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展覧会の作り方 1.―ジカンノハナを例にー
1. はじめに
この原稿は、今まで私がかかわってきた展覧会にまつわる情報をまとめたものです。
著者の経歴:
2002年 東京芸術大学 美術学部 芸術学科卒
2009年 ジカンノハナ展 開催 淺井裕介、狩野哲郎二人展
載っていること:
・予算の立て方、その根拠
・企画のタイムテーブル
・相談することができる機関
・展覧会を作るために必要な勉強の仕方
載っていないこと:
・企画書の書き方
・プレスリリースの書き方
便利なリンク:
・アートプロジェクト運営ガイドライン
https://tarl.jp/library/output/2012/art_project_guideline/
2. 目的と結果
目的:
・ジカンノハナが見たい
2009年11月に横浜は黄金町で、ジカンノハナという展覧会をしました。ジカンノハナは、ミヒャエル・エンデのモモという物語に出てくる花です。時間の元や起源、源を表します。私は展覧会をしたかったし、ジカンノハナというすべての時間の源を自分の目で見たかったのです。そのため、展覧会を企画し、実行しました。
結果:
・時間に不自由しなくなった
この展覧会をしてから、私は時間に不自由することがなくなりました。もちろん忙しいときもありますが、根本的に、時間とは何か?が非常に腑に落ちたのです。そのため、自分の時間も他人の時間も大事に扱うようになり、時間が足りなくて困るということがなくなりました。
大事にしているものを共有して守るという手段があるということを私は学びました。その方法が「展覧会の作り方」です。
3. 展覧会というメディア(共有の仕方)
・本、講演、映像、映画、ブログ、コンサート、展覧会
展覧会というのは、ほかのたくさん共有手段と同じで、何かを共有する手段です。自分が大事にしているものを誰かと共有することで、不変のものにすることができます。ジカンノハナの例でいうと、私が時間の源や時間そのものの在り方を大切にしたかったので、触ることもできないくらい、微妙にそれを提示し続け、共有し続けた結果、私の中になくならないものとして、蓄積されました。
そのほかにも、メディアはいろいろあります。本とか、講演のように話して共有する方法、ネットにブログを書く方法。映画を撮って共有する方法。映像作品。コンサートとして、音楽を共有する方法もあります。
美術展覧会というメディアの特徴的な共有方法は「空間そのもの」を共有できることです。これは、つまり、時間も共有できるということです。本を読んでも、空間をそのまま共有することはできません。考えやその中に出てくる空間を創造して共有することはできても、空間を体験することはできません。映画も同じです。でも、美術展は空間を空間として体験し共有することができます。これは大きな強みです。
もしこれらの媒体から、展覧会を選ぶのであれば、このことを特に考えてみると、どうして、自分が展覧会をあるいは、美術をしているのかがよくわかります。
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