絶好のパーマネントサーキットでのエネルギーマネージメントバトル!制したのは…? - 2024年フォーミュラE第6・7戦ミサノEプリ

フォーミュラEがヨーロッパの舞台に帰ってきた。

前戦からのエントラント変更はなし。

今回の舞台はミサノ・ワールド・サーキット・マルコ・シモンチェリ。今シーズンはパーマネントサーキットも多いシーズンとなっている。この舞台も初開催のパーマネントサーキットである。

レース1の予選。グループAはジャン=エリック・ヴェルニュ、グループBはミッチ・エヴァンズが制した。ジャギュア以外は1台ずつしか進出できず、チームメイト内で大きく差が開くこととなった。デュエルでは、順当にグループリーグトップタイムを出したヴェルニュとエヴァンズがファイナルで当たり、エヴァンズがポールポジションを獲得した。パスカル・ヴェールラインがセミファイナルで敗れたが、3番手につけた。どれも僅差の争いとなり、最終セクターで逆転する展開が相次ぐ予選となった。

レース1予選結果
1.M.エヴァンズ(ジャギュア)
2.J-E.ヴェルニュ(ペンスキ-DS)
3.P.ヴェールライン(ポルシェ)
4.N.ミュラ(アプト-マヒンドラ)
5.O.ロウランド(ニッサン)
6.S.バード(マクラーレン-ニッサン)
7.M.ギュンタ(マセラティ)
8.N.カシディ(ジャギュア)
9.R.フレインス(エンヴィジョン-ジャギュア)
10.S.ブエミ(エンヴィジョン-ジャギュア)

決勝は大荒れの展開。絶えず抜きつ抜かれつが繰り返されていった。トップに出るとエネルギーを大量に消費してしまうため、常に譲り合う状態が続いた。また、アタックモードも大したタイムロスがなかったため、それによる作戦差もあまりなかった。序盤に後方からアントニオ・フェリックス・ダ・コスタが上がってきた。エヴァンズとフェリックス・ダ・コスタ、ニック・カシディあたりが上位を占める展開となった。しかし、カシディは接戦での接触でリタイヤ。ノーポイントとなった。最後はフェリックス・ダ・コスタが少しリードを開くこととなった。そのままリードを保ちトップチェッカー。今季初優勝を挙げた…と思いきや、スロットルペダルの技術規定違反(認可されていたものと違うものを用いていた。これについてはポルシェは控訴している)のため、失格。オリヴァ・ロウランドが今季初優勝。4年ぶりの優勝となった。2位にはまたもや表彰台争いを制したジェイク・デニス、3位には前回優勝したマキシミリアン・ギュンタが入った。

レース1決勝結果
1.O.ロウランド(ニッサン)(FL)
2.J.デニス(アンドレッティ-ポルシェ)
3.M.ギュンタ(マセラティ)
4.D.ティクトゥム(ERT)
5.M.エヴァンズ(ジャギュア)
6.J-E.ヴェルニュ(ペンスキ-DS)
7.N.ナト(アンドレッティ-ポルシェ)
8.S.ファンドールネ(ペンスキ-DS)
9.S.フェネストラズ(ニッサン)
10.L.ディ・グラッシ(アプト-マヒンドラ)

レース2の予選は、グループAはカシディ、グループBはジェイク・ヒューズがトップタイムを記録した。デュエルでは、カシディのタイムが抹消に。デッドヒート相次ぐ中、ファイナル進出したのは、レース1から好調のヴェルニュとヒューズ。ヒューズがポールポジションを獲得した。3番手はセミファイナルでのタイムでヴェールラインが取った。

レース2予選結果
1.J.ヒューズ(マクラーレン-ニッサン)
2.J-E.ヴェルニュ(ペンスキ-DS)
3.P.ヴェールライン(ポルシェ)
4.N.ミュラ(アプト-マヒンドラ)
5.S.バード(マクラーレン-ニッサン)
6.S.ファンドールネ(ペンスキ-DS)
7.R.フレインス(エンヴィジョン-ジャギュア)
8.N.カシディ(ジャギュア)
9.J.デニス(アンドレッティ-ポルシェ)
10.O.ロウランド(ニッサン)

決勝。レース1よりも周回数が少なかったこともあり、エネルギーに余裕のあるレースとなった。ヒューズがまずトップをリードするが、中盤からヴェールラインがリードする展開に。ただ後半はロウランドがとにかくリードをしていく。トップを走った結果、エネルギーを大幅に使ってしまったロウランドだが、終盤までトップを独走する。しかし、最終ラップで電池切れに。2番手につけていたヴェールラインが今季2勝目一番乗り。デニスが2位に上がり、連続で表彰台を獲得した。3位にはカシディが入り、久々に好成績を残した。

レース2決勝結果
1.P.ヴェールライン(ポルシェ)(FL)
2.J.デニス(アンドレッティ-ポルシェ)
3.N.カシディ(ジャギュア)
4.N.ミュラ(アプト-マヒンドラ)
5.S.フェネストラズ(ニッサン)
6.S.セッテ・カマラ(ERT)
7.J-E.ヴェルニュ(ペンスキ-DS)
8.J.ヒューズ(マクラーレン-ニッサン)
9.J.ダルバラ(マセラティ)
10.S.バード(マクラーレン-ニッサン)

次戦はモンテカルロ。昨年はカシディが優勝した。伝統の市街地コースで、フォーミュラEが最もフォーミュラEらしく走る。誰が制するのか。そして現状の大接戦を誰が抜け出すのか。注目するレースである。

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