Mary Ann「断片詩集」

歌詞を追いながら、はっと気づく。
ジャズというより、これはボサノバってやつかもしれない。

垣間見えたルーツは、そんな感じ。

ピアノの暴れ具合が、まるで掻き鳴らしたギターみたい。
でも、ロックなんだよな、思わず笑って、拍手したくなる。

ファーストアルバムが一番、
アーティストのやりたいことが反映されている、
と言われる。

本当に、そうだなって、思った。

音が楽しくて仕方がない。
歌詞も伴奏も、本当に音楽してる。

気づけば、
ドラムも、ギターもない。
歌声とピアノで勝負、みたいなシンプルさもカッコいい。

弾き語り。
そういえば、
弾き語りは好きだ。

バンドサウンドも好きだけど。
でも、弾き語りも、好きだ。

アコギのあっさりとした素朴さも。
ピアノの真っすぐな語りも。

大丈夫かな、
ちゃんと好きに聴けるかな
て、少し不安だったけど

聴いてみれば、安心した。
なんだ、ちゃんと、これ、好きなやつじゃん。って。

――ありがとう
お気に入りが、また一つ、増えました。

――――――

夜が落ちてくるから、
強くあれ、自分。

夜が動いたから、
僕は行くよ、もう。

でたらめなメロディーくちぶえに 乗せて
飛べよ、タンポポの綿毛。

明日がキラキラしながら降ってくるから
鳴らせよ、自分。

――――――――断片詩集によせて



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