舞浜シリーズその3は
二度あることは三度ある。舞浜シリーズその3は、サディスティック・ミカ・バンド。
・前々回のお話
https://ameblo.jp/darshaan/entry-12710716322.html
・前回のお話
https://ameblo.jp/darshaan/entry-12710844077.html
今でこそ高級住宅街の新浦安や舞浜が、90年代初期にいったいどういう風であったのか。いっぽうクラプトンはかつて、「神」と言われたんだぞ云々。
ブルース。浦安には風が吹く。
さてミカバンドのオリジナルはSadistic Mika Band。加藤和彦が当時の奥さん・ミカ氏らとともに72年に結成。74年のアルバム『黒船』は、例の「タイムマシンにおねがい」がラジオでガンガンかかり、大ヒットしました。
『黒船』リリース時のメンバーは、
・加藤和彦(G, Vo)
・高橋幸宏(Ds, Per)
・高中正義(G)
・小原礼(B, Vo)
・今井裕(Sax, Key)
◆タイムマシンにおねがい
T-Rexやデヴィッド・ボウイのグラムロックを意識した、このバリバリギター音。システム的に英国でも成功。ブライアン・フェリー、ブライアン・イーノらのロキシー・ミュージックとも演りました。
YMOに先立つこと4、5年。もしかしたら海外で成功した初の日本バンドじゃね?
加藤氏、ミカさんと別れたから解散。
が、89年に再結成。ボーカルに作家・桐島洋子氏のお嬢さん、桐島かれんを迎えて。
※ここで表記はMikaから〝Mica〝に変わります。
時はバブルの絶頂期。我が舞浜にも高級ホテルが林立。
シェラトン・ベイのお隣さん、東京ベイNKホールで4月にライヴを開催。題して〝晴天〝。
◆薔薇はプラズマ
春の不安は舞浜か。
◆賑やかな孤独
ダシール・ハメットとは初期のハードボイルド作家。ちなみに黒澤明『用心棒』は、彼の「血の報酬」が元ネタです。
◆安井かずみさんの詞で、ダシール・ハメット&ポップコーン
加藤さんが歌います。
◆暮れる想い
バラード終えて、
◆Brain‘s On Fire(脳にファイアー)
ラストは例の、マツダファミリアのCM曲。
◆Boys & Girls
当時、女性からもディスられることの多かった桐島かれん。彼女はモデルですから、決して歌は上手くありません。ただ、上手いか下手かに表現は、存外関係がないのですね。
聴くに耐えないなら問題外だが、これはオペラじゃなくてロックだし。
わたくし、『黒船』『晴天』に『天晴』(上のスタジオ盤)、そして木村カエラの再々結成盤と、都合4枚持ってます。
聴き比べてみると、
・オリジナルのミカバンドは荒っぽくも勢いがあり、70年代を象徴。
・桐島かれん版はバブル期そしてメンバーの〝充実〝を表し秀逸。
・木村カエラ版は21世紀に入りイマドキ。ポップ臭が勝ち過ぎるも、滑らかではある。
こんな感想を持っています。
加藤和彦氏は、のち自殺。幸宏さんも最近患っていました。病気治ったのかなあ。
それぞれの時代を背負い、かつ表していたミカバンド。もともとスーパーバンドじゃありますが、それは折々女性ボーカリストを迎えたからかも知れません。
女性こそ、時代を表す。消費者だって女性が中心でしょ?
そして舞浜には、常に風が吹くのでありました。
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