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【実話】不登校中学生が10年の時を経て、憧れのチャンピオンと共に世界大会に出場する話

謝礼!ケビンです。WCS出場にあたり、この大会にかける思いとこの10年間の物語をまとめてみたので是非読んでください!
ケビンのことを知ってる人も、あまり知らない人も是非読んで欲しいです!


人生に色が戻ったあの日

俺は何で生きてるんだろう?
10年前、当時中3のケビンは毎日そんなことを思っていました。

中2の時に両親が離婚し、悲惨な家庭環境の影響で学校にあまり行けてない時期がありました。
頑張って学校に行っても、「お前何で休んでたんだ」「サボってんだろ」とからかわれてばかりでした。
親から離婚や家庭のことは、誰にも言ってはいけないと口止めされていたため、「体調が悪かった」などと嘘をつくようになりました。
その結果、先生から「体調管理くらいちゃんとしなさい、もっと覇気を出せ」と個別に呼び出されて指導されるありさまでした。

「何でこんな思いして毎日生きてるんだろう」

どこにも味方がおらず、本来自分にとって最大の味方であるはずの親が敵であることも拍車をかけ、自殺を考えるようになりました。

そんな思いで過ごしていた中3の夏、YouTubeを見漁ってる時に運命を大きく変える動画に出会いました。

「パチリスでポケモン世界大会優勝!?」

当時ポケモン対戦をやったことのない俺でも、異常な出来事であることがすぐにわかりました。
ここでケビンにとって人生のヒーローであるセジュンさんを知りました。

見始めたらもうセジュンさんのプレイに夢中になってました笑
ボーマンダやバンギラス相手に何をどうやったらパチリスが勝てるんだと思ってましたが、そこで初めて見たのが技「このゆびとまれ」でした。

心の奥に雷が落ちたような感覚でした。
とにかく自分もやってみたいと思い、心がワクワクしてました。
「何で生きてるんだろう」から「明日を生きたい」とこの日から思うようになったんです。
その日食べた晩御飯はとびっきりに美味しくて、ポケモンのことを考えるだけで幸せいっぱいの夜でした。

この日以降、高校卒業までケビンが学校を休むことは1度もありませんでした。高校では皆勤賞の賞状までもらっちゃいました。
どんな嫌なことがあろうと、俺にはポケモンがある。
全然勝てなかったけど、当時はセジュンさんのプレイを真似してるだけで本当に幸せだったんです。

人生に色が戻ったあの日、セジュンさん、本当にありがとうございます。

中学の卒業式で帰りたそうにしてるケビン笑

YouTuberケビン発進!

大学生になったケビン、当然ポケモン対戦は続けてました。
少しずつ元気を取り戻して、2020年11月YouTubeへの挑戦を決意します。
今までずっと1人でやってきたこともあり、自分のプレイを誰かに見てもらうことに憧れがありました。
「俺も有名プレーヤーになっちゃうぞ!!」

意気込んで始めたはいいものの、「無名、実績なし、知り合い0」当然配信に人が集まるわけもありませんでした笑

それでも最初は数人でも来てくれるのが嬉しくて、毎日のようにランクマ配信を楽しんでました。
これだけでも不登校時代と比べ、自分にとって1つの快挙でした。

より沢山の人に見てもらうにはどうしたらいいだろう。
何か面白い動画やツイートが拡散され、自分を知ってもらうことが大事だと考えました。「ポケモン芸人ケビン」誕生の瞬間です。

最初は全くと言っていいほど伸びませんでしたが、日に日に研究と改良を重ね少しずつ色んな人へ拡散されるようになっていきました。

そしてチャンネル登録者が1000人を越えた時、1つの決断をします。
「オフ会を開いてみたい」
自分の配信や動画を見てくれた人、ポケモンを通して繋がった人に会ってみたかったんです。

少しずつ準備を重ね「第1回ケビンオフ!!」のエントリーが開始、なんと32名満員になったんです!

