瞬間に立ち会えること…それは私にとってたまらなく幸せなことです。目の前には私が愛する「スクールアイドル」が本当にいるのですから。「TOKIMEKI Runners」とはまさしく目の前に立つ彼女たちのことでした。
もうひとつは2020年1月に開催された「LoveLive! Series 9th Anniversary ラブライブ!フェス」。詳細はライブ感想エントリに譲るのですが、ラブライブ!フェスが何より素晴らしかったのは、これまで紡がれてきたスクールアイドルの物語が繋がる舞台であったこと。9人から始まった夢を、その姿に憧れ走り出したスクールアイドル達が繋ぎ続け、「みんなの想いが導いた場所」として実現したのがラブライブ!フェスなのです。スクールアイドルの「夢のStory」が繋がること…そこにある景色はどれほどに素晴らしいものかを私に見せつけてくれました。
そしてこのラブライブ!フェスでは、「終わりの歌」を歌うことなく最後まで未来を歌い続けました。スクールアイドルの物語は未来へと繋がり続けていくことを示してくれたのです。夢が未来へと繋がった先には何が待っているのか…そんなことを思わせてくれるライブでした。
空に描く夢は
2020年10月から始まったTVアニメ「ラブライブ!虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会」の放送。もともとはTVアニメとして描かれる予定はなかったという、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会がつかんだ夢のひとつです。
そのエンディング曲である「NEO SKY, NEO MAP!」。今までのシリーズ作品と異なり、「あなた(=視聴者)」の存在を意識して作られている作品ですが、だからこそ最後のフレーズに心を動かされたのです。「夢見て憧れて また夢が見たいんだ 見たい、見たいんだ!」―虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会のことや、スクールアイドルそのものを歌う歌詞としてもたまらなく素晴らしいのですが、何よりこの楽曲を聴いて「私もスクールアイドルと共に夢を見たい」…そう思ったのです。
そして新たなスクールアイドル・Liella!のデビュー。新たなスクールアイドルとして一歩を踏み出した彼女たちが、これからどんな物語を紡いでいくのか…第1回生放送の姿からそんな期待をせずにはいられませんでした。
そんな彼女たちのデビューシングル「始まりは君の空」が本当に大好きで。リリースイベント「始まりはみんなの空」で、夢見て憧れたスクールアイドルとしてステージに立ち、夢を歌うこの楽曲をステージを披露するLiella!の姿を観て、幸せという言葉では言い表せないほどに…とにかく胸がいっぱいになっています。スクールアイドルの「夢のStory」は、今こんなにも熱く大きくなっているのですから。走り始めた彼女たちのたくさんの夢が叶うこと、そしてその輝きといつか直接会えることを願って。
僕の夢はきっと、「スクールアイドルの夢が繋がり続けること」。夢を受け取ったスクールアイドルがトキメキを胸に走って、そしてそれが新たな夢を生み受け継がれていくこと。夢が繋がり続けた先に何が待っているのか、ラブライブ!フェスで観た景色の先が観たいのです。夢で紡がれた物語の続きを知りたいのです。だからどうか、スクールアイドルの夢が叶い続けますように。どうか、また新たな夢が生まれ続けますように。
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