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北京人おっさんと行くタイ珍道中 7
チェンマイからターク県の県都、タークへと向かう。チェンマイからズンドコ5,6時間くらいバスに揺られてタークに到着。待ち構えていた乗合バス(タイ語でロットゥーと言う)に乗り換える。ウンコをしていたら危うく置いていかれるところだった。
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タークからメーソットまでは1000m級の山脈をぶち抜いた山道である。乗り物に弱い北京人のおっさんは既にやられていた。峠道に差し掛かると検問があった。メーソットは国境の街なので国境警備のためであろう。タイ人は身分証、我々はパスポートを提示した。しかし、なんか検問でずっと警察官がわちゃわちゃ何かやっている。どうやらおっさんがオーバーステイか何かでビザの問題があるらしい。ここで20分くらい食っており、既に車内のヘイトを買っていた。結局よくわからないまま解放され、峠道をまた進んでゆくこととなった。
しかし、2回目の検問にぶち当たった時、またおっさんのオーバーステイ容疑問題が持ち上がり、警察がおっさんを呼び出して長時間コースに入ってしまった。北京人のおっさんは中国語しかできないので私が英語に翻訳して、おっさんの意思を伝えるもどうやら噛み合わない。おっさんは「プーケットの役人にこれで大丈夫や言われたんや!」と言うも警察は取り合わない。とりあえずそのプーケットの役人をLINEで召喚して電話させたが、この時点でもう40分が経過していた。車内のヘイトはMAXである。どうやら事務手続き上のミスorおっさんの勘違いという感じではあったが、埒があかないまま時間だけが過ぎていく最悪の状況だった。ついに警官が「もうお前らはよ行け」と言い出したので、我々はおっさんが「置いてかんといてくれや〜」と懇願するのを見捨ててメーソットへと行くこととなった。後日、おっさんのLINEから入国管理施設で白人と仲良くツーショットを撮っている写真が送られてきた。なんだかんだ楽しんでいるようで良かった。
さて、ロットゥーは遅れを取り戻すために峠道を爆走し始めた。車線なんか気にしない、まさにマリオカート状態である。本当に怖かったが、それ以上に脳汁が出て興奮した。幸い死ぬことはなく、午後3時過ぎにメーソットの中心部に着いた。タイ・ミャンマー国境一帯で研究をされている日本人研究者のAさんの奢りで昼メシを食い、彼のバイクの後部座席に乗せてもらってホテルまで移動した。ここまでずっとタダ飯を食らっている。タイで払った食費はトータルで3000円も行かないのではないだろうか。
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さて、日が暮れてからメーソットの街を徘徊しようとしたが恐ろしい事実に気がついた。メーソットは野犬の天国であった。50m進むごとに物陰から人を襲う凶暴な野犬がおり、3回目のイヌに追いかけられる体験を味わうこととなった。地元民はバイクを使っているので野犬に追いかけられるリスクはない。歩くから狙われるのだ。
野犬への恐れから、近場でしかメシを食えないことになった。
まず1軒目はなんの変哲もない串焼き屋さん。タイはどこにでも串焼き屋さんがある気がする。しかし、店内の壁をよく見るとアウンサンスーチー氏とアウンサン将軍の肖像画が飾られていた。オーナーはミャンマー系の人なのだろう。
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2軒目はこれまたなんの変哲もない食堂。ガパオライスを注文。
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それでも食い足りなかったので3軒目でクイッティアオ。まあ本邦で言うところのラーメンみたいな感じである。
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野犬の多さに辟易しつつも、タイはやっぱり過ごしやすい国であることをメシの美味さをもって再確認した。
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