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節税と脱税 投資と投機

こんにちは、ファイナンシャルプランナーの真凛です。
私は普段、FPとしての活動と会社員、二足のわらじを履いています。

会社では、税金に携わる仕事をしています。

今日はそれぞれでよく出てくる言葉の違いについて紹介してみます。

節税と脱税のちがい

まずは節税と脱税のちがい。

広辞苑によりますと

せつ‐ぜい【節税】
各種の所得控除や非課税制度を活用して、税金の軽減をはかること。

節税は、法律上認められた方法で税金負担を軽減することを指します。
控除や税制優遇措置を活用することで、合法的に税金負担を軽減します。

だつ‐ぜい【脱税】
納税義務者が義務の履行を怠り、納税額の一部または全部をのがれる行為。

義務の履行を怠っているので、法律上アウトですね。

同じ支払う税金が少なくなる意味の言葉ですが
法律上認められているかどうかで変わります。

とういうことで
節税は知ってる方がいいし、やったほうがいいこと
脱税は絶対やっちゃいけないこと
という違いが生まれてきます。

投資と投機のちがい

つづいて投資と投機のちがいです。
こちらもまずは広辞苑から言葉の意味を拝借。

とう‐し【投資】
・利益を得る目的で、事業に資金を投下すること。出資。
・元本の保全とそれに対する一定の利回りとを目的として
 貨幣資本を証券(株券および債券)化すること。

難しい単語が並んでいますが
将来の安定した資産形成や収益を目的として
株式や債券、不動産などに投資することを指します。

長期的な視点で、リスクとリターンのバランスを考えながら
収益を追求することを目的としています。

とう‐き【投機】
・損失の危険を冒しながら大きな利益をねらってする行為。やま。
・市価の変動を予想して、その差益を得るために行う売買取引。

危険を冒しながら、と少し怖い言葉が出てきました。
短期的な利益を目的として、リスクが高い商品に投資することを指します。
市場変動や情報の取りこぼしによって大きな損失を被る可能性があります。
一般的に投資に比べてリスキーな行為とされています。

違いは、目的や期間の長さといったところでしょうか。
投資は、将来の安定した資産形成や収益を目的としています。
そのため長期的な視点で資産の価値を見極めます。
一方で投機は短期的な利益を目的として、リスクが高い商品に投資します。

専門家は、お得なアドバイスをしてくれない?

この2つの単語の比較が出てくるタイミング、実は
・専門家ってお堅いよね。
・あまりお得なアドバイスをしてくれないよね。

というお言葉とセットであること、非常に多いです。

専門家は専門家なので、リスクをしっかりと勉強しています。

一方向からみたら合法でお得に見える方法でも
他の側面からみたら違法な手段だったりします。

同様に一方向からみたら安全に得をしそうな話でも
他の側面からみると非常にリスクが高い話ということもあるでしょう。

どうしてお堅いアドバイスに聞こえるか

ではどうしてこのような現象が起きるのでしょうか。
考えてみると単純です。

節税よりも脱税の方がお得に聞こえます。
だって(違法である以上)制度に縛られていないので際限がないから。

そして投資よりも投機の方が大幅に儲かるように聞こえる。
ただしその裏には、大幅な値下がりのリスクもはらんでいる。

なので、リスクを考えて後者を良しとしない専門家のアドバイスは
陳腐に聞こえてしまうというカラクリが存在します。

中には希望するほどのリスクを取らない専門家もいるとは思います。
専門家のアドバイスに納得がいかない場合には
セカンドオピニオンをもらうなどの方法もあるとは思いますが
1度立ち止まって、なぜそのように言われるのかを
少し飲み込んで考えてみることも1つかもしれません。

あなたに届くアドバイスが受け入れやすいものとなりますように。

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