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大原美術館が東京にやってきた! 〜オオハラ・コンテンポラリー・アット・ムサビ〜

■あの大原美術館のコレクションが都内で見られる!しかも無料で!

大原美術館は倉敷にある日本初の西洋近代美術の美術館。

そんな大原美術館のコレクション展が武蔵野美術大学 美術館で開催中なのですが、「Ohara Contemporary」の名前の通り、今回は大原美術館の現代アートのコレクション展示なのです。

大原美術館といえば、モネの「睡蓮」や、

大原美術館HPより)

エル・グレコの「受胎告知」

(大原美術館HPより)

のような近代美術が有名で、現代アートとすぐに結びつかなかったのですが、現在の高階館長が就任された2002年から、積極的に現代アートの収集もされているそうです。


■大原美術館の現代アートへの取り組みを、作品とともに紹介する展覧会。

会場は、国分寺にある武蔵野美術大学の美術館
(”図書館”と並列で学内に”美術館”があるとは…さすが美大ですね…)

入るとすぐにヤノベケンジさんの「Sun Sister」が出迎えてくれます。

でも、なぜ入り口に背を向けているの?と思ったら…

同じくヤノベケンジさん「呼吸する太陽」と呼応するように展示されているのですね。
(こちらの作品のみ撮影OKでした。)


今回の展示は、大原美術館の現代アートに対する取り組みを紹介する流れになっていて、
 ・VOCA展 …新人アーティストの発掘
 ・有隣荘 …迎賓館的役割の邸宅で、経験豊かなアーティストの作品展示
 ・ARCO(Artist in Residence Kurashiki, Ohara) …若手アーティストの支援 ・AM倉敷 …Artist Meets Kurashiki …倉敷に取材した作品
などの活動が紹介されていました。

「有隣荘」の部屋では、やなぎみわさんや、小沢剛さん、福田美蘭さんなどの見応えある作品の数々が。 

(やなぎみわ「寓話シリーズ 無題1」, 「Ohara Contemporary」 画集より)

(小沢剛「ベジタブル・ウェポン−ばら寿司/倉敷」, Ohara Contemporary」 画集より)


個人的に一番好きだったのは「VOCA展 大原美術館賞」の部屋です。
ドローイングが多かったのですが。

一見抽象画のように、クローゼットに並べられた洋服と床面の反射が描かれた、佐藤翠さんの「Reflections of a closet」

(「Ohara Contemporary」 画集より)

ポリエステルの布にアクリルで描かれた、にじみと光沢が不思議な雰囲気を醸し出している、岩熊力也さんの「reverb(祈る手殺める手、兎、野犬、鳥)」

(「Ohara Contemporary」 画集より)

そして、マスキングテープにペンで描かれ、どこまでも増殖していきそうな浅井裕介さんの「植物/オオハラ・コンテンポラリー・アット・ムサビ」は、キャンバスを飛び出して、壁一面に増殖し、さらに上田暁子さん、松井えり菜さんのカラフルなイラストも追加され、隅から隅までわくわくしながら視線で追ってしまうような作品になっていました。

展覧会特設サイトより)


大々的に宣伝していないためか、伺ったのは日曜日の午後でしたが、人も少なく、静かな空間でのんびりと展示を楽しむ事ができました。
8月17日までです。

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■DATA■

オオハラ・コンテンポラリー・アット・ムサビ

会 期: 2014年5月26日(月)-8月17日(日)
(無休 *会期中は全日開館)

時 間: 10:00-18:00 
(土、日、祝日は17:00まで)

入館料: 無料

会 場: 武蔵野美術大学美術館
(国分寺駅からバスで18分)

(情報は特設サイトよりもこちらの美術館のサイトが見やすかったです。)

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