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TEZOSでジェネラティブアートをコレクションする方法

タイトルの画像は、Melissa Wiederrecht というジェネラティブアーティストの 作品です。荒々しいタッチで描かれた抽象絵画のように見えますが、実際はP5.js とGLSL というコードだけを使って描かれたコンピューターアートです。ブラウザを使って表示する仕様になっていますので、アートを埋め込んだ一種のWEBページといってもいいのかもしれません。(Credit: Melissa Wiederrecht, Take Wing #85 (detail), 2022. Courtesy of the artist)

この作品を発行したのが、TEZOSチェーンの人気NFTプラットフォーム fxhash( https://www.fxhash.xyz/ )です。Artblocksと比較するとまだまだマイナーで出来高も少ないマーケットですが、素晴らしいアーティストたちの作品によって徐々に知名度をあげています。
有名なNFTコレクターのZenecaも熱心な利用者のひとりで、自身が保有するzancanの作品を自慢していたこともありました。(zancanはfxhashを代表するスーパースター、今年7月に代表作Garden, Monolishが日本円にして1500万円を超える額で取引され、TEZOSのNFT史上最高額を記録しました。)

イーサリアムやソラナのマーケットと比較すれば小さな存在ですが、fxhashがスタートしたのが2021年11月ということを考えれば、現在の状況は大躍進と言えます。

アートチェーンと呼ばれるTEZOS

TEZOSはジェネラティブに限らず、アートに強いブロックチェーンとして知られています。大量の電力を消費するPoWチェーンだったイーサリアムがNFTブームのなかで問題視されるなか、一部の環境意識の高いアーティストたちがPoSを採用するTEZOSを利用しはじめました。この夏イーサリアムがPoSに移行し状況は大きく変わりましたが、すでにアーティストたちの強いコミュニティが形成されているTEZOSは、今後もアートの分野で強みを発揮していくものと考えられています。

便利なKUKAIウォレット

fxhashでNFTを購入するにはTEZOSとTEZOS用のウォレットが必要です。幸いTEZOSにはMetamask等よりもはるかに使いやすいKUKAIというウォレット(https://wallet.kukai.app/ )があります。誰もが持っているGoogleアカウントをウォレットのアカウントとして利用できるのが特徴で、スマホやPCのブラウザで簡単に使用することができます。安全のためGoogleのセキュリティ設定はMAXにしてください。わたしはこのKUKAIでアート専用ウォレットと、DeFiなどのDApp用ウォレットの2つを作成し使い分けています。
ちなみに、TEZOSは日本の販売所でも買えるようですが、販売所はスプレッドがあるのでわたしは海外の取引所で買うようにしています。

TEZOS Profiles

ウォレットが用意出来たら次はTEZOS Profiles(https://tzprofiles.com/)で自分のプロフィールを登録しましょう。この作業は、fxhashやObjktなどのNFTマーケットでプロフィールを表示するために必要です。プロフィール表示がなくても売買は可能ですが(アカウントにはウォレットアドレスだけが表示されます)、このサービスを利用してTwitterのIDなどを登録しておくとNFTを購入したアーティストから連絡がきて交流できたり、次の作品のWLをもらえたりすることもあります。

fxhash "No curation, open to everyone"

準備ができたらfxhashで実際にアートを購入してみましょう。マーケットにリストされている値段で買う、offerを使って所有者と交渉する、という2つの方法があります(※オークション機能も実装予定)。
新規発行されるアートをMINTすることで手に入れることもできますが、これはまさにジェネラティブアートならではの体験です。トランザクションのhash値によって、偶発的にアートが形成されるということは作品の形成に自分自身がかかわるということ。revealのボタンを押す瞬間はいつもワクワクします。

トランザクション承認後に表示されるReveal ボタン。これを押すと自分のハッシュ値によって創られたアートとご対面。


fxhashは、2021年11月にオープンしました。創設したのはciphrd( https://twitter.com/ciphrd )というプログラマー、自身もfxhashで作品を発表するアーティストです。Artblocksが選ばれたアーティストの作品だけを発行するキュレーションサイトであるのに対して、fxhashのポリシーは"No curation, open to everyone"、誰もが自分の作品を発表できる開かれたプラットフォームを目指しています。学生が宿題のためにつくったような稚拙な作品があるのはそのため。素晴らしいポリシーだと思いますが、初心者にとっては作品を探すのが難しく、分かりにくいマーケットになってしまっていることも事実だと思います。
そこで登場したのが、キュレーションしてくれないfxhashの代わりに、厳選した作品を紹介してくれるTENDERです。(https://tender.art/icons)ここにいけば、fxhashを代表する人気アーティストの作品が一望できますので、まずはこちらでお気に入りのアートを探してみることをお勧めします。

FXH TOKEN? DAO?

"No curation, open to everyone" のポリシーにも表れているとおり、fxhashは非常にWEB3.0色の強いプラットフォームです。実は公式ドキュメントのなかには、すでにFXH Token & DAOの構想が語られていて、今後fxhashはアーティストとコレクターの意志によって運営されていく自律分散型のアートプラットフォームを目指すことになっています。おそらく貢献度に応じたガバナンストークンのエアドロップが行われることになるでしょう。今から使っておくことでトークンがもらえるかもしれません。


冒頭に紹介したMelissa Wiederrechtの素晴らしいTake Wingはこちらです

fxhashのアートをあつめたギャラリーです。是非ごらんください。


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