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返金可能)コーセプト・セラピューティクス銘柄分析・理論株価(CORT Corcept Therapeutics)

最初に

 こんにちは喜至(きし)です。このnoteでは成長著しい米国銘柄のCorcept Therapeutics(Nasdaq:CORT)について分析をしていきます。おそらくこのnoteの内容を自分で調べて整理すると5時間はかかるんじゃないかと思っています。このぐらいの時間を節約するために喜至に「ビックマックセットくらい奢ってやってもいいかな」という方は購入をお願いします(ちなみにLLセットです)。2022年9月までの情報をもとに作成しています。
 また本記事は購入から24時間以内に限り返金可能となっております。必ずこちらのFAQをご覧ください。

 お約束ですが、このnoteは紹介銘柄の売買を推奨するものではありません。投資の参考にするためのものです。株式売買の判断はご自身にてお願いいたします。

Corcept Therapeuticsについて

会社概要

Corcept Therapeuticsはホルモンの一種であるコルチゾールの効果を調節することで、重篤な代謝、腫瘍、神経精神障害の治療のための医薬品の創薬および開発に取り組んでいる製薬企業です。米国のカルフォルニアに本社をおき、1998年に設立されました。Nasdaq市場に上場しておりティッカーはCORTです。現在は希少疾患であるクッシング症候群の治療薬 Korlym(コーリム)が主な収益源となっています。

Corcept Therapeuticsのファンダメンタル

 Corcept Therapeuticsの売上と営業利益の推移を見てみましょう。右軸が売上、左軸が営業利益になります(マイナスがあるので注意です)。2013年までは売り上げがなく、営業利益はマイナスでした。2012年に現在の主力製品であるKorlym(コーリム)を発売し、2013年からようやく売上が立ち始めます。そこから売上、営業利益ともに右肩上がりで成長してきました。後述しますが今後は臨床試験中のパイプラインが製品化されることでさらなる成長が見込まれます。

マネックス証券の銘柄スカウターより引用

 次にキャッシュフローを見てみましょう。営業利益が黒字になった2016年以降、営業CF、フリーCFともに黒字かつ成長していることが分かります。投資CFについてはマイナスで推移していますが、これは設備投資ではなく、ほとんどが有価証券の購入によるものです。ちなみに2021年に大きな投資CFの収入と財務CFの支出がありますが、これは買い進めていた有価証券の現金化と3億ドル規模の自社株買いを行ったためです。

マネックス証券の銘柄スカウターより引用

 最後にROICの確認です。5年間の平均で24%あり、高水準です。小さな投資で大きな利益につなげていることがわかります。2022年時点のCorcept Therapeuticsは有利子負債がなく、資本コストを仮に10%と考えてもROICとのスプレッドは十分にあり、付加価値を創出する能力が非常に高いことが分かります。

過去5年のROIC

製品について

Korlym(コーリム)

 上市済みの製品はKorlym(コーリム)になります。対象となる疾患はクッシング症候群という希少疾患です。クッシング症候群はコルチゾールの過剰分泌によって高血糖、糖尿病、高血圧、重度の疲労、筋肉の衰弱、認知障害、うつ病などを引き起こします。 治療の第一選択は手術で、成功すれば病気を完治すことができます。しかし約半数の患者は、腫瘍の位置が特定できないか完全に切除できないため手術ができません。Korlymは手術適応外で糖尿病や高血糖の症状を持つ患者に使用される薬です。Korlymの有効成分であるミフェプリストン自体は1980年代から知られ、妊娠中絶薬として使用されてきました。ミフェプリストンがコルチゾールの受容体をブロックする効果があることが分かり、KorlymがFDAに承認され商品化に至ったというわけです。

Relacorilant(リラコリラント)

 RelacorilantはいわばKorlymの改良版となる薬です。対象疾患はKorlymと同じく手術適応外で糖尿病や高血糖の症状をもつクッシング症候群に加え、コルチゾール産生を担う副腎の腫瘍によって引き起こされるクッシング症候群も対象に、2023年第二四半期の承認に向けて第Ⅲ相試験を行っています。Relacorilantの利点はKorlymでは禁忌であった妊娠中の女性への投与が可能な点、Korlymの副作用である低カリウム血症を引き起こさない点にあります。適用できる症例が広がり、Korlymの使用を阻害していた副作用がなくなることで、より広い患者に使用される薬になります。これが承認されて上市に至るかどうかはCorcept Therapeuticsへの投資において重要な要素になりますので継続的なウォッチが必要です。

クッシング症候群の患者数

 クッシング症候群は毎年100 万人ごとに推定 10 ~ 15 人がクッシング症候群と診断されており、その結果、年間約 3,000 人の新規患者が発生し、米国の患者数は約 20,000 人、EUでは50,000人、日本では500人程度と推定されています。病気の進行に伴う免疫機能低下による重篤な感染症や脂質異常症など、生命に関わる合併症を引き起こすリスクがあり、治療をしないと5年生存率が50%まで低下することから手術で完治した患者以外は投薬をしつづけないといけません。つまり少数ながら継続的な需要が見込まれます。しかし、半数が手術で完治することや、高齢化のような増加要因があるわけではないので成長市場というわけではありません。小さなパイを限られたプレイヤーが独占する市場です。

5F分析

 クッシング症候群治療薬の競争要因を5F分析をつかって整理、分析してみました。

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