日記の良さを教えてもらいました
『無人島のふたり 120日以上生きなくちゃ日記』山本文緒 著
エッセイは苦手ではないが、多くは読んでこなかった。
そのなかでも日記というジャンルはさらに読んでないと思う。
そう。
日記は少し苦手だったのです。
そんなわたしがこの作品を手にとったのは、山本文緒さんの訃報が悲しかったのがひとつ。
そして先日、かつて一緒に働いた職場の仲間を乳癌で亡くしたことがひとつ。
『無人島のふたり』を読むことで、少しでも彼女たちの闘病について知りたかったのだ。
勝手に闘病記だと思い込んでいた。
闘病記といって間違いではないけど、病の部分に重きを置いているというよりも、日常の中に病がある…というような。
そんな印象をもった。
とにかく最初から最後まで山本さんの日常なのだ。
そっか。
そんな日記もあるのか。
よく考えたら、日記なんだからそれもそうなのかもしれない。
自分が苦手に思っていた理由が、もはや何だったのかもわからなくなった。
こういう日記をもっと読みたいと思う。
山本さんの他の日記もおいおい読んでみよう。
たくさんの日常を見ることができて本当に嬉しかったし、なによりも日記の素敵な部分に気づかせてもらいました。
山本文緒さんに
「素敵なプレゼントをありがとうございます」
と伝えたいです。
伝えられたら、よかったです。
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