雷雨でディレイ、さらにクラッシュ多発!世界最速の男は誰だ? - 2024年インディカー・シリーズ第5戦第108回インディアナポリス500

今年も世界3大レースのうちの一つ、インディ500が開催された。

前戦からのエントラント変更は以下の通り。

マーコウ
マーコウ・アンドレッティ自らドライバーとして参戦。

マクラーレン
テオ・プルシェルに代わってセントピーターズバーグで参戦したカラム・アイロットが参戦。

ヘンドリック
NASCARカップ・シリーズに参戦しているカイル・ラーソンが参戦。

DCR
ジャック・ハーヴィに代わってロングビーチで参戦したノウラン・シーゲルが参戦。

RWR
ルカ・ギオットに代わってIMSAに参戦しているキャサリン・レッグが加入。

DRR
ライアン・ハンタ=レイとコナ・デイリを擁して参戦。

カーペンタ
エド・カーペンタ自らドライバーとして参戦。

MSR w/ カーブ
昨年参戦していたエリオ・カストロネヴィスが参戦。

RLL
昨年参戦していた佐藤琢磨が加入。

舞台はインディアナポリス・モーター・スピードウェイ。長方形に近い高速オーバルで、世界最高速のレースが展開される。

予選。ペンスキ3台がとにかく好調で、トップ3を独占する。またシェヴロレイとホンダとの差も大きく、トップ4はシェヴロレイが占めた。リヌス・フェーカイが序盤でクラッシュするもその後はタイムを更新し、トップ12進出。一方、シーゲル、インディ500ウィナーのマーカス・エリクソンもクラッシュし、ラストチャンスに賭けることとなった。カストロネヴィス、スコット・ディクソンもトップ12に進出できず中盤グリッドに終わった。トップ12予選ではトップ8をシェヴロレイが独占。インディ500ウィナーである佐藤、ハンタ=レイを含めたホンダは全車ここで終了となった。ラストチャンス予選では、エリクソンが予選落ちの危機に晒されるが、シーゲルがクラッシュしたことによりギリギリ予選通過。ファストシックス予選では、やはりペンスキが好調。スコット・マクロクリンが歴代最速タイムを叩き出しポールポジション。ジョウジフ・ニューガーデン、ウィル・パウアと歴代勝者が並び、ペンスキが1988年以来36年ぶりにフロントロー独占(当時のグリッドはリック・ミアズ、ダニ・サリヴァン、アル・アンサ)。勝者であるアレクサンダ・ロッシが4番手につけた。

予選結果
1.S.マクロクリン(ペンスキ-シェヴロレイ)
2.J.ニューガーデン(ペンスキ-シェヴロレイ)
3.W.パウア(ペンスキ-シェヴロレイ)
4.A.ロッシ(マクラーレン-シェヴロレイ)
5.K.ラーソン(ヘンドリック-シェヴロレイ)
6.S.フェルッチ(フォイト-シェヴロレイ)
7.R.フェーカイ(カーペンタ-シェヴロレイ)
8.P.オワルド(マクラーレン-シェヴロレイ)
9.F.ロウゼンクウィスト(MSR-ホンダ)
10.佐藤琢磨(RLL-ホンダ)
11.K.カークウッド(アンドレッティ-ホンダ)
12.R.ハンタ=レイ(DRR-シェヴロレイ)
13.C.ハータ(アンドレッティ w/ カーブ-ホンダ)
14.A.パロウ(CGR-ホンダ)
15.C.アイロット(マクラーレン-シェヴロレイ)
16.M.アームストロン(CGR-ホンダ)
17.E.カーペンタ(カーペンタ-シェヴロレイ)
18.K.シンプソン(CGR-ホンダ)
19.M.アンドレッティ(マーコウ-ホンダ)
20.H.カストロネヴィス(MSR w/ カーブ-ホンダ)
21.S.ディクソン(CGR-ホンダ)
22.A.カナピノ(ジャンコウズ-シェヴロレイ)
23.S.R.ロブ(フォイト-シェヴロレイ)
24.C.ラスムッセン(カーペンタ-シェヴロレイ)
25.T.ブロンクヴィスト(MSR-ホンダ)
26.R.グロジャン(ジャンコウズ-シェヴロレイ)
27.L.ルンドクウィスト(CGR-ホンダ)
28.C.ルンドガード(RLL-ホンダ)
29.C.デイリ(DRR-シェヴロレイ)
30.P.フィッティパルディ(DRR-シェヴロレイ)
31.K.レッグ(RWR-ホンダ)
32.M.エリクソン(アンドレッティ-ホンダ)
33.G.レイホール(RLL-ホンダ)

