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2023.05.04

死んだらどうなるのだろう
私はこの問いに対して、1週間に1度ほどのペースで自問している
これは不随意的な行動であり、私の中でクセみたいになってしまっている


答えはいつも同じ 「無」 
きっと無、何もない、時もない、考えるという行動もない、感情もない、色も形も存在しない 概念そのものがない、私と言う物体は無くなってしまうんだ
死んだら私がここまで大切に持っていた知識も感情も思い出もなくなってしまう
この世に何万とある映画を観ることもできなくなってしまう
好きな野球観戦もできない、来年チームが優勝できるのか見届けることもできない
そう考えると呼吸が苦しくなるのだ


私は世界をほとんど知らないが、宇宙については誰も知らない
死んだらその問いの答えを教えてくれないか
宇宙には私たちみたいな生命体が存在しているのだろうか、感情があり言葉を話し火や電気や水を使う生命体 もっともっとはるかに発達した生命体が居るのか、魔法が存在する世界はあるのか
そのブラックボックスの中身を私が死んだら教えてほしい

人間と言う生命体はよく見ると気持ちが悪い
胴体からニョロッと生えた4本の手足、その先には5本に分かれたパーツが付いている、顔があり口と鼻と耳には穴が開いている、口はパクパク動き目はぱちぱちと動く そして一人ひとり顔が違う
もしも、他の星に違う生命体が存在しているのであれば、彼らはどんな容姿なんだろう 私は自分の顔がすこぶる嫌い、とても不細工だと思っているが、時々別の生命体のことを考えると顔なんてどうでもいいやと思う


私には信仰している神はいないし、どのように人が誕生したか教えを説いていただいても、多分心のどこかで信じられない
同じように死んだら楽園に行けるとも思っていない
ときどき想像する 天国に行ったらレスリー・チャンにあって、生前はどのような思いで人間活動をしていたのか聞きたい、握手がしたい、サインが欲しい、沢山話がしたい
アラン・ロブ=グリエやジャン=リュック・ゴダール頭の中をのぞきたい、会いたい話してみたい人がどんどん現れる
だが、私は頭をブンブンとふる
きっとこんな世界はない、死ぬのは夢を見ずに永遠に眠る事と同じ


死は私にとって魅惑的だ、死んだ後のことは死んだ人にしかわからない
生前にやり残しが無いようにして、あとはその時をドキドキしながら待とう
痛いのは嫌だけれど 急に死なない様に、私はまだこの世界でやってないことがたくさんある
ここまで考えて毎回現実の世界に戻る

第一希望の就職先の1次試験まであと3日だ
こんなことをしている場合ではない

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