雷句誠「どうぶつの国(2) 」

奪うか
奪われるか

生きるか 死ぬかの 命の在り方

命を食べるのは 生きるため
生かすため 自分を 家族を

食べられた命は 生きるため
活かすため 命の一部として

動物の種が違うことが
悲しみを生むとしたら

種を越えて 分かり合えたら
どれだけ幸せだろう

食べるものと
食べられるものの隔たりを

命は果たして超えていくことができるのか

けれどもどうぶつの国は
それを希望と呼び始めた

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