太陽フレア爆発と、天体位相の成立
5月に入って、太陽活動が急激に活発化している。5月4日にX1.6の大規模フレアが発生したことから始まり、5日にはX1.3、X1.2と連続して発生。6日にはX4.5、8日にはX1.0、9日にX1.0、X2.2、10日にはX1.1、X3.9、11日X5.8と爆発は止まることなく続いている。このほかにもMクラスの太陽フレアが多数発生している。
これほど頻繁にXクラスフレアの発生が連続して起こるのは稀で、昨年と比較すると1年間のXクラスフレアは12回であった。また今年に入って5月までにXクラスフレアの発生は8回で、すでに多めであった。そして5月に現時点で連続10回を記録しており異例の多さとなっている。
また、これらの爆発の影響で10〜20年に1度という激しい磁気圏の乱れが発生している。
日本でも北海道をはじめ本州各地でもオーロラが観測されたという報告が、X(旧Twitter)などでなされている。
ヘリオセントリックで成立した天体位相
さて、これほどまでに活発化している太陽活動について、太陽系における天体の位置関係はどうであったか確認してみると、かなり明瞭な天体位相の関係が成立していた。
5月11日現在のヘリオセントリック(太陽中心)チャートを見ると、地球に対し、太陽を挟んで木星、天王星が衝(180度)の位置にあり、いわゆる惑星直列の状態となっている。14年に1度の会合となる木星と天王星の合は4月に成立したが、占星学ではこれらの天体合は、地球に非常に大きな影響力を与えると考えられている。
太陽大規模フレアの発生は、4日からは3663黒点群からの爆発、8日からは3664黒点群からの爆発で、いずれも地球方向にフレアを放出している。太陽系から見ると地球から見た太陽の裏側方向には、木星と天王星が存在していることがわかる。
さて、木星と天王星という大質量の天体が太陽の大規模フレアに関わっていそうだということが分かってきたが、これらの外惑星だけではトリガーとなるには役者が足りていない。実はフレア爆発の発生機序に大きく関わっていると思われるのが、内惑星の金星である。
太陽Xフレアが発生した時、金星方向かその逆方向に爆発が発生する現象は、筆者が観察した中で度々起こっている。おそらく太陽との距離、質量、公転速度などが太陽活動とシンクロ率が高いのであろう。
この金星が、4月29日にサインおうし(牡牛座)に入ったことで、同じサインに入居する木星と天王星の影響を強く引き出し始めており、さらに現在地球がこれらの惑星に対し衝の位置に入っていることが、今回の急激な太陽活動の活発化における占星学的な解釈である。
今後の太陽活動の激化に注意を
さて、地球と木星、天王星の衝の状態は、5月13日から19日にかけてがピークとなる。さらに金星に注目すると、6月3日に地球との衝を成立させる。これらの天体位相を鑑みると、今後も一層太陽活動が活発化する可能性が高いと見る。
地球においてはオーロラの発生や、地磁気の乱れによる人工衛星等の障害発生の可能性もあるほか、酷い場合には発電所にも影響が及ぶこともある。
またこれは筆者の研究分野であるが、太陽フレアによる地磁気の電荷が高まると、巨大地震の発生の可能性が高まると見ている。今後の発生する地震については、特に警戒しておいていただきたい。