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#20 〖新しいものを取り入れようとする姿勢。。〗

第20回目は、『N.Y(お仕事の都合で匿名)』さんから紹介いただいた『吉田 セロニアス 隆司』さんにお話を伺いました!

ラジオ局の方とお話しさせていただくのは初めてで、失礼な話ですがラジオもマスメディアのひとつだよなということを忘れていました。

ラジオという媒体を通じて、地域の人々・企業と関わっていく中で、いろいろな変化にも敏感だからこそ、どれだけ仕事歴が長くなろうとも、日々勉強をしながら新たな価値を追い求めている方です。

こんな方が、広告宣伝という形で関わってくだされば、どんなに心強いだろうと思い、インタビューを終えました。今回も、新たな刺激的な出会いに感謝します。

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Q1.今、どのようなチャレンジをしていますか?

新しい事業をスタートさせ、かつ持続できるかということを実現するために、仕事に関連がなかったとしても、どこかで使えるようにサーチ・知の探索をすすめることを、自分自身のチャレンジとしています。

仕事としてはラジオの放送局なんですけども、本業以外のことでどんな新しい事業をスタートできるか、かつ持続できるかということにチャレンジします。

私自身が大学院に行くきっかけになったこと、行ってからもさらに強まった思いが、「自分自身、ぜんぜん勉強できていないな」と。人生とかも含めてなんにも知らないな、これは「ちゃんと学びに行った方がいいやって」いうのがあって、(大学院に)行って学べば学ぶほど、自分の知らなさ加減というのを認識しまして、『無知の知』というのを心底叩きのめされて知ったという状態です。

仕事の範囲外でまったく関係ないと思えるものでも、いろいろサーチして、自分の知識にして、どこかで使えるようになりたいなということを、自分自身に対するチャレンジとしています。

(無知だと感じたのはいつごろですか?)

40歳代のときですね。40歳は不惑といわれますが、ますますわけがわからなくなって(笑)。よく考えたら、自分は何もわかっていなかったなということがありました。

まわりにいろいろな会社の経営者・責任ある人たちが多くて、その人たちと話しているときに、自分が知らない言葉とか知らなかった理論や事情など、いろいろなことが出てきて、そのときに「自分は何もわかっていないな」と痛感したことがありました。


Q2.今チャレンジしていることがどのような未来をつくっていきますか?

いまチャレンジしていることで、いろいろなことを知って、それが価値を生む源泉となり、その価値が社会的な価値となればいいなと思っています。私も含めて、私以外の人がものすごく住み良い社会になるとか、そういうものにつながるといいなと思いますね。

(オフトーク:若年層に思うこと)

FM 802とFM COCOLOというふたつのラジオ放送局を運営している放送事業者なんですが、そのFM 802のターゲットが若年層なんですね。現役の大学生が対象で、サポーター組織というものがありまして、そういったところで現役の大学生たちとの接点は持っています。

私たちの時代と比べて、いまの大学生ってけっこうちゃんと授業受けないといけないんですよね(笑)。僕らのときは極端な話、大学に行っても授業出てなかったりですね、出席取らない授業には出なかったんですよ、それで試験前に一生懸命対策を練ってしのぐっていう。

いまの時代とぼくらの時代で違う。いまの人たちは、大学の中でたくさんのことをキチンと学べる環境があるので、そこの部分は大丈夫だと思うんですね。

一方それによって、他の『知の探究』、いろいろなことに関心を持ってサーチしようという活動やリソースが、(大学での勉強が)忙しくてなかなか出来ていないんじゃないのかなって。

面白いと思ったことはもちろん。面白いんじゃないかなとか、これは自分の知らなかったことでそんなに(面白くないかも)と思っても、それらを触りにいく・知りにいく・見にいくとかっていう、積極的に関わりにいくことをして欲しいなと思います。新しいものを取り入れようとする姿勢ですね。

(上記はすでに募集期間終了しています)


Q3.二十歳に戻れたら、その未来に向かって何をしますか?

