ノート限定 あとがき  dplusさんへ返答詩 「道の重なる場所に」


道を歩いている
それは降り注ぐように敷き詰められて
通った端から踏み固められるのに 解れていく糸のよう

振り返ればそこにあるはずなのに 見えない場所に折りたたまれる

世界はもっと広く
輝いていたはずだったのに

「こうしたい」「こうなりたい」は「こうならないといけない」「こうしないとけない」と混ざって

歩む理由は変わっていく 道の姿も変わっていった

もっと道は自由なはずだった
どこにでも行けて 全てがかけがえのないもののはずだった

歩めば歩むほどに 守りたいものが増えていった
失いたくないと握りしめたものが 抱えきれないほどになっていた

零したもの 願ったもの
握りしめたものが繋がって

描いた道は どこにでも行ける地平を
ここに行きたいという道に変えてくれた

踏み外しても道はそこに続いている
遠回りしても失われるわけじゃない
急がなくてはいけない理由なんてどこにもない

そのために風は流れて 星は輝いて
花は咲いて 心は囁いた

思い描いたもの 全て夢
見たい景色のために 続いていく自由という名の道だから

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