そして人生を変える驚くべき出来事が起こりました。
「エントリーNo.32 Sejun Park」

何度も確認しましたが、あのセジュンさん本人で間違いありませんでした。
たまたま日本に遊びにくる日でポケモンのオフ会を探していたそうで、そこにケビンオフの日程がドンピシャだったんです笑
しかもセジュンさんが行く予定だったポケセン渋谷の隣の建物がたまたまケビンオフの会場でした。

こんな奇跡ってあるんだろうか、セジュンさんとDMでやり取りをして沢山涙が溢れました。

今までのことを思い出して、余計に涙が溢れました。
元気を取り戻して来たとはいえ、どこかちょっと無理をしていた部分もあり、
「頑張ってきて良かったな」と思えた最初の瞬間でした。

夢が本当になった日

自分でオフ会を開いて、みんなに会えるってだけで昔の自分からは想像のできない未来です。
しかもそこにセジュンさんが来る。
これまでの人生で、この日ほど気持ちがたかぶった日はありませんでした。

この日セジュンさんと初めて会った時、
頭が真っ白になって力強く握手をしてくれたことだけははっきりと覚えています笑

オフ会の最後にエキシビションで「セジュンvsケビン」が実現しました。
事前のケビンのお願いをセジュンさんが快く引き受けてくれたことに感謝です。

オフ会の配信卓でみんなの前で、セジュンさんと試合をする。
まさにあの日見た世界大会の決勝を戦っている気分で、言葉では表せないほど幸せな時間でした。

その試合で、セジュンさんの優勝を見て育成したガブリアスを使いました。中学生の頃から、セジュンさんの真似をして岩雪崩を打ちまくってきた個体です。

試合は、まさかのガブリアスが岩雪崩を両外ししたことが決め手となり、負けてしまいました笑
それでも人生であんな幸せな瞬間はありませんでした。

オフ会は無事終了し、セジュンさんを含む数人と晩御飯に行きました。
人生のヒーローが自分のオフ会に来てくれて、一緒にご飯を食べてポケモンの話で盛り上がりました。一生忘れることのない思い出です。

そこで人生で1番嬉しかった出来事が起こりました。
なんとセジュンさん俺のネタ動画を見てくれていて、特に気に入った部分をみんなの前で披露してくれたんです。
この時、目の前で一体何が起きてるかわからない不思議な感覚になってました。

「167ページか、俺のリザードンの素早さと同じじゃないか」
「お前HBなのか?こいつはきっと図太いに違いない、鉢巻ウーラオスの暗黒強打を2発は耐えそうだ」

その間合い、トーン、身振り、全部ケビンが「どうやったら面白くなるかな」と必死に考えたものが完璧に再現されてました。きっと何回も見てくれたんだろうなと、涙が溢れました。

その日は、夢にも描いてなかった夢が本当になった日でした。

憧れのセジュンさんと初対面

新しい約束、新しい希望

あの日の最後に、「また横浜で会いましょう」とセジュンさんが言い残してくれました。翌年、WCS2023が横浜で開催予定でした。

最後の何気ない一言だったかもしれませんが、ケビンにとっては新しい大きな希望となりました。この時、世界大会出場を本気で目指す決意をしました。

世界大会=俺がセジュンさんを見つけた場所。そこでセジュンさんがまた会おうっ
て言ってくれたんです。頑張らない理由などあるわけがないです。

そこからネット予選までの約半年、今までに無いほど真剣にポケモン対戦に取り組みました。セジュンさんにもらったサインを机に飾り、毎日練習に励みました。

しかし2023年、ケビンは予選敗退に終わってしまいました。たった半年頑張ったくらいで通用する甘い世界ではなかったと痛感し、世界優勝したセジュンさんの偉大さが改めて身に染みました。
何より、セジュンさんが「横浜で会おう」って言ってくれたのに自分が弱いせいでそれが叶わない悔しさは、これまで味わったことのないものでした。

結果としてWCS2023には観戦で行くことが出来て、セジュンさんに挨拶することができました。ケビンのことをはっきりと覚えていてくれて、とても嬉しかったです。

そこで初めて、世界を相手に本気で戦うセジュンさんの姿を見ました。やっぱり変わらずかっこいいし、何より心のワクワクする感じを思い出しました。

俺もこの舞台に立ちたい。世界大会への想いが一層強くなった日でした。

そこからは怒涛の特訓が始まりました。予選抜けを第1の目標にそれに特化した戦術、要素を徹底的に勉強しました。
予選前にはランクマTOP30のデータ(技、テラス、性格等)をできる限り暗記し、自分の使うポケモンに関してはダメージ計算が暗算でできるようになるまで徹底していました。
全ては、世界大会に行けばセジュンさんに会える。それだけです。