ひとつひとつ「それは、何のために?」っていう問いかけを行って、意味のないものは全部やめちゃう、ぶっ壊したい。

既存の既成事実を、本気でもっとスピーディーにぶっ壊しにかかります。

みなさんが当たり前だと思っていること、昔からそうだったからということで、「なぜそうなっているのか」と考えずに思考停止した状態で受け入れていることってたくさんあると思うんですね。

ひとつひとつ「それは、何のために?」っていう問いかけをおこなって、意味のないものは全部やめちゃう、ぶっ壊したいなと。社会的に常識となっていることも昨今のコロナで、以前は当たり前だったけど、いまはまったく当たり前じゃなくなったことってたくさんあるじゃないですか。そういった価値のなくなったものを片っ端からつぶして、新しい価値を作っていきたいなって思います。

(ある種、パイオニアのようなことですか?)

パイオニアって言えばカッコいいんですけれど、完全に “ハカイダー” ですよね。ハカイダーはわからないかな(笑)。破壊者になっていくということですね。

(若くないとできないものですか?)

いまでもできると思います。ただ、どうしても若さという気力はお金では買えませんので、いまよりも(若い方が)パワフルに・スピーディーにできると思います。


(オフトーク:漠然と面白いことができる職種につきたかった)

一般の企業に勤めるよりは、電波媒体に勤めるほうが、いろんな業種の人と仕事で接点が持てるんじゃないのかなと、ほんとうにそれだけの理由で。

ふつうのことよりも面白いことがしたいな、というただ漠然としたことをなんとなく就職のときに持っていて。例えば、毎日機械を組み立てて・同じことをやるのって、頭が狂うな・無理だなって。日々違ったことができるような、面白い新しいことができるような業種がいいという風に思って、そういうところで電波媒体を選びました。決して、音楽がめちゃくちゃ好きだったわけではないですね。


(オフトーク:ラジオ局と若年層)

(基本的なことを言うと、)ラジオの放送局には番組を作るセクションがあって、その収入源が広告主からコマーシャル料をもらって、コマーシャルを流してという形のビジネスモデルです。

広告主を獲得するための営業部隊がいます。あとは、いろんな会社と同じように管理部門があって、総務とか経理とかあります。あとは、技術的なセクションというのが、放送電波を送るためのテクニカルな専門家が必要です。特に電波を扱うので、技術者免許を持った方が必要です。

ラジオのビジネスが非常に脆弱になってきている現状があります。テレビもそうなんですが、マスメディアというのはインターネットの発展・普及によって、かなりコンテクストが変わって、経営環境も変わりました。それはどちらかというと良くなったと思います。

本業の広告収入モデルというのが完全に崩れつつありますので、そういった中で、それ以外の収益源を獲得しないといけない。その前提にたって、新しい収益モデルあるいは収益事業を立ち上げていくために、100%出資の子会社をつくって、いまはそっちのほうに出向という形で、新しい事業をやっているというのがわたしの仕事です。

前置きが長くなりましたが、わたし自身は新しいリスナーを開拓しようという部分には従事していなくて、それに従事しているのは番組の編成部というセクションのなかの広報という役割があるんですね。広報というところが、新しいリスナーを獲得するための施策を練り・実行しています。

テレビの場合は視聴率っていうのはよく聞くと思います。「〇〇というドラマが、視聴率□□%取った」とか。ラジオの場合は聴取率という言葉を使います。聴取率という数字で出てくる部分については、関西圏においては10ー20代ではラジオの中ではナンバー1です。絶対数で見たとき、1ー2%というそんなに大きくない数字です。相対的に見ると、他のラジオ局と比べると圧倒的に若年層を獲得できているという状態なんですが、絶対数は決して多くないです。

2020年度6月度関西圏ラジオ聴取率(速報版) >


(オフトーク:創業・起業でのラジオ活用)

認知度を違う言い方すると『ブランド』や『レピュテーション』という形になると思います。

例えば、初めての企業・取引先にアポイントメントを取り、お会いさせてもらうところまで持っていくときに、ひとつの悩みとして、聞いたことのない名前で「なんか怪しいな、会うのやめておこう」みたいなことが相手に出てくる場合があると思うんですね。