決勝。雷雨により長時間遅れてスタート。1周目に早速トム・ブロンクヴィスト、ピイトロ・フィッティパルディ、エリクソンの3台がクラッシュしコーション。その後再スタートしてマクロクリンがトップをキープ。しかし、キャサリン・レッグがエンジンブローを起こしまたもやコーション。ここで上位勢はピットに入る。リスタートするがすぐにルンドクウィストがクラッシュしコーションが入る。ようやくコーションが明け、ステイアウト勢もピットに入るとまたもやマクロクリンがトップに。しかし、ロウゼンクウィストがエンジンブローを起こし、リタイヤ。コーションが発生する。ここで2度目のピットストップを済ませるが、またもやステイアウトしたメンツがトップに浮上。しかし同様に彼らもピットに入った後はマクロクリンがトップに浮上。ここで、2番手を走っていたコルトン・ハータがクラッシュ。ここでフェーカイ、ルンドガードらがステイアウトを選びトップに浮上した。後半になるとコンディションが変わってきてマクロクリンのペースが落ちてしまう。代わってニューガーデンが主役に躍り出る。ディクソンとハンタ=レイの接触、またアンドレッティのスピンがありコーションが2度あった後はマクロクリンも復活し、交互にトップをとり引っ張る展開へと変わる。その後はピットを一回少なくする作戦に出たディクソン、また後方から徐々に順位を上げてきたマクラーレンのパトリシオ・オワルドが上位に出てきた。残り50周ぐらいになり、パウアがクラッシュすると、残り1回のピットで全員の作戦が揃う。やはり好調なのはニューガーデンとオワルドとロッシだった。この3人で激しいトップ争いをする中で、オワルドが最終ラップ手前でトップに出ていよいよ初優勝まであと少しと迫ったところでニューガーデンがアウトからオーバーテイク。ニューガーデンは昨年に続きインディ500を2連勝。2002年のカストロネヴィス以来22年ぶりの連勝となった。オワルドは2位に終わり、シェヴロレイ1-2。ディクソンはペースが上がらない中粘り3位フィニッシュ。

決勝結果
1.J.ニューガーデン(ペンスキ-シェヴロレイ)(LL)
2.P.オワルド(マクラーレン-シェヴロレイ)(LL)
3.S.ディクソン(CGR-ホンダ)(LL)
4.A.ロッシ(マクラーレン-シェヴロレイ)(LL)
5.A.パロウ(CGR-ホンダ)(LL)
6.S.マクロクリン(ペンスキ-シェヴロレイ)(MLL)
7.K.カークウッド(アンドレッティ-ホンダ)(LL)
8.S.フェルッチ(フォイト-シェヴロレイ)(LL)
9.R.フェーカイ(カーペンタ-シェヴロレイ)(LL)
10.C.デイリ(DRR-シェヴロレイ)(LL)
11.C.アイロット(マクラーレン-シェヴロレイ)(LL)
12.C.ラスムッセン(カーペンタ-シェヴロレイ)
13.C.ルンドガード(RLL-ホンダ)(LL)
14.佐藤琢磨(RLL-ホンダ)
15.G.レイホール(RLL-ホンダ)
16.S.R.ロブ(フォイト-シェヴロレイ)(LL)
17.E.カーペンタ(カーペンタ-シェヴロレイ)(LL)
18.K.ラーソン(ヘンドリック-シェヴロレイ)(LL)
19.R.グロジャン(ジャンコウズ-シェヴロレイ)
20.H.カストロネヴィス(MSR w/ カーブ-ホンダ)
21.K.シンプソン(CGR-ホンダ)(LL)
22.A.カナピノ(ジャンコウズ-シェヴロレイ)
23.C.ハータ(アンドレッティ w/ カーブ-ホンダ)
24.W.パウア(ペンスキ-シェヴロレイ)
25.M.アンドレッティ(マーコウ-ホンダ)
26.R.ハンタ=レイ(DRR-シェヴロレイ)
27.F.ロウゼンクウィスト(MSR-ホンダ)
28.L.ルンドクウィスト(CGR-ホンダ)
29.K.レッグ(RWR-ホンダ)
30.M.アームストロン(CGR-ホンダ)
31.T.ブロンクヴィスト(MSR-ホンダ)
32.P.フィッティパルディ(DRR-シェヴロレイ)
33.M.エリクソン(アンドレッティ-ホンダ)

次戦はデトロイト。シェヴロレイのお膝元で勝つのは誰か。注目したい。

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