7 12 詩集シリーズ 仕事の気づき
詩集 日々を生きる
「その手にあるもの」
途中で挫けても
積み重ねた努力は無駄になんかならない
全部抱えて
未来に持って行けるから
返答詩集 出逢いと旅 別れと続く道
「心の行方」
偶然すれちがって
触れあった手と手は
流れ星のように 一瞬のうちに
離れていってしまう
立ち止まって 振り返った
繋いだ手に残ったものが
痛くて 温かい
残った思い出は色褪せていても
宝石みたいに煌めいて
過去になっても 星みたいに
輝き続けていた
流れ星は 落ちていく
心の中に 夢となって
消えた光が 残り続けるように
空っぽになった手は 繋いだまま
手と手が触れあった場所は
木と風が出会ったように
花と雨が触れたように
光と川が微笑みを交わしたように
いつか消えてしまう日まで消えないで
灯火のように 胸を温め続けて
# 5
星の欠片 心の断片
二部 星と心
三章 星に願いを
7
人知れず陽が落ちていく
世界が眠りに戻っていくかのように
空と大地が闇の中に溶け込んでいく
眠りに包まれたような世界で
あの星もきっと誰かの朝陽になっている
8
人生をやり直したとして
最初から辿ったら 行き着くのは今の場所
過去を繰り返すだけ 歩き方も鼓動も同じ自分で何も変わらない
なかったことにしたい
なくなっても 何事もなかったかのように
現実は 全部飲み込んでいく
日常は 取り戻せないまま進んでいく
戻らない日々を過去と呼んで
心に残ったものを思い出と呼んだ
取り戻せるかもしれない希望を明日と呼んで
これからを生きていく
これからも 生きていく
9
歩んできた過去は自分だけのもの
他の誰にも触れられないもの
心は自分だけが触れられるもの
誰かとも重なるもの
自分だけの時が誰かと交差する今
自分だけのものを 出会えた人が受け取って
持っているものを この胸にしまって
思い出して そっと取り出す
一緒にいた時を覚えていよう
光を心に留めておくように
過去は 別の場所で他の誰かと重なり合いながら
今も 繋がっている
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