詩集2-11 返答詩集2-11 日記詩集2-11 おまけトーク(目覚め)


詩集
「願い」

どうすれば心に近づけるだろう
一緒に生きていけるだろう

声は遠い日の記憶
呼んでいた声

傷みに寄り添う時
自分も泣いていることに気づいた

今なら解り合えるような気がする

返答詩集
「咲いた花が揺れる理由」

帰り道の月明かりに照らされて
見上げる夜空に一人泣いた

どうして人はこんなにも残酷になれるの
傷つけたことにすら気づかないの

心ない言葉に 傷を抉られて
心を守れないと思った

毎日の生活が色褪せて
消えてしまいそうな気がしてしまう

心が失われていく
思えばこの人生はずっとそうだった

悲しみや虚しさを背負いながらも
失った心を取り戻すことはできなかった

痛みを繰り返し過ぎて
もはや過去をずっと生きてるような気がする

眠る時の雨音に
あの日の涙が重なった

悲しみの音に安らぎを感じて眠る
あの日見た夢の続きのよう

自分の歩む日々が
幸せであるようにと祈ってきた

全てが叶わなくて
幸せというものが分からない

失うことを繰り返しながら
出会い続けるしかなくて

何気無くかけられた言葉が
こんなにも温かく心に染みるのはどうして

日記詩集
「出会いの可能性」

出会いと別れを繰り返しながら
生活を彩る物と巡り合い 手放して
芽生える感情という芽を育んでは 摘んで
言葉に宿る一条の光と底知れない闇を臨んで

出会いは常に姿形を変えている
見えなくても気づきながら

風のように突然訪れ
自ら踏み出してこの手で掴んでいく

一人の力ではどうにもできない
出会いを運命と呼ぶのだろうか

委ねる他になく
信じることしかできないのかもしれない

この世界をほのかに信じている

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