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どうせワンオクとか聴いてるんだったらマイケミとか聴いたら?

人を見た目で判断してはいけないし、印象だけでそいつの人となりを決めつけてはいけない。

Dickiesのカラフルな短パンに身を包み、ライブ会場で大勢の集合写真を撮り、Twitterのプロフィールに参戦予定と参戦済のライブの詳細並べて、謎の「暴れます!」宣言してるような、ライブキッズ"陽キャ"くんだって、

普段は根暗で人見知りでイヤホンして一人で弁当食って友達がいない。クラスの集合写真で一番前に横たわって写る真の陽キャを一番後ろから眺めながら写真に写る。顔は写ってない。

ライブキッズ"陽キャ"くんたちって、ライブ後に何かオフパコしてそうな、(むしろそっちがメイン。何が「ここからが俺たちの『ライブ』だぜ!」だ。バンドをOAに使うな。)勝手なイメージだけど、恐らくオフパコしてない。いや、できてない。というこれまた勝手なイメージ。だって"陽キャ"だから。" "の意味?ググれ。

お酒もタバコもSEXも20歳を過ぎてから。てか、20歳過ぎてて「ライブキッズ」なんていう幼稚な括りに入れられることに違和感も恥辱も感じない時点で異常。俺なら墓場までお持ち帰りしたい。



気が晴れたところで、

彼女がワンオクが好きだ。何たる屈辱。この背徳はこの代で根絶やしにせねば。我が子に引き継いではならぬ。末代までの呪いになってしまう。

とは言っても、俺は人が出来てるのでワンオクが好きだということで彼女の人格を全否定することなどはしない。偉い。まるで聖人君子だ。



ワンオクが好きって。もったいないと思うんですよね。あ、いや、そういう意味じゃなくて。

最近のワンオクってほぼ洋楽。あの森家の息子の英語の発音も比較的良いからそれが余計に。(車で自分が嫌いな音楽無理やりかけられるのって地獄。何度ガードレールにそのまま突っ込もうか迷ったことか。)

事実、彼らって洋楽からもろに影響を受けてますよね。

ま、邦楽ミュージシャンで洋楽から影響を受けていることが何も珍しいことではないんですが…

あそこまで愚直にサウンドを洋楽に寄せて、自分たちのマーケットを海外にも広げているのが、何かすごいなぁと…

ま、成功しているかどうかは別として。ていうか、あんま興味ない。うん。



というのもあって、ワンオクが好きでワンオクで止まってるのって、めちゃくちゃもったいないと思います。

ワンオクが好きな君たちは、多分、マイケミも好きになれます。

あ、少し訂正します。


ワンオクの「音楽」が好きな君たちは、多分、マイケミの「音楽」も好きになれます。



そもそも、カバーしてる。

原曲はこちら。

イギリスの音楽誌の企画による、マイケミの超名盤である3rdアルバム『The Black Parade』のトリュビュート盤に日本からはワンオクが参加している。

『The Black Parade』は、アルバム一枚を通して一つの物語やテーマに沿った、いわゆる「コンセプト・アルバム」になっている。

その物語の始まりにあたる、曲順にして一曲目になるこの"The End."をワンオクが担当した。

他には、Against The CurrentとかTwenty One Pilotsとかも参加しているそうそうたる面々の中に混じっての参加は、ワンオクの洋楽志向が功を制したんだろうなと思う。

Nirvanaの"Smells Like Teen Spirit"のカバーに関しては何とも言えない感じがあったが、(ちょっと否定的なこと言おうもんならすぐ目くじら立てられるからね。ヤダヤダ。)これに関しては、マイケミのボーカルのGerardの、あの少し粘っこい高音ボイスの感じが上手いことマッチしてるカバーだとは思うので、Takaに盲目になってる女どもはここから入ってみてほしい。

この頃あたりのGerardは本当にイケメン。Takaの顔面に股を濡らしてる女どもも、ぜひGerardにもいつものように浮気してほしい。



『The Black Parade』から外せないもう一曲。

日本でCMにも使われたこの曲をテレビで耳にして、気になってマイケミについてdigったかdigってなかったかで、マイケミにハマったか、知らずにワンオクに捉われたかで、てめえの人生は決まった。生涯年収にも差が出ると統計が出てる。

あまり、こうは言いたくないのだけど、「あー、日本人ウケしそうだなぁ…」と嫌でも思ってしまう。

コンセプト・アルバムは「ロック・オペラ」と言われたりすることもあるけど、アルバムの中心でもあるこの曲はまさしくオペラ的な壮大さがある。

加えて、サビの感じが何ともキャッチー。日本人が好きな洋楽バンドって感じがプンプンする。

ワンオクの音楽を少しでも脳内にインストールしてしまってから、この曲を聴くと、「え、ワンオクじゃん。」って思うようになってしまった。責任取ってくれ。

コンセプト・アルバムなので、歌詞もしっかり読み取って、物語としても楽しんでほしい。ワンオクと違って全編英詞なので、頭の中が英語と日本語の混在ラリーを起こさずに済む。電子辞書を使え。



こういうの好きだろ?こういうの待ってたんだろ?

お前らは、思わず体が動いてしまうんじゃなくて、自分たちが踊れる曲が欲しいだけだ。踊るな。動くな。汗が飛ぶ。

歌詞は、「ドラッグをくれ。愛をくれ。」みたいなことを言ってるので、お前らには縁のない世界です。悪かったな。

洋楽だけど、「ナナナナナナナ」猿でも言える盛り上がり方ができるからお前らにおすすめだよ。



マイケミの曲には、サビで拳を突き上げて声を高々と張り上げる類のものが多い。

この曲はMVが面白いからぜひ観てほしい。お前らみたいな隠ky、"陽キャ"が出てるよ。

隠キャも陽キャも喧嘩両成敗でどっちも滅んでほしい。



唄おうぜ。やっぱ音楽は唄うためにあるんですよ。踊るためじゃない。踊ったほうが楽しいときももちろんあるけど、踊るのはやっぱりメインじゃない。

「踊りやすい・動きやすい」ために冬でも意地でも短パンでやって来るのなんてやっぱりどうかしてる。ディッキの回しもんかお前ら。短パンの霊に取り憑かれてんのか。

ワンオクが、日本から海外を大きなマーケットにしようとしているのに対して、マイケミは親日的。

東日本大震災の際にはこの曲を日本に向けて祈りを込めて寄せてくれた。

良い曲作って、良いパフォーマンスして、しっかりと自分たちのスタイルを貫いていれば、無理に愛されようとしなくても自ずと愛されるものなんですよね。



バンドっていう組織が好きで、メンバーという個々が好きで、それらが好きな人たちとの仲間意識が好きなのも結構ですが、

音楽そのものを好きになると、もっと人生の幅が広がり楽しくなると思いますよ。


再結成した、マイケミこと、My Chemical Romance。

今月には日本でのライブもあります。

まだ間に合います。

聴いて観に行ってライブキッズのお友達にも薦めてあげましょう。



ディッキの短パンはちゃんと洗濯しろよ。じゃあな。


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