そのときに、製品やサービスというものの普及を目指して、テレビやラジオで流れることで企業名を認知してもらう。それが、各企業さんにとって営業支援につながっているという効果もあるんですね。

ぼくらが直接的に関わっている企業でいうと、一般消費者に届ける電化製品だったらパナソニックはまず知らない人はいない。ところが京都の計測器の会社で堀場製作所というのがあって、学生や社会人だったら知っている方もいますが、高校生とかまだまだ知らなくて、すごく立派ないい会社なんですよ。

ところが、BtoBで消費者に直接商品を届けないので知られていない、そういうところが新卒の優秀な人材を獲得したいと思ったときに、学生視点で聞いたことも見たこともない企業に行きたいと思うかというと、なかなかそのハードルが越えられないことがあります。

そういうときに、テレビ・ラジオで、企業のブランディングを目的にした広告展開をしていると、聞いたことのある企業だということで興味を持ってもらえて、会社訪問や入社に結びつくということもありますね。

そういう意味では、自社の営業活動やスタートアップでうまく走り出したいなって思ったときとか、(ラジオ局を活用することの意味は)良きパートナーを見つけることかなと思っています。

いきなり最初にテレビやラジオにコマーシャルを出して、自社の認知度を上げようと思っても難しいと思うんですよ。できるだけの資金力があればやってもいいと思いますが、なかなかそうもいかないのであれば、ぼくらのようなところ(FMラジオ局)と「なんかいっしょにできないですかね」みたいな形でお声がけいただければっていうのもありだと思うんですよ。

(こちらからの営業もありということ?)

もちろんです。ラジオ放送局というのは許認可制度なんですね。つまり放送免許を総務省から交付してもらって、初めて公共の電波にのせてラジオができるんですよ。そういう意味では、非常に公共性の強い事業なんですね。

民間企業であるため収益を上げなければいけないし、同時に公益・公共のために社会的な役割も果たさないといけない。その社会的役割というのが、放送認許というのが地域ごとに割り当てられますので、地域のために貢献するのが大切な使命なんです。

じゃあそれが具体的に何かというと、地域の人々だったりとか、地域企業と共に、持続可能な状況を創り出すことかなと、わたしは考えています。例えば、FM 802 や FM COCOLO を考えたときに、単なる地域の人々のためのラジオ放送局ではなく、地域の企業にとっても伴走しながら支援していって持続可能な状況をつくっていくというのが、理想的な姿ですね。

そういう意味で、たくさんの企業・スタートアップの方に「いっしょになにかできませんか」という形で、つながりをつくっていきたいなと。


Q4.(ご紹介してくださる)素敵な人を教えてください。

何人かいるんですが、ひとりは大学院のときの先生。もうひとりはいっしょにパートナーとして地域を盛り上げようとしている人。このふたりがいます。両方ともお忙しいかたですけれども、お願いすれば受けてもらえるかなと思っています。

専門職大学院で、データサイエンティストで統計・統計分析学を教えている方です。教えている科目はすごい堅いのですが、実際はとても自然派のものすごく自然を愛する、わざわざ奈良の吉野に自宅をかまえて、自然のなかで住んでいるおもしろい先生で、山登りが好きな方です。人間的な深みも奥行きもある方です。

もうひとりが、大手銀行から系列総研へ、地域振興のために全国を奔走している方です。銀行マンらしくない銀行マンです。あの人こそ、シリアルイノベーターだなと思っています。

このおふたりが、わたしの中で良い意味でインスパイア・良い影響を与えてくださっている方々です。

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(インタビュー風景:下が吉田さん)

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吉田 セロニアス 隆司さんインタビューありがとうございました!

インタビューを受けて、IG-FARMメンバーの感想です。

(ishihara)
自分の興味ないことって進んで関わりにいくことをしないことが多いなとお話を聞いて思いました。吉田さんは40歳で無知を感じたと仰っていましたが、それは関わっていく人が増えたことで感じたことなのかなと思いました。今は関係なくても、いずれは必要になっていたり、周りの環境って変わっていくものだと思います。今のうちから色んなことに目を向けて自分の世界を広げることがこれから大切なことだと感じました。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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吉田 セロニアス 隆司(2020/8/6)


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