ー いつもの缶から、いつもの匙で、いつもと同じ分量、珈琲の粉をセットして 水を分量まで注いで、蓋を閉めて スイッチを入れて あ、サーバーに砂糖を入れるのを忘れてた ねえ、いつも何杯だっけ? え?砂糖、少なくなった? あれ、おかんは飲まないの? あ、そう、そうなんだ、わかった… 久々に帰省した時、実家の、毎朝の珈琲の淹れ方が変わっていた。 なんでも、父は少しだけ砂糖を控えることを覚え(元は大匙三杯くらいは入れていた気がする、さすがに小匙だったか?)、母は逆流性食道炎に
スチャダラパーのファーストアルバムを久々に聴いた。 運転中だったので、すっと耳に馴染んだそれは、 …それはそれはもう、響いた。 ウィットとユーモアに富んでいて、 アイロニックで、 自分たちの色をバキバキに効かせながら 先人たちへのリスペクトがひしひしと伝わってきて、 かっこよかった。 二十歳そこいらのやんちゃな人たちが、真剣に遊んでいて、パワーがあった。 すっかりおじさんになった最近の彼らも、最高にイカしていてかっこいいんだ。 聴いていて、こんなことを思っていた時
☕︎ 「喫茶店原風景」 帰省した。 鈍行列車に乗った。このところ少し節約をしたいと考えていたのと、待ち合わせの時間には余裕があったのでそんなに急いでとんでいく必要もないか、と、苦手な早起きをして、たらたらと地元に向かった。 となりに座った人が着ていたもこもこの上着の、白い毛がたくさんつく。着ていたのが喪服だったので、特に目立つ。こういう、小さいことがとても気になってしまう。 地元は、日本一の山が、いつどこからでも見える。勝手に視界に入ってくる。見ているのはこっちの勝