雨の夜《決断》
ずっと一緒と
思えた日々も
雨打つ音で
聞こえない
水の流れに
消えていく
叫びにも
似た呟きは
ゼロとイチ
道標すら
分からない
ただそれだけと
そんなことだと
繰り返す
どうせなら
まだ雨ざらしで
朽ち果てる
歯車の方が
ましに見え
言葉の亡骸
残るよう
閉じたくも
無い瞼の
裏を見て
涙の揺らぎ
感じては
記憶の成分
弄れば
やっぱりそこに
血が通う
痛みが分かる
人がいた
どこか分からぬ
雲のなか
また会いましょうも
閉ざされる
それぞれの
新しき道
ひかりさせ
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