秘教哲学概論6

ラージャヨーガについて

ラージャヨーガでは、修行の段階を8つに分ける。

この8つの段階は、実は秘教でいう8つのイニシエーションと関係している。

1 ヤーマ

2 ニヤーマ

3 アーサナ

4 プラーナーヤーマ

5 プラーティヤーハーラ

7 ディヤーナ

6 ダーラナ

8 サマーディー


ヤマは、禁戒という意味であるが、低いイニシエーションは、自己統御によって知られる。高段階イニシエーションは世の中の影響力によって知られる。ということを覚えておくといい。

非暴力、正直、不盗、禁欲、不貪は、ハートチャクラが目覚め、内なるキリストが誕生することによる基本的信頼と善意の結果である。

ニヤマは、勧戒であるが、清浄、知足、努力、聖典学習、絶対者ブラーフマン信仰を意味する。諦めが2段階の特色であることから、知足がなぜニヤマにあるかわかるだろう。
2段階のイニシエートは、聴覚的に真実を理解する。つまり、彼は、真実を見たわけではないが、聞いて知っている。言い伝えや他人や聖典から。だから聖典学習が2段階と関係するのである。

また、信仰も2段階の特徴である。憎しみと無神論が1段階の特徴であるように。ここで例を挙げよう。知り合いの女性は1段階の時、人生の不幸を嘆くあまり、天に唾を吐いて生きていた。しかし、彼女は2段階に近づくにしたがって、この世の理、因果応報などを理解し、信仰を持って行った。
神とは宇宙の法則である。

さて1段階と2段階のイニシエーションは、環境の制御と関係するが、3段階は、アーサナである。

アーサナとは、単なる座位のことではなく、人生に対する根本的態度のようなものでもある。ここでそれぞれのイニシエーションが制御する感覚を列挙しよう。

第1段階
第2段階 聴覚
第3段階 触覚
第4段階 視覚
第5段階 味覚
第6段階 嗅覚


第3イニシエーションまでは愛ですら二元性をもつ。

しかし、第3イニシエーションにおいて、あらゆる二元性は終わる。

かつて、知り合いの第3イニシエートが、善悪の相対性について語っていた。

ただ客体があるだけだ。

暑さに対立して寒さがあるわけではない。熱量の違いだ。

私は昔、真冬に半裸で座禅して実験したことがあるが、心が乱れた時、修行の達成欲や野心が入ってきたのみ、体も震えた。

心と体は密接につながっている。

精神に野心がない時、寒さを感じなかった。

第4段階は、プラーナーヤーマである。

調気によって、人は集中できるようになる。

私の例を参考に挙げておくと、私は第4イニシエーションを受ける前は、人生に必死で、書き物や、写真などをほとんど残していない。

知り合いの第4段階になりたてだった人も、同じようなことを言っていた。

第5段階は、プラティヤハーラ、感覚の制御である。

この段階の人は、具体的に頭痛など肉体的なものから、感情的なものまであらゆる苦しみを解消できる能力を持っていたりする。

抵抗するから存続する。受容し抵抗をやめた時、あらゆる苦は終わる。

それが5段階の安らぎである。

次に続くのが、ダーラナである。

6段階のダーラナと、7段階のディヤーナは、集中の対象が1点か全体かの違いである。

6段階は眉間のチャクラに属し、7段階は頭頂部のチャクラに属する。

8段階は宇宙アストラル界、そこで人は1から0になる。

カバラでは、

5段階 アインソフオール
6段階 アインソフ
7段階 アイン

5段階は原初の光、6と7はアビス、闇の領域である。

マイトレーヤはこの世の7割は光であるといった。

闇、悟りの領域は上位2つのイニシエーション、第6、7によって明らかになる。

唯一にして最聖なる神の光と愛と力があなたがたにありますように。

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