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NxPC.LIVE Vol.54 密(HISOKA)への出演

2022/03/13(Sun.)

 IAMASのプロジェクトが主催するイベントNxPC. LIVEに出演しました。今回のイベントでは石川県、秋田県、東京都、岐阜県の4つの拠点で行われるライブパフォーマンスを、メタバースプラットフォームであるNeosに設営された会場でオンライン中継するものです。僕も業務上の都合で配信を担当することがありますが、複数の配信拠点を連携させて配信するのは大変な苦労なので、今回の4拠点はすごい挑戦だなと思いました。
 メタバースの会場は車の3Dデータを会場としており、車のガラス面に各会場の配信映像が流れ、フロントガラスにメインパフォーマーの映像が流れます。「車」というモチーフにはプライベート空間なので感染リスクが低いことや移動可能性などを感じさせる点でコロナ禍の重要なモチーフのように思います。僕自身もグループ「鈍行」でコロナ禍にパフォーマンスした際は、車にマイクを取り付けることで楽器化してパフォーマンスしました。山中スープレックスという京都の共同アトリエでも車から鑑賞する展覧会が開催されていましたね。そんわけで車というモチーフにはコロナ禍での表現活動のリアリティが表現されているのでしょう。

▲鈍行での車パフォーマンス

 パフォーマンスは3部で構成しており、1部はNxPC. LIVEにお誘いくださった伏田昌弘さんとの耳奏耳セッションを行い、配信用マイクとして耳型マイク装置「擬似耳」を使って、擬似耳の操作や楽器の演奏を2人で行い、楽器とマイクを並列に扱ったパフォーマンスを提示しました。
 2部は昨日のうちに街で撮影した耳奏耳の記録映像を上映しました。自販機や街灯ポールに擬似耳を取り付け、自販機が聴いている街の音を体験するような映像になりました。また撮影日は知事選の前日だったこともあり選挙活動の行列がたくさん写り、音響的に面白い状況で撮影できました。一方でカップルの会話を図らずも盗聴するような形になってしまい、面白い音声ではあったのですが、不特定多数に公開される今回の発表環境では暴力的になってしまうのでお蔵入りしました。活動は自由であるべきだと思いますが、発表段階では暴力的になりすぎていないか敏感でいたいものです。
 3部は擬似耳を響筐に取り付け、金沢の街を滑琴で演走しました。配信システムは鈍行で24時間配信した際のソロパフォーマンスと同じものを使い、LINE通話で音声を中継して気になった風景の写真を撮影・共有して表示します。音声の伝達がうまくできず現地に比べて配信先では静かなパフォーマンスになってしまいましたが、自分のやりたいことは実現できました。ライブ配信では多数のスタッフを揃えて行うことが多いですが、個人的にはワンマン配信をもっと掘り下げられる可能性を感じているので、今後も環境開発に取り組みます。

▲24時間配信でのソロパフォーマンス

 来週末はFIGYA(大阪市此花区)での耳奏耳を予定しています。今回の反省を経て、さらにクオリティアップしていきたいです〜

▲NxPC. LIVE Vol.54 密(HISOKA)のHP

▲YouTubeでも記録映像が観れます

▲パフォーマンスの様子


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