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さよなら、会食恐怖症。【2022年塩谷的10大トピック①】

会食恐怖症という病気をご存じだろうか?その名の通り、誰かと食事をすることに強い不安を感じて食事ができない状態になることだ。

病院で診断を受けたわけではないけれど、まずそれだろうという状況が2年ほど続いていた。それが、今年ようやく克服できた。正確には、完治はしていないけれど。

周りにいるかはさておき、悩んでいる人は少なくないはず。ということで、事の顛末をまとめておこうと思う。

事の発端

会食恐怖症のきっかけとしては、学校給食等での完食指導が多いらしい。嫌々ものを食べる経験を重ねた結果、食べることが苦痛になってしまう。

私の場合はそうではなく、「吐き気が続く」→「“吐いたらどうしよう”がデフォルトになる」→「誰かと食事をすることが不安で吐き気がする」というコースで会食恐怖症を発症した。

そもそも吐き気に苛まれるようになったのは、2年前のこと。社会人1年目に一番ハードな仕事を乗り越えたとき、「やっと終わったー!」という安堵の中いつも通り晩御飯を食べて寝ようとしたら、ものすごい吐き気に襲われた。結果的には吐かなかった。でも吐きそうでトイレから動けなかった。

その後もずっと吐き気が続くので、近くの消化器科に行ってみた。ストレスだろうということになり、薬を処方された。

吐き気と闘う日々

それからというもの、ずーっと吐き気と闘っていた。が、いったんは落ち着いていた。2020年の年末の振り返りを見る限りでは。

それが、その後その状態が再びぶり返していたのである。

ものをまともに食べられないし、それ以上に「吐いたらどうしよう」という不安で余計に吐き気がしてくる。

食事をする場面はもちろん、バスや電車の中などの閉鎖空間に入っただけでも吐き気がするようになった。本当に苦しかった。

ちなみに、吐き気がするだけで吐いたことは一度もない。

というあたりで、胃の調子が悪いにしては、全然良くならないな、ということに気づいた。一人でご飯を食べる分には、特に問題がなくなっていたから。

日本会食恐怖症克服支援協会、なるもの

病院に行くのもなんだしな…と随分長い間その状態を放置していた。なので、せっかく食事に呼ばれたのにほとんど食べなかったり、途中で帰ってしまったりすることもあった。

さすがに、このまま一生直らなかったら辛いと思い調べていた時に、「会食恐怖症」という病気があることを知った。特に、私のように吐き気が伴う場合は「嘔吐恐怖症」というものにも該当するらしい。

さてそれをどうするか、という段階で「日本会食恐怖症克服支援協会」というものを発見した。めちゃくちゃ助けてくれそうな団体じゃないか…!

こちらの団体は、会食恐怖症の克服のためにセミナーを開催したり、書籍を出している。それと同時に、無料のメールマガジンを配信しており、克服に向けた情報を順を追って届けてくれる。

無料だし、と、メールマガジンに登録したのが大きな一歩だった。

マイルールからの脱却

メールマガジンでは、「そもそも会食恐怖症とは何なのか?どうして会食恐怖症になってしまうのか?」という基礎情報や、克服した人のコメントなどを見ることができた。

その中でも、「全部食べようとしない」というアドバイスが自分にとってはとても大きなものだった。

というのも、「出されたものはすべて食べなくてはいけない」という強いマイルールがあったからだ。特に理由はない。もったいない精神が少々強めなだけである。

そんなマイルールが、知らずのうちに食べなくてはいけないというプレッシャーを自分に掛けてしまっていた。それゆえに、吐いたらどうしようという不安も余計に強くなってしまう。特に、外食の時はその傾向が強かった。

なので、それ以来外食をするときは「あえて食事を残す」を実践するようにした。食べきらなくてはいけない義務はないんだから、と自分に言い聞かせてあえて残すを続けていた。もったいないけど。

気付いたら、なんともなくなっていた

今年の3月くらいまでは症状が続いていたけれど、食べきらなくても大丈夫、という気持ちと行動の変化で、いつの間にか吐き気がしなくなっていた。誰かとご飯を食べに行くのも、飲み会に行くのも、まったく怖くなくなった。

なんと、無料のメルマガをちょっと読んだだけで、会食恐怖症とほぼさよならできたのである。なんと安上がりな。

そうは言っても、かつては何ともなかった胃が油ものとコーヒーに弱くなってしまったし、今でも時折吐き気に襲われることがある。そんな時でも、「残しても大丈夫。そもそもなんで今吐き気がしているんだろう?」と自らをなだめられるようになった。以前と比べたら随分と楽になった。

「会食恐怖症」の存在を、頭の片隅に置いていただければうれしいです

というわけで、お食事の機会がありましたらぜひ誘ってください。

もし食が細かったら、ご心配おかけしてしまいますがそんな症状とにらめっこしているのだと思っていただければ幸いです。

もし、周りに全然ご飯を食べられない人がいたら、私と同じような症状と闘っている可能性があります。「この場を楽しみたいのに、食べるのは辛い…」と苦しい思いをしているはずです。無理に食べさせようせず、そっとしておいてあげてください。

何はともあれ、よかったよかった。


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