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ATRI -MY Dear Moments- 感想

steamで購入したATRIをプレイしてエモの塊になったので、レビュというか感想を書き殴ります。

なんですかこのゲーム

『ATRI -My Dear Moments-』は企画・シナリオに『この大空に、翼をひろげて』の紺野アスタを迎え、『グリザイア』シリーズのフロントウイング、『サクラノ詩-櫻の森の上を舞う-』の枕が共同制作を行うノベルゲームです。
             ーーsteamのイントロダクションより引用ーー

「この大空に、翼をひろげて」「見上げてごらん、夜空の星を」のライターである紺野アスタが企画・シナリオを担当しているノベルゲームです。
steamでこの記載を見た瞬間速攻で買いました。

2200円というロープライスなので?ストーリーは1本道ですが、ギャルゲーではなくノベルゲームと考えると特に気にならないと思います。選択肢すらないノベルゲームなんかもいっぱいありますしね。
ボリューム的にはサクサク読み進めて5時間程度ですが、綺麗にまとまっていて忙しい現代人にはこのくらいのボリュームが一番いいと思います。個人的にはちょうどよかったです。

以下、あらすじや感想など多少のネタバレは含むので購入するつもりの人はこんな記事見ていないで早く買ってプレイしてください。
ほら、俺も買ったんだからさ!(暴論)


あらすじ

原因不明の海面上昇によって、地表の多くが海に沈んだ近未来の話。
幼い頃の事故によって片足と母親を失った主人公の斑鳩夏生(いかるが なつき)は有能な学生をあつめた「アカデミー」の生徒だった。
しかし、父親とは疎遠で次第に学費が払えなくなった夏生はアカデミーを休学し、祖母を頼りに元々住んでいた田舎へ帰ることにする。
海洋地質学者だった祖母は船と潜水艇と多額の借金を残してすぐに亡くなってしまい、借金の返済のために謎の女借金取りキャサリンとともに祖母の遺産を探しに潜水艇でサルベージすることになる。
海底へ潜り海に沈んだ町からサルベージしたのは、ヒューマノイドである「ATRI」だった。

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・・・あにちゃま?妙だな。


青春

母親が事故で亡くなり、片足もなくなり、自分の運命を憎んでいた主人公は事故が起こった後にある女性と出会い、ふたつ約束をしています。そのうちの一つが「地球を救うこと」です。
地球を救うためにすべてをなげうって勉学に励んでアカデミーに入学した主人公には友達がいません。(白目)
友達どころかまともに人間関係を構築した経験がないせいでコミュ障です。
そんな主人公が足と共に失くしたものをATRIと出会い、学校へ行き、友達を作り、勉学の楽しさを思い出すことで取り戻していきます。
ATRIをサルベージしたことでサルベージしたということですね。(激ウマギャグ)

記事書いているときにサルベージしたんですが、紺野アスタ本人も以下のようにコメントしています。エモの塊ですね。後述しますが、Twitterで呟いたときはこんなコメントしていること知りませんでした。

企画・シナリオ:紺野アスタ(Frontwing) コメント
アニプレックスさんから声を掛けていただいた時は何事かと思いましたが、 担当さんが私の作風をよく知ってくださっている方だったので、 安心してお引き受けしました。
その上で、 新しい事にもチャレンジした作品です。
沈みゆく世界と、 アンドロイドの少女。
日常の中のちょっとした非日常を描くのが私の作風ですが、 今回は、 非日常の中の日常。 “失われたものを取り戻していく”そんな物語になっているかと思います。
難しい題材を描き出すためのスタッフ陣にも大変恵まれました。 このような機会を与えていただけた事を喜びつつ、 全力で書きました。


紺野アスタ作品は冒頭に書いている「この大空に翼を広げて」と「見上げてごらん、夜空の星を」の2作品しか自分はプレイしていませんが、ATRIと共通して言えるのが日常パートで青春しているところです。
「この大空に翼を広げて」ではグライダーを飛ばし、「見上げてごらん、夜空の星を」では観測機を作り、ATRIでは発電機を作っています。
みんなで力を合わせて何かを作る・・・青春ですねぇ。
学生時代に部活にも入らず、授業が終わったら家に帰ってゲームをするような子供だった自分からしてみたら眩しすぎて眩暈がするような青春が詰まっています。

友達に町で有名な美人を紹介されたり、

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保健体育(意味深)したりします。

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王道の定義は自分にはわかりませんが、友情あり、笑いあり、恋愛あり、そして涙ありの本作品は世間一般でいう王道なのでしょう。

ロボットに心はあるのか

ATRIは人間型のロボット、ヒューマノイドです。ことあるごとに自分が高性能であることを主張したり、主人公の義足に嫉妬して夏生の足になると言い出したりと可愛いです。(ちなみに高性能であることを主張するのにはちゃんと理由があります。)
とてもじゃないですが、ロボットとは思えません。

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「ロボットに心はあるのか」SF系の作品ではよくあるテーマです。そもそも心ってなんなんでしょうね?自分にはわかりません。見えないし触れない、定義が曖昧なもので誰も存在を証明することはできないと思います。
ロボットに感情が芽生え、意識が芽生えても不思議なことではないと言い切ります。

ATRI

ATRIというロボットについて、色々ネタバレ全開で書こうかと思いましたが長い作品ではないし、この記事を見てゲームをプレイする人が1人でもいるかもしれないので、画像1枚貼り付けるだけに留めておきます。

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ダイマ

俺たちオタクが子供のころに失くしてしまった青春を取り戻しに行こう。
もしかしたらあったかもしれない学生時代がそこにはある。​


蛇足

プレイ中、Twitterに脊髄反射でしたツイートが本人に補足されるなどした。

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本人がTwitterやってることすら知らなかったうえにめちゃくちゃポエミーな内容だったので、穴があったら挿入したいくらい恥ずかしかったですが、僕は元気です。

最後に自分もATRIと夏生を見習って気持ちを伝えます。
紺野アスタ先生、あなたの書くシナリオが好きです。今後の作品も期待しています。


以上!終わり!閉廷!



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