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「コメ展」@21_21DISIGN SIGHT に行ってきました。

■「デザイン」と「コメ文化」を五感で実感する展示。

2014.05.11
六本木の21_21 DESIGN SIGHTで開催中の「コメ展」に行ってきました。
今回の展示は写真撮影もOKでしたが、またイラストでご紹介したいと思います。

建物の設計は安藤忠雄さん。
建物は小さく見えますが、地下に広大な展示空間が広がります。

「デザイン」にフォーカスした展覧会って少ないんですよね。
2007年、第一回企画展の「チョコレート展」で、「テーマ」×「デザイン」という切り口でこんなに幅広い展示になるの?!と衝撃を受けました。

デザイナーの三宅一生さん、グラフィックデザイナーの佐藤卓さん、プロダクトデザイナーの深澤直人が企画展のディレクターを担当されます。

(「行為の途切れ」深澤直人、「いただきます!」佐藤卓デザイン事務所)

ちなみに会場の展示机はすべてワラでできていたので、会場中がワラの香りでいっぱいでした。

((上)「はじめちょろちょろ」imaginative inc.)

(下)「おコメ一生すごろく」(AXIS×平井さくら) は、味のあるイラストで楽しみながらお米の栽培方法や用途などが分かるようになっていて、面白かったです。

(「しめかざり」ことほき(鈴木安一郎+安藤健浩)、「ジャパンブランド」佐藤卓デザイン事務所)

「コメ」というテーマ上、文化人類学的な視点の展示も多かったです。それが、「あ、面白い形。これは一体何なんだろう?」という興味からすんなりと入って行けるところが面白かったです。

会期も残りわずかですが、デザインを楽しみながら「お米」を多角的に見ることができる興味深い展示です。ぜひどうぞ!

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■DATA■


佐藤卓・竹村真一ディレクション 「コメ展」

会場:21_21 DESIGN SIGHT

会期: 2014年2月28日(金) - 2014年6月15日(日)

休館日: 火曜日(4月29日、5月6日は開館)

開館時間: 11:00 - 20:00(入場は19:30まで)

入場料: 一般1,000円、大学生800円、中高生500円、小学生以下無料


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▼オマケ▼

今回の展覧会の好きな作品。
今回はポストカードの販売はありませんでしたが、写真撮影OKだったので2点、写真でご紹介します。


●「磨かれたデータ」WOW(柴田大平)●

様々な品種のお米の精米の歩合と、そのときの色味や栄養価といったデータが刻々と変化する様子がディスプレイに示される展示です。真ん中に大きく配置されたお米の画像もくるくると回転しながら、削られていきます。
精米後の「状態」のデータは目にすることがあっても、こうした「動き」のあるデータを意識する機会ってあまりないんですよね。普段、こうして精米していろいろなものを削ぎ落とす「行為」があってゴハンを食べているという意識がなかったので、それが認識できて面白かったです。
そして、精米するにつれ見た目がぴかぴかになっていくのと同時に「うわぁ、こんなに栄養が減ったものを食べているの?!」なんて単純な驚きもあり、思わず見入ってしまいます。


●ひと粒茶碗 川路あずさ●

お茶碗一杯のお米は、約3000粒だそうです。
普段は「ごはん」という”塊”でしか認識しないお米粒を一粒ずつお茶碗に入れてやったものがこちらの作品。
お米の集合体ではなく、一粒一粒で考える機会ってあまりないですよね。一粒ずつ器に盛って並べられることで、これだけの粒のお米を食べているんだなぁって認識しました。一粒一粒、大切に食べなくちゃという気分になります。
そして、単純にこれだけの真っ白なお米粒が真っ白なお茶碗に入って隊列をなして並んでいる姿が美しくて圧倒されました。


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