「1日でアートがわかる」 橋本麻里さんトークイベント に行ってきました。
今回、根津美術館にお邪魔したのは…
こちら▲の「CREA」という雑誌のアート特集号のイベント
「1日でアートがわかる 「CREA×橋本麻里@根津美術館」トークイベント」に参加するためでした。
公演中は撮影禁止だったので、紙面のネタバラシにならない程度にイラストで感想を。
橋本麻里さんは、日本美術、工芸などを得意分野とするフリーのライターさんです。
上記の雑誌では「古今東西、4つの作品でアート史がわかる!」という、記事も執筆されています。
西洋美術史は”自然の探求(古代ギリシャの考え方) " と "全ては神のものである(キリスト教の考え方)" とのぶつかり合いで、時代によって「どちらに重きが置かれるか?」を見るとざっくりとつかみ易いとのこと。
同様に、日本美術史についてもご解説。
こちらは、仏教美術→狩野派→千利休→円山応挙 という流れで説明されていたのですが、
千利休がじつはマルセル・デュシャンの400年前に、
・いわゆるファインアートではないものに価値を見いだす
・自分が作品を作るのではなく、ディレクター的にレディメイドのものに意味付けをする
という、デュシャンと同じ事をすでに行っていたという考え方に驚きました。
茶器のセレクション・意味付けをしつつも、利休好みの茶器は
・暗い茶室の中で目立たない色
・柔らかく手にしっくりと馴染む柔らかい粘土で作られたもの
・それにお茶が入る事で温度も体温と同じようになる
→ 使用の際に、その「物質」感が消え去ってしまうもの
であるという見方が面白かったです。
今月号のタイトルが「人生にアートを! 知る、観る、そして買う!」ということで、著名人の部屋の紹介など、”生活へのアートの取り入れ方”について大きく特集されていました。
橋本さんは具体的に「こんなものをこんな風に飾ってみては?」という提案をされています。
今回のトークでは、誌面に書かれてたものの他にも、橋本さんのおうちで実際に取り入れられている様子を紹介されていました。
「古美術品を生活に取り入れる」なんてハードルが高そうですが、いずれも可愛く、現代の生活にも溶け込んでいて真似してみたくなるものでした。
実は、こちらの雑誌は今回の特集で初めて手に取ったのですが、ファッション・インテリア・旅行など、様々な視点から特集が組まれ、
BRUTUSなどとはちょっと違った”女性誌”の雰囲気も入っていて (雰囲気としてはCasa BRUTUSに近いです) 面白かったです。
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