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つなぐもの

いつからその姿なのか
それは
好きだった女の子を
花火に誘うあの夏休みの夜
ここからならあの子と繋がる
その手段だったtool

ひとり花火を待つ背中を見送った時の
目の前の浜辺はあの時のままですか…
今も綺麗ですか…

電話も扉も
震える指先を照らすライトも
取り外されて
もう来なくていいよ
なんて
入る事すら
拒む草達

吊るされ
朽ちるだけの
いつかのあの
ダンゴムシのようだ

朽ちはてる
あの日あの子の
すがたさえ
繋ぐ手立ては
守る殻だけ

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