ひよこくんの大冒険#0001

依頼してくださった方の許可を得たので公開します。

【登場人物】

★ひよこ🐤勇者。

魔王を倒すと人間に戻り、
向井しょういちとなる。

★にわとりさん

初めて寄った町の宿屋の主で、魔王と会うステージまで、なんやかんやと、ひよこを助ける。

★たまごちゃん

魔王に誘拐された宿屋の娘 (のちにひよこの恋人)

魔王に見初められ、誘拐される。

しっかりしてるようだが、癒やし系。案外抜けてる。
助けたあと、ひよこと恋人になる。

★道具屋の剣(つるぎ)さん
ひよこ🐤達がはじめて道具を調達した店。

魔王を倒すまでに行く途中の町にある道具屋も、剣(つるぎ)さんの支店。

そのため、剣(つるぎ)さんから、もらった手紙を見せると、勇者価格で安く買える

★最近町にできた紅茶屋WOLFMOONTEA
(ウルフ・ムーン・ティー)の店主、紅茶さん

最近町にできたWOLFMOONTEA(ウルフ・ムーン・ティー)の店主

彼女の繊細な感覚と舌で選びぬかれた茶葉から淹れる紅茶は極上。
店内もシンプルでセンスがいい。

噂によると、この店は、誰でも入れるわけじゃないらしい。

なので、とんでもない情報を得たり、心強い味方を得れる場所ともなっている。

ひよこも、ここで情報や仲間を見つけることになる。


★語り手:長老的な長年暮らしてる人

★物語を聴く人:子ども

~ここから~

その昔、一匹のひよこ🐤いや、ひとりの勇者がおった。
みためは、かわいいひよこ🐤だが、実はとても強い勇者である。

けれど、もちろん、最初から強かったわけではない。
いろんな人と出会い、助けてもらいながら、魔王を倒しに行ったんじゃ。

その話を今日はみなにしよう。

うん!

よいか。これは、ホントにあった話じゃぞ?

うん。

それでは、はなすぞ。

うん。

(切り株に座り、キセルで一服したあと)

さて、はじめるか。

はやくはやく

わかった。わかった。
そう急かすな。

だって〜

はいはい。
それでは、待たせたのぉ。
はじめるぞい。

そもそも、ひよこ🐤がなぜ魔王を倒しに行かなくては
ならなかったというとな?

うん。

魔王に親をにわとりに変えられ、
自分をひよこの姿に変えられてしまったからだ。


ええ!

大変だ!

そうじゃ。大変じゃ。
だが倒さないと人間に戻れん。


ええ!!!勝てるの?


さぁのぉ。どうじゃろか。


魔王の呪文のせいで
見た目がひよこじゃ。
戦闘経験もない。

かの有名な桃太郎さんのように、
きびだんごでひょいひょいついてくる味方もおらん。

なので、ひよこ🐤は、
心配と不安と心細さと恐怖だけを抱えて、渋々旅に出た。

(のちに、魔王を倒す目的が1つ増えることをまだ知らない)

すると、10kmほど歩いたところに町があった。
時刻も、もう遅い。
お腹も減りすぎてる。

そこでひよこ🐤は、この町に宿をとることにした。

そして、部屋が空いてるか尋ねると、
そこにいたのは、とても珍しい色をしたにわとり🐔

その珍しい色に目をパチクリさせてると、

おや。なにか人の気配が……。
いや、鳥の気配がするな……。
しかし、おらん。
気のせいか?

(すっごく勇気を出して)
き、気のせいじゃないピヨ。

ん?

なんか声がするな。
しかし、姿は見えん。

(さっきより大きな声で)こ、ここだピヨ

ん?

も、もっと下をみるピヨ

下?

下とな?

そ、そうだピヨ。

おーおー。
おったおった。

これはまた小さな小さなお客さんだ。

いらっしゃい。
そんな小さいのにひとりかい?

そ、そうだピヨ。

仲間はいないのかい?

ま、まだピヨ。

でも、仲間も見つけて、魔王を倒すピヨ。

おや。きみは、魔王を倒しに行く途中かね。

そ、そうだピヨ。

でも、もう時間も遅いし、疲れたし、お腹も空いたから
今日は、閉店ガラガラぴよ。

ほっほっほ
そうかそうか。

よいよい。じゃあ泊まっておいき。

ありがとうピヨ

いくらピヨか?

お代はいらんよ。

ホントぴよか?

あゝ。

ありがとうピヨ。

そのかわり……。

そのかわり?

魔王に囚われている儂(わし)の娘「たまご」を助けてくれ。

(とつぜん、ピヨ語が抜けて、普通の言葉に変わる)
わかりました。約束しましょう。

ほんとかい?ありがとう。


いえ。ですが……。

ですが?

僕はなんの知識も経験もない。
だから、どうやったらより速く娘さんを助けられるか。


どうやったら仲間が集まるかわかりません。
そこで、にわとりさんお願いがあります。

なんだい?

僕の仲間になってください。
仲間が無理なら、師匠と弟子みたいな関係でもいいんです。

どうかどうか助けてくれませんか?

ふむぅ。

(見上げるように)だ、だめですか?

んー。だめということはないが……。

ないが…。ホレ、報酬はどうなっとるかの?

ほ、報酬?

おや?きみまさか、報酬ナシで頼もうとしてたか?

そ、そんなことは……

では、きこう。報酬は?

ほ、報酬は……。

報酬は?

唐揚げ食べ放題です!

wwwwww 

中々、面白い子だ。

儂(わし)は、にわとり。
きみは、ひよこ。

共食いだな

(大きく、くわっくわっくわっと笑う)

え、ええ。
ですが……。

ですが?

かの有名な桃太郎のきびだんごに負けず劣らずの価値がある「からあげ」です。

ほお。


ひとくち食べれば肉汁が
口に広がり、

ふたくち食べれば、口の中に幸せが広がる。
そして、気がついたら次々と食べてしまい、

口福、満腹、満福となる。

ほお。それはよき食べ物だ。
よかろう。それで契約しよう。

ありがとうございます。

それでは、さっそくアドバイスじゃ。

はい。

この町を離れる前に、道具を調達しなさい。

はい。

ここから、真っすぐいって、3つ十字路を過ぎ、そこを右に行くと、道具屋がある。
はい。

そこで買いなさい。

はい。そのときにこの手紙を見せれば、
そこの店主、剣(つるぎ)は、悪いようにせん。

だから真剣に選んでいいものを手に入れなさい。

さて、儂(わし)は疲れた。
なにかあったら、すぐ助けを求めなさい。

可能な限り助けるから。

わかりました!
ありがとうございます。

それでは、僕も今日は休んで
明日、武器屋に行きます。

それでは、おやすみなさい。

そういい終わると同時に、
すやすやと寝息を立てた。

そして、あさ

(チュンチュンチュン)

ふぁ〜。よく寝た

さて行くか。

おや、ひよこくん 。はやいね。
もう行くのかね。


は、はい。


お世話になりました。

行ってまいります。
わかった。

気をつけて行くんだよ。
という言葉と共に、魔王に勝利の願掛けをしといたといい、

とても貴重なお守りをもらった。
そして、それを胸にしまいながら、ひよこは「たまごちゃん救出の旅」にでかけた。

第2話につづく

【よければどうぞ】
ひよこくんの大冒険#0002

はじめましてたかはしあやと申します。 記事作成・キャッチコピー・タイトル付けを 生業としておりますが このままだと止めないと いけなくなるかもという位 金銭的に困っていますので、 サポートをしてもらえると 泣いて喜びます。 どうぞよろしくお願い致します。