詩集2-12 返答詩集2-12 日記詩集2-12 おまけトーク(人間関係、という代謝)



詩集
「だめでもいい 大丈夫だから」

自分がもうだめだと思った時に

したことがだめというだけかもしれない
自分がだめになったわけではないから

だめでも
大丈夫

だめだと思うことは だめじゃない

返答詩集
「夢の残り香」

変わると決意したとしても すぐに想いは消えてしまう
空っぽの自分が ぽつんと立っていて

生きることなんて
こんなものかと 立ち尽くしていた

目を開けば自分に足りないものばかりが映る
誰かが持っていると自分もそうでなくてはいけないと勘違い

自分のものなのに誰かのもの
もう誰のものかも分からない

捨ててしまえば楽だから
自ら失っていく

何をしてもどうせ変われない
同じ場所をぐるぐると廻るだけ

今まで何を集めてきたのだろう
自分の胸の奥を逆さまにして全部地面にぶちまけた

涙と今が輝いていた
思い出と明日が煌めいていた

夢の残り香 全てを捨ててもなお残り
胸の奥に眠り続けていたもの

全てを諦めたというのに どうしてこんなに苦しいの
何も望まないというのに どうしてこんなにも空しいの

今も生きているのは
絶望は命を奪うことはできなくて

胸に秘めた想いは 望んだ確かな光を
今もどこかで探していて

生きるということはそれだけで
希望そのものだったから

日記詩集
「絶望を前にした時」

現実に為す術もなく打ち拉がれる時
生きる力を失うことを絶望と呼ぶのだろうか

未来を信じて進む時
夜を超えていく力になる

たとえ心が闇を引き連れたとしても
胸に秘めた温かなものが松明のように道を照らす

光を抱き 眠りに落ちるなら
やがて昇る朝陽は希望とは言えないか

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