チュロスの話④

ゴロゴロしながら気持ち悪さと格闘していると、母がひょっこり顔を出てきた。
「今日住所変えるんでしょ?行かないの?」
「うーんそうなんだけど行くのめんどくさいなぁ(気持ち悪いし…)。」
「役所閉まっちゃうよ!早く行っといで!!」「は、はーい…」
結局この年になっても体調が悪いことを親に言えないのであった。

というか、私よりも25歳以上も年上の母は、私と同じ量のチュロスを食べてもピンピンしている。私の方が若いのに胸焼けに苦しんでるとかなんか恥ずかしい。

自転車は社宅に置いてきてしまったため、歩いていくことにした。ほどよい晴れ模様の下新鮮な空気を吸ってみても治る気配は無い。眉間にシワをよせつつ25分の道のりを歩いた。

つづく