そして迎えた2024年最初の予選で、悲劇は起こりました。

ついに掴んだ約束への切符

あの悔しさから1年、盤石の準備で迎えた1回目の予選。
とても自信がありました。直前に10試合練習となれば、軽々10-0できていた上、昨年とは比にならない安定感を自分で感じていました。

しかしそこに待っていたのはエラー落ちの悪夢でした。
エラー落ちは回線切れとは異なり、ソフトが強制終了してしまうことです。対戦中に起きると負け扱いになります。
現時点でプレーヤーに対策のしようがなく、新品のswitchや再起動後にもエラー落ちは散見されています。

17-4と安定した勝率で進んでいたケビンでしたが、2度のエラー落ちが発生してしまいました。1度は覚悟していたものの、2度目で感情がぶれてしまい残りの試合をうまく進められず、あと1勝分足りずに予選敗退を喫しました。

「今日までの俺の頑張りは、こんなものに阻まれて終わるのか?」

1回目の予選直後は、敗退という現実をうまく受け止めきれてなかったと思います。それでも立ち止まるわけには行きませんでした。

振り返れば、10年前の不登校時代から少しずつ元気を取り戻し、色んな思いをしながら頑張ってきたYouTubeも登録者は2万人を超えていました。
そこには大好きなポケモン達と、応援してくれる仲間がいました。
そして頑張った先には、きっとセジュンさんや世界の強豪が待っている。

これまでの全てをかけて臨んだ2回目の予選を無事突破し、初の全国出場を果たしました。
その後も快進撃は続き全国大会を勝ち抜き、念願のWCS出場権を獲得しました。

大好きなポケモン達と応援してくれたみんなで掴んだ最高の勝利でした。
そこには、相棒のサーフゴーや10年一緒に戦ったランドロスの姿もありました。

その数日後、セジュンさんからメッセージが届きました。
「WCS権利、本当におめでとうございます!」その言葉でまた沢山涙が出ました笑

ついに俺は約束の舞台に立つことができる、俺がセジュンさんを見つけた場所に。

WCS権利獲得の配信で男泣きするケビン笑

JCS前夜

全国大会の激闘から1ヶ月、ご縁もありJCS前日にセジュンさんと食事に行くことができました。

セジュンさんも無事WCS権利を獲得され、しかも同じゲーム部門ということで世界の舞台で対決が叶うかもしれません。

その日はポケモンに限らず色んな話ができましたが、大会前こんな練習してる〜とかお互い選手目線で話せたことがとても嬉しかったです。
10年前の自分に見せてやりたい笑

あの頃の「何で生きてるんだろう」と毎日思ってた自分からは本当に想像できない未来でした。

JCSに出場予定のケビン、セジュンさんは2日目に観戦に来るという話でした。
2日目にケビンが出場するには、日本TOP4に残らないといけません。
厳しい戦いですが、自分が戦っている姿をどうしてもセジュンさんに見て欲しいと思いました。
「あなたのおかげでこんなバトルができるようになりました!」
今日までの全ての感謝を込めてセジュンさんへ表現したかったんです。

迎えた本番、ケビンは日本13位という結果に終わりました。
JCS初出場で13位、本来なら大いに喜ぶべき順位でしょう。
しかしTOP4に残れず、セジュンさんが来る前に敗退してしまった悔しさの方が大きく、素直に喜べていなかったのが正直なところでした。

WCSまでお預けってことかな。

JCS前夜セジュンさんが激励してくれました

最後の夢、終着駅ホノルル

ここまで本当に色んなドラマがありました。ここには書ききれていないことも沢山あります。

セジュンさんと一緒にWCS出場の夢が叶おうとしている今、ケビンが描くこの物語の最後の夢があります。

それは「WCSの舞台でセジュンさんと戦う」ことです。

JCSの最後に「世界大会で戦おう」と2人で話しました。
だから俺はそれまで絶対に負けない、その準備を全力で進めています。

この10年に渡る物語、多方面で嬉しいことも辛いことも本当に沢山経験してきました。その終着駅として世界大会ホノルルの舞台で、大好きなポケモン達と応援してくれるみんなと共に最後の戦いに臨もうと思います。

不器用ながらに全力で、失敗も沢山してきましたが、ここまで来れたのは
セジュンさんを始め、これまで関わってくれたみなさんのおかげです。

その10年間の全てに感謝を込めて世界大会を戦ってきます。

こんな自分ですが、どうか最後応援よろしくお願いします!謝礼!!

日本13位に終わったケビン、最後の夢へ!








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