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コンセプト決定しました

 GW後半だけど、あまり外に出ずに過ごしている。人混みが大の苦手なのと、こんなに長く休む時間を最近取れていなくてとにかくゆっくりしたかったからだ。そうやって、先週末に部屋いっぱいに敷き詰めたクリーム色のカーペットの上で、韓国人作家のエッセイを読み終わってふと気付いた。あれ、コンセプト決まったのにnote書いていない。書かなければ。

まるで決まらぬコンセプト

 自問自答ガールズに足先を浸し始めて約4ヶ月、先月頭の私は自分のことが全然分からなくてコンセプトを決められないでいた。仮でもいいから軸を決めておかないと試行錯誤もできない。でも、私はどう生きたい?
 とにかく思いつくままキーワード投稿してみる。

 もちろんどれも今の私を形づくるものたちではあるものの、なんだかどれもしっくり来ないし、変に細かくて限定しすぎな気がした。もっと抽象化された言葉でないとコンセプトにならないのではないか。自分の過去やルーツまで検討対象を広げた方がいいか、と考えたときに思い出したのは母の言葉だった。

 有名な家ではないものの、母方の曽祖母が武家出身で、母の父親も同様だ。母が小さい頃はお花にお茶にと習わされていたそう。色々あって裕福とは言い難い生活をしてきたけど、引き出しに仕舞われている花鋏や食器棚にひっそりと佇む茶筅が彼女の過日を偲ばせる。そんな母が言っていたのが上記の言葉だ。
 正直なところ、個人主義かつリベラルな環境で育った私はそれに縋ったところで何になるというのだろう、とずっと思ってきたし、今も思っている。でも、縋るのではなく、それを軸にするのはいいかもしれないと思った。なにせコンセプトだし、本当にそれでなくてもいいのだから。しかも私は弓道を再開している。母とは違うアプローチだけど、武家っぽいことはしている。“武家の姫”が候補入りした。

それでも決まらぬコンセプト

 ある程度のキーワードを検討材料として俎上に載せたはいいものの、そこからコンセプトに昇華させることができないでいた。うんうんと悩む私は、ヒントを求めて通読済みのあきやさんの新刊の内容をぼんやり思い浮かべた。これは何かを行わないと解決しない、そんな気がしていた。

\新刊おめでとうございます/

手を飾るワークやってみた

 今の私がすぐに取り掛かれるものはなんだろうか、と考えたときに真っ先に思い浮かんだのは「手を飾るワーク」だった。自問自答を知る前から相互さんのRPでよく見かけていた、華やかに飾られた手の写真たち。そのときは意図が分からなかったけれど、新刊で自分の好きなものが分からなくなってしまった人にもおすすめと書かれていて、とっかかりになればと思ってやってみることにした。
 今の私が好きなもの。初任給で買ったNo5のパルファム。廃盤になってしまったENVY。学生時代に好きになったフランス詩。創作物が「短歌のよう」だとか「『読む』より『詠む』」と言われてから触れるようになった短歌。高校までで一度離れ、社会人になってから再開した弓道。曇り空と薄明光線を模したネイルエナメル。シンプルな指輪、青い宝石。最後まで入れるか悩んだ星座早見はノイズになりそうだったから除外した。
 人によって全く違うものになると知ってはいたけれど、実際に自分がやってみると驚くほどにシンプルだった。“飾る”ワークなのに、我ながら潔いほど飾る気があまりない。また、情報を削ぎ落として最小限にしていた。noteを書いていて気付いたけれど、ほとんど直線で構成することで全体に統一感をもたせている。いいなと思う世界観を作り上げようとすると無意識にバランスを取るみたいだ。
 これをXにアップして、夜空を望遠鏡で覗き込んで目当ての星がなかなか見つからないようにまるで形にならなかったコンセプトが、急に視界に入り込むように固まった。

コンセプト決定

 コンセプト探しと「手を飾るワーク」によって、今の私が大事にしているもの・大事にしたいものはおおよそ下記要素に集約できる。これらをまとめてできたのが“自由で詩的な武家の姫”だ。
・シンプルであること(≒余分なものを削ぎ落とすこと)
・武道に触れていたいこと
・詩情も大切
・自由であること

 “自由”には自分の意思がなんであるのか見つめて貫いていくこと、常識を疑って最良を求める自分の信条を、“詩的な”には廻る季節ごとの情景と矛盾しがちな人の心に触れていたい私を、“武家の姫”には弓道を通じて自分を鍛えるという今の目標を、それぞれ込めている。言葉を最小限にしたのがシンプルさそのものだ。なんだか大袈裟な気もするし、ファッションが一ミリも関係ないけど、これが今の私には一番しっくりくる。仮コンセプトだった「突風の中に佇む山羊(太陽山羊座で、月・ASC・MCが全て風星座だったため)」の意味するところと根っこがあまり変わらなくて、長い年月をかけて残る価値のあるものに惹かれて、その反面自由や合理性がないと納得できないのが私なんだなと腑に落ちた気もする。ファッションも、伝統と自由、合理性という観点で探っていくといいのかもしれない。
 とまれ、これにてコンセプト決定! 私は自由で詩的な武家の姫です。よろしくお願いいたします。

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