「その手に求めた 救いについて」


その手がこの世界で唯一の繋がりだったこと
それは今も昔もきっと変わっていない

私は 前に進んでいないのだろうか

毎日死に物狂いで生きてきた私は自立や強さを求めていた気がする

もしも嫌いになれたら
私は何から自由になれるだろう

会えるだけで幸せ
そうかもしれない
過去の私からしたら

でも今の私にとっては違うのかもしれなくて
嗚呼、やっぱり私は 少しずつ変わっていく

変わらないものと変わったものが
ないまぜになりながら
それでも笑う今を 私は幸せだと言えるだろうか

思い出したそれは風船みたいに揺れて
信じられなくなったりもするし、死にたくもなったりする

ごめんね過去の私

何年経っても色褪せないままのそれは
囚われているといってもいいのかもしれなくて

嗚呼、それでも私は
死にたくなっても信じられなくてもその手を掴むのだろう
支離滅裂矛盾だらけ そのままの私の懸命さで

あの日見た何か信じられた確かさがきっと 支えてくれている
何か立派なものではないかもしれなくても

変わっているとか 変わらないとか
そんなことはどうでもよくて
私が私であることは きっと未来永遠無限に変わらない

ちぐはぐな思いの全てそのままの私が 今日を生きて
今日を進むんだ 

さよなら過去の私

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