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フラワーエッセンスとの出逢い:後編

フラワーエッセンスとの出逢いと想いを綴っています。
前編の続き、後編です。

母の腫瘍が小さくなって、手術をせずに済んだ。
その体験がきっかけとなって、フラワーエッセンスの世界へと足を踏み入れた。
……というシナリオならば、さぞかし親孝行なことなのですが、実はそうではありません。
母のことについて回答をもらったFAXには「お母さまの状態よりも、もっと深刻です」と、私の名前が書かれていたのです!
「心臓がとても弱っています。また、腎臓も疲れているようです」

その当時、私は健康そのもの!で、まさに寝耳に水でした。
でも(そういや父親は心臓肥大の診断が出たことがあるから、遺伝的なものがあるのかな?)とか(昔、膀胱炎のような症状があったなぁ……)とか、思い当たる症状を必死に探し出そうとしました。
今考えると、指摘されたのはエネルギー的なことであって、肉体的な疾患を告げるものではまったくなかったのですが、当時は(心臓が弱っているってことは、心不全?心筋梗塞?)と、すぐに病気に結びつけて考えたのです。
そして、手術しようとしている母よりも「深刻である」と書かれてあったことが、ますます私を不安にさせたのでした。

FAXには、私へのアドバイスとして、身体のケアの仕方と、フラワーエッセンスのミムラスが示されていました。
そして、その記述に思わず目を奪われてしまったのです。
「ミムラスは、川岸にしがみつくようにして、流れに洗われる危険を冒してでも水しぶきを浴び、キラキラと輝いています」
「ミムラスは、危険と隣り合わせの状態の中で、恐れを越えて人生を愛することを体現しています。運命という大きな流れを前にして、自分の状況を受け入れることを教えてくれているのです」

その一瞬、ミムラスになった自分が、ビジョンとしてはっきりと見えたのです。
波乱万丈とまでは言えないけれど、決して平穏安泰ではなかった今までの人生が、ミムラスという植物の生態に重なりました。

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ミムラス(Mimulus)

科属/ゴマノハグサ科ミゾホオズキ属
学名/Mimulus guttatus
和名/ミゾホオズキ
花期/6月〜8月

12-7-9選択法/12ヒーラーズ:あなたがもともと持っている基本的な性格や気質を表すエッセンス
7グループ選択法/恐れや心配のある時に
製造法/太陽法:元気よく繁っている場所で、数本の株から茎を掴んで花を