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SIGNALISをおすすめする記事(怖がりでも大丈夫)


SIGNALISをクリアしました。
もともとSF小説やSF映画が好きなので、トレーラーの時点で一目惚れしてたゲームなのですが、遊んでみても終始雰囲気が良くて大満足でした。

ジャンルはホラーアドベンチャー(少しだけアクション要素もあり) 
クリアまでの時間は10時間弱。

徘徊するゾンビに追われながら、
廃墟を探索→ヒントを入手→パズルを解いたりギミックを解除したり
を繰り返して進んでいきます。

このnoteの前半では、SIGNALISに興味を持ってくれる方が増えると嬉しいので、SIGNALISの世界観で特に私がきゅんとした箇所をご紹介し、
後半では、怖がりさん向け攻略Tipsをで書こうと思います。

このゲーム、ネタバレ禁止なところあるので攻略を検索しづらいですが、これだけ知ってれば怖くない、シェルピンスキー(施設名)の歩き方として
…。

※核心のネタバレはありませんが、世界観やシステムについて触れますのでまっさらな状態で遊びたい方は、以降はお読みにならないでください。

長いのを読みたくない方向け、おすすめポイントを箇条書きで

・常に不穏
・フィクションで、未来的に進化した社会主義を見るとわくわくする
・人造生命体の心について考えると切なくなる
・別の社会を描いたSF作品で、現実の社会とかけ離れた常識や発想を見ると興奮する

おすすめできないポイント

・ストーリーははっきりしないと嫌だ
・いつでもセーブさせてほしい
・クトゥルフ神話要素に惹かれて興味をもった(とある登場人物の愛読書というだけで、ストーリーには深く絡んでこない)


SF好き的、世界観の胸きゅんポイント


近未来社会主義国家の運営する教育施設の、廃墟を探索

学校の廃墟を探索というだけでも楽しいのに、近未来社会主義国家の運営施設とくればもう、廃棄された怪しい実験や、物資不足で放棄された設備がもりだくさんなわけです。こんなの絶対楽しいでしょ!
病棟の廃墟もあるよ!


現実がどこなのかわからなくなる不安

明らかに前シーンと後シーンが繋がっていなかったり、死んだとされてる人が平然と復活してたり、何を信じて探索すればいいか不安になってきます。終始不穏です。

SFの言葉で言うとディック感覚ってやつだと思う。
たしかに、頼れる人が誰もいない中、何者かに追われて弱っていく・・・みたいな、SIGNALISに似た恐怖をユービックで味わった記憶がある(ユービックしか読んでないけど)

※ディック感覚(P.K.ディック Wikipediaより引用)
こうした「現実が崩壊していく強烈な感覚」は「ディック感覚」と呼ばれている。「彼の作品は全て、単一の客観的現実は存在しないという基本的前提から出発している」とSF作家チャールズ・プラットは書いている。

ドット絵スチル 絵がきれい

操作画面は、プレイステーション初代くらいのポリゴンにドットのテクスチャを貼ったグラフィックで、陰湿で不穏な雰囲気がよく出ています。

イベント画面のスチルはドットのアニメ絵で、2000年代くらいのアニメっぽいタッチが、黒ベースに鮮やかな差し色を使った色遣いにマッチしていてとてもいいんだ…
無機質な色遣いと硬質なタッチが、レプリカたちの製品としての美しさを表現するのにぴったりだと感じています。

黒や赤のフェイスパーツもよい


多国籍でカオスで社会主義な、いかしたグラフィックデザイン

風景やUI、イベントシーンのカットインなどで飾り的に差し込まれる言葉たちは、中国語・ドイツ語・ロシア語。
イカつい(画数が多い、アルファベットの字面が大きい、単語の文字数が多い)言語が動いたりグリッチしたり、タイポグラフィがクールで厨二病心をくすぐられます。
ドア開ける時のアイコンはOPENじゃなくて打開。
ロード中は加載。かっこいい。

たしか、ロード中に一瞬映るやつ
よくわからないけど「エルスタータイプ システム概要」みたいなことが書いてある気がする
タイポグラフィ、かっこいいのだが一瞬しか映らないものが多く、スクショが少ない


道具として量産されるクローン人間たち

「レプリカ」とよばれるクローンが量産されて、用途に応じて使い分けられています。
この国ではレプリカは完全にプロダクト(製品)として扱われており、元になった人間のニューラルパターンを引き継いでいるので性格も容姿もそっくり。製品として品質がブレないように管理されています。
ゲーム内ではフレーバーとして、取り扱い説明書や広告ポスターも見れます。
次はどんな子に会えるのかワクワクしてしまうよね。

事務・雑用レプリカのオイレー(フクロウ)ユニット 取扱説明書
レプリカの品種名は鳥の名前で統一されている


使用目的に応じて遺伝子組み換えと身体改造を施された、異形のクローンたち

この国家、「でかい=つよくてえらい」というシンプルな考えを持っていると思われ、兵士タイプのレプリカは階級があがるにつれ、身長が大きくなる傾向がある。
「比喩的な意味だけでなく、戦場を俯瞰的に把握することが可能」とか言ってた気がする。なるほど?(?)

司令官タイプのシュタールは、身長220センチ
脚部がとんがっていますが、足の付け根から延長パーツに置き換えられている

ちなみに主人公のレプリカは工作員タイプで身長は178cm、唯一男性型の副官レプリカは175cmです。うーんフェティッシュ

そして、愛

そんな未来国家の、とある作戦の中で生まれた愛をめぐる物語
それがSIGNALIS


ここからは細かいおすすめポイント(主に、怖がりさん向け)と、怖がりさん向け攻略Tipsを書いていきます。

ジャンプスケア、ありません

敵が暗がりや床下から出てきて、こっちが勝手にびっくりすることはあるけど、大きい音と共にジャーン!!って出てくるのは無かったはず。
床下から来るやつもモゴモゴ・・・ってゆっくり出てきてくれて、ありがたい。
基本的に画面が暗いので、敵がノーマークの暗がりから音もなく歩いてきて
びっくりするのが多かったです。


リソースをけちらなくてもいい 

弾薬や回復薬、わりと多めに手に入ります。
アイテムが足りなくて、回復や弾薬を探しながら必死に逃げ回ることはなかったです。
怖いところの敵は倒しちゃえばオッケーということ(ただし雑魚敵は復活します。後述) 

ちなみに、銃の照準が×になっているときは、盾などで射線を防がれているので攻撃が通らず、照準マークをよく見ることで、弾薬を節約できます。

敵の視界は狭い

狭い上に動きもゆっくりで読みやすく、スニーキングが大きなストレスになることはなかったです。
メタルギアやSirenは低難易度でもできないし、あらゆるゲームのスニーキングがストレスになってきたゲーム人生でした。ゼルダの伝説の道中で差し込まれるやつくらいの難易度が限界。
そんな私でもSIGNALISは最後までできました。

狭い場所が多く、避けるor倒すに逡巡することが少ないのもよかったのかも。狭かったら逃げ場がないから倒すしかないので。

走れば逃げられる

ゾンビの動きはゆっくりで、終盤に出てくる特殊タイプを除き遠距離攻撃はしてこないので、走れば逃げ切れるし、別の部屋へは追ってきません。


近くを通ると復活判定が行われる
焼却した敵は復活しない

敵の屍は倒した場所に残りますが、復活判定は時間経過ではなく、主人公が近くを通るたび、判定が入り、ランダムに復活するっぽいです
なので、よく立ち寄る場所のゾンビは、余裕があれば部屋の隅などで倒しておくと安心です。

ストーリーを進めると焼却属性のついた武器が手に入り、個数は限られているのですが、焼却武器でトドメを刺したゾンビは近くを通っても復活しなくなります。

ラスボス戦に向けて強力な武器を温存しなくていい

ネタバレを避けて書くのが少し難しいのですが、ラスボス戦の仕組み上、持ち込みリソースの比重が大きくないので、道中の怖い雑魚的に強い武器をガンガン使って大丈夫です。
すべての敵を倒そうとしたり、復活するたびに倒していたら弾薬は足りなくなりますが、邪魔な敵は倒し、スルーできそうな敵はスルーすることで、隅から隅まで探索しても弾薬は思った以上に余るはずです。


おしまい!
書いていたら私も2週目を遊びたくなってきました
(マルチエンディングです)
愛しいレプリカたちにまた会いたいし、伏線を意識しながら遊ぶのも楽しそうだ
ちなみに、私のお気に入りレプリカはミューナユニットちゃんです!フィギュア化かぬいぐるみ化しないかな