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#23 〖いろんな人の生き方を知らないと。。〗

第23回目は、『杉本雅哉』さんから紹介いただいた『阿部翔太』さんにお話を伺いました!

インタビュー途中で、「いろんな生き方があっていいことを伝えたい・いろんな選択をする子どもが増えてくれれば」という部分で、とても共感を覚え、ご縁をいただき出会うことができたことが、とてもうれしかったインタビューでした。

今回インタビューを引き受けてくださった阿部翔太さんとも、ワクワクする未来に向かって、いろんな部分で連携・協力できれば、その未来はどんどん近くなっていくんだろうなと思います。

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Q1.今、どのようなチャレンジをしていますか?

もう一度ニカラグア共和国に戻って、わたしが立ち上げたニカラグア女子野球の子どもたちに、野球だけじゃない選択肢を広げられたらな、と思って社会に出て力をためている状態です。

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(ニカラグアの女子野球は、阿部さんが立ち上げた?)
そうですね、もともと男子野球しかなかったんです。JICA青年海外協力隊というのが2年間の期間と決まっているので、その中で1年経過して、1年2か月目くらいから女子野球を始めました。

(力をためているとは、どんな活動を?)
わたしも家庭を持ちたいと思っているのですが、日本にいて、家庭を持ちながら海外に挑戦している人たちとどんどん会ったり。独立精神もあるので、独立されている方はどんな動きをされているのか、お金の使い方だったりとか、そういうことをいま勉強しているところです。

(お仕事は決まったものはされていない?)
いまは保険屋さんです。すごくありがたい環境にいさせてもらっています。人が好きなので、人と会って話すことができるのが、(自分の)性格にあっているのかなと。



Q2.今チャレンジしていることがどのような未来をつくっていきますか?

ひとりひとりいろんな生き方があってもいいことを伝えたいです。そして、いろんな生き方を選択する子どもたちが、ひとりでも増えてくれればいいなって。

すごい壮大な質問になりますね(笑)

わたしが考えているのは、ニカラグアだけじゃないんです。ニカラグアの女子野球っていうのは、彼女たちのひとつの選択肢です。日本の子どもたちが学校で、テストによって評価されると思うんですが、その中でも、ひとりひとりいろんな生き方があってもいいことを伝えたいです。

ニカラグア女子野球というコンテンツ、もしくは、(コスタリカで男子野球を普及されている方がいるので)コスタリカ野球というコンテンツを、日本の子どもたちに見せたい。「こういう選択肢があるんだ、コスタリカで野球を教えている人がいる、しかもコスタリカの少年たちは野球がないところで野球に挑戦してるんだ」っていう生き方を、日本の子どもたちに発信して、そういう世界(いろんな生き方)に出ていく子どもたちがひとりでも増えてくれればいいなって、思います。


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(オフトーク:見える言葉がガラッと変わった)

(JICA青年海外協力隊でニカラグアに)行く前は、ウェディングプランナーをやっていました。そこから「これだ!」っていうきっかけがありました。

私の母はシングルマザーで育ててくれたんですね、そのときに母親が朝から晩まで仕事をしなきゃいけない、わたしがお世話になるのはおじいちゃんおばあちゃんでした。

わたしが1年半くらいウェディングプランナーとして働いていたとき、大好きなおじいちゃんおばあちゃんが亡くなっちゃった。それがすごくショックで、人生を考え直しました。見えるものがすごく変わったんです。

例えば、言葉ひとつとっても。いままでは、『感動・感謝・成長・意欲・最高』とかそういう言葉ばかりが見えていたんです。それが、(その出来事のあと)図書館や本屋さんへ行くと、題名でわたしが見える言葉が、『貧困・死・男女差別』という言葉が見えるようになりました

そこで、「ぼくは何ができるか」「人をどうやって救えるか」っていう思考に転換して、JICA海外青年協力隊行って、野球って人を救える手段なんだ、って思ったんです。


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Q3.二十歳に戻れたら、その未来に向かって何をしますか?

野球を一生懸命しながら、いろんな大人に会うと思います。いろいろな大人に会うっていうのは、いろんな将来の選択肢を増やすためです。

ずっと野球をしてきたんですが、野球を一生懸命しながら、いろんな大人に会うと思います。いろんな人、大人ですね。

フェイスブックとかでDM送ったりとか、「この人かっこいいな」って思っただけでDM送って・会いに行くとか。いま戻れるってなったら、野球の熱量も変えずに、そういうことも並行してやっていくと思います。

そもそも選択肢がない。いろんな人の生き方を知らないと。

わたしは、野球=将来プロ野球選手って勝手に思っていた。社会に出てはじめてわかったのは、野球にかかわる仕事ってたくさんある。野球が大好きだったら、プロ野球選手じゃなくても、東京ドームのスタッフ・トレーナー・通訳だったりもできる。そんな関わり方があるってわかっていたら、おそらく勉強にも熱が入ると思うんですね。「俺は、野球を仕事にする。だけど、通訳って仕事なんだ」ってなったら、野球も一生懸命やりながら、語学も勉強すると思う。

なので、いろいろな大人に会うっていうのは、いろんな将来の選択肢を増やすっていうことで言いました。


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(オフトーク:阿部さん自身のインタビュー企画)

「わたしが後悔している部分と同じ思いをさせたくない」っていう考えでやっています。それこそ、野球1本でやってきました、ずっと。野球に関わる人しか出会ってこなかった。それで社会に出たときに、(いまもそうなんですけれど)魅力的な大人ってこんなにいるんだ!って思ったんです。

世界ももっともっと広いし、って思ったときに、子どもの時からこの情報や大人の話とかを聞いていたら、もしかしたら、それこそ中学生のときに、世界に羽ばたきたいんだって、言ってたかもしれない。

それは、子どもが環境を選べるわけじゃないと思っています。大人が見せるものであったり、それを見た友達が「こういう熱いことを言ってた人がいるんだけど、ちょっと聞いてみない?」とかっていう環境がないと、子どもは気づかないなと思っています。

わたしは、大人に発信しているつもりなんだけれど、(大人たちが)それを子どもたちに伝えてほしいという狙いでやっています。


(オフトーク:自分の価値に気づいていない人が多い)

(ニカラグアも日本も知る中で、両者の違いは感じますか?)
ニカラグアの人は、素直!です。

素直になるしかないんですよ、なぜかというと選択肢がないから。いろんな勉強をすれば、こういう立場・仕事につけるというのは、自分の努力次第で切り開けるかもしれないですけれど、それが見えていない人たちが大半です。ロールモデルがあまりいない状態でもあったりするので、諦めもあったりするんです。

だけど、日本人にはいろんな選択肢があって、努力すればここにいけるって道筋もたってる。けれど言い訳しちゃう。「これできると思うんだけれど・・・」って。けど、ニカラグアの人は、野球でしか生活できなかったとしたら、「野球を知りたい・やりたいんだ」って素直にがんがん言ってくるんですよね。その部分が、違う。

「選択肢がないから素直になるしかない・選択肢があるから言い訳をしやすい」というお話がある一方で、既存の固定概念にとらわれず幅広く選択肢を子どもたちに与えたいというお話もありました。
選択肢は確かにいろいろあるけれど、まだまだ見えていないものが多いから、言い訳が出てきてしまうということなのか、どう考えますか?(大野)

それと並行して思うのは、自分の価値に気づいていない人が多いと思ってて。「謙虚」っていい言葉があるんですけれど、もしかしたら謙虚じゃないのかもしれないっていうわたしの考えがあります。

人はひとりひとり価値があって、(いろんな選択がある中で)自分の生き方を選んでいいんだよって。だから、選択肢がいっぱいある中で、自分らしさを見つけ・それに向かっていく、っていう感じです。

自分らしさが見えていない中で、選択肢を選ぶとなっても、「自分はこうじゃないのに。ほんとうはしたくないのに。」っていうのがきっとあるんだろうなと思っていて。
自分がやりたいこともわかって・選択肢も洗練されていたら、すごく(その人にとって)マッチしていくのかも。そうすると、言い訳がなくなっていくのかもしれませんね。(大野)

その通りかもしれませんね。


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(インタビュー風景:上が阿部さん)

Q4.(ご紹介してくださる)素敵な人を教えてください。

いっぱいいるので、選べないんですけれど。。。どういう人っていうのがあれば、それによせて、ぼくが魅力的だなと思う人を紹介します。

(阿部さん自身が影響を与えてもらった人は?)
いっぱいいるんですよね。(出会うたびに)感動しているので!

(海外で活躍されている方はたくさんいますか?)
海外しばりだとけっこういますね。ニカラグアの人もいますけれど、ほかの国の人もいます。

(スポーツとビジネスを絡めている人はどうでしょうか?)
ぽんと浮かんだ人がふたりいますね。でもけっこういますね。

(プラスすると、都心ではなく地域で活躍している人はどうですか?)
わかりました、(ぽんと浮かんだ)彼に連絡してみます。


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阿部翔太さんインタビューありがとうございました!

インタビューを受けて、IG-FARMメンバーの感想です。

(ishihara)
「選択肢を広げる」これが今回のお話のキーワードだったなと思います。子どもの内に色々な選択肢を知るっていうのは本当に必要な事だと思っていて、例えば私は、子どもに関わる仕事=保育士っていうのがやっぱり強くありました。それで少し退けていた所もあったんです。でも、子どもと関わる仕事が保育士だけじゃないとわかってからは、諦めきれず今はその夢に向かって進んでいこうと思っています。そこで思うのはもっと早くこの選択肢を知りたかったってことです。なので大人がそれに子どもを導いてあげるって凄く重要な役割だと今回のお話を聞いて強く思いました。私もそれをちゃんとしてあげられる大人になりたいです。


最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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阿部翔太(2020/8/28)


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