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Replay:タイトル未定

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泣く子も黙るドラゴンクエストXのリプレイです。リプレイの体を取っていますがプレイ時の考察や判明したことを記録するためのもののため、ストーリーは時系列には並びませんし、史実(シナリ…
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2019年10月の記事一覧

02.不思議の魔塔の錬金術師

「僕の背中についている青いボタンをビビッと押してもらえませんか?」 塔の入り口に現れた鳥型のロボットが背中の赤、青のボタンを見せて言う。 彼……名前をチャコロットと言うらしく、この塔の管理人(鳥?)をしているらしい。 「ここはお約束通り赤押そう」 「胸側の緑も気になりませんか……これは宝石かな?取れないかな……」 赤髪とクロノがチャコロットのすぐそばで彼を弄っている。 すると、チャコロットはワナワナと震えだし叫んだ。 「オイコラ何してんねんワレ!押すボタンは青だって言ったろー

01.神話の塔を臨む

村に攻め入るモンスターの大群…… 「私はアバ様にテンスの花を届けてきます!」 そう、燃えさかる炎の中へ駆け出す幼馴染。 「お兄ちゃんっ!」 振り返り、妹に手を伸ばすも遠く…… 僕はその日、ひとりになった。 *** 目覚めた時、僕は一筋の涙を流していた。 「勇者ちゃま、どうかなさいました?」 舌足らずな使用人が僕の顔を伺う。 「勇者じゃないってば…」 涙を拭いながら溢す言葉を拾い、使用人は胸を張る。 「いーえ!こんな舌足らずで仕事も出来ないぱーこを拾ってくだちゃった勇者ち

00.在りし日の記憶

僕の名前はイチルー。皆からはイチと呼ばれている。 赤髪には「どこかの殺し屋みたい」と言われるが、普通の冒険者だ。 この世界では戦士や武闘家なんていう戦闘職を生業にしている冒険者もいるが、僕は専ら都市や遺跡を訪れては文献を読み漁るのに励んでいる。 そういえば、よく幼馴染とも故郷に残る文献について意見を交わしていた。 *** 「イチさんは伝説の錬金術師についてどう思いますか?」 幼馴染は唐突に僕に問いかけた。 暖かい陽の光が射すテラスに二人、腰掛けて外を見る。目線の先には箱に