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数字を把握するー『青少年のインターネットの利用状況』

不定期で子どもの遊びや育ちに関係する数字を調べるシリーズ。
今回は、つい先日内閣府から「令和元年度 青少年のインターネット利用環境実態調査」の結果が発表されたので、そのデータを当たります。

調査結果は過去の分も含めて、こちらから見ることができます。

調査方法・対象は下記の通り。

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満10歳〜満17歳までの青少年調査と、その青少年と同居する保護者を対象とした保護者調査、そして0歳〜満9歳の子どもと同居する保護者に聞いた低年齢層調査の3つの調査に分かれていますが、ここでは、青少年調査を取り上げます。

まず、インターネットの利用状況を見ると、高校生は99%、中学生も95%、小学生でも85%以上が利用しています。

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「そうなんだ」と思ったのは、中高生はパソコンの利用率が低下傾向なのに、小学生だけ前年より上がっています。動画を見せるなら保護者のPCで、となってるからなのでしょうか。


次に、私が特に気になっている利用時間です。ここ数年は、全ての年代で(小学生は満10歳以上のみ)平均利用時間が増加しています。逆に言うと、その分ほかの時間が削られていると言うことです。

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その利用内容の経年変化を見てみると、「勉強 ・学習 ・知育 アプリやサービス」も増えていますが、「ゲーム」や「動画視聴」も伸びています。

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別に「だから良くない」と言いたいわけではないです。
今後さらにITの技術が発展していく社会ですから、新学習指導要領でも『情報活用能力を、言語能力と同様に「学習の基盤となる資質・能力」と位置付け」』られ、『児童がコンピュータや情報通信ネットワークなどの情報手段に慣れ親しみ、コンピュータで文字を入力す るなどの基本的な操作や情報モラルを身に付け、適切に活用できるようにするための学習活動』が組み込まれています。また、今や子どものコミュニケーションに欠かせないツールともなっています。

ただ、特に年齢が低ければ低いほど、心身の発達には多様な刺激が必要で、その意味で外遊びはとても大事な機会です。要は何事もバランスが大事ということです。多様な遊びの機会が選択できる社会的な環境をどうつくっていけるかは、4〜50年前から(その頃から、「今の子どもは遊べない」と言われていた)ずっと大人に与えられた大きな課題だと考えています。


さて最後に、調査結果の概要版の目次を下記に掲載しておきます。興味のある方は、ぜひ内閣府のホームページで確認してみてください。

令和元年度 青少年のインターネット利用環境実態調査調査結果(概要)目次
概要1 青少年のインターネットの利用状況 –1(インターネット利用率)
概要2 青少年のインターネットの利用状況 –2(機器の専用・共用)
概要3 青少年のインターネットの利用状況 –3(利用内容)
概要4 青少年のインターネットの利用状況 –4(利用時間)
概要5 低年齢層の子供のインターネットの利用状況 –1(インターネット利用率)
概要6 低年齢層の子供のインターネットの利用状況 –2(機器の専用・共用)
概要7 低年齢層の子供のインターネットの利用状況 –3(利用内容)
概要8 低年齢層の子供のインターネットの利用状況 –4(利用時間)
概要9 年齢別のインターネットの利用状況 –1(インターネット利用率)
概要10 年齢別のインターネットの利用状況 –2(機器の専用・共用)
概要11 年齢別のインターネットの利用状況 –3(利用内容)
概要12 年齢別のインターネットの利用状況 –4(利用時間)
概要13 インターネット利用に関する家庭のルールの有無
概要14 子供のインターネット利用に関する保護者の取組 –1(青少年の保護者)
概要15 子供のインターネット利用に関する保護者の取組 –2(低年齢層の子供の保護者)
概要16 インターネットに関する啓発や学習の経験 –1(青少年)
概要17 インターネットに関する啓発や学習の経験 –2(低年齢層の子供)
概要18 インターネットに関する啓発や学習の経験 –3(保護者)
概要19 フィルタリングの認知(保護者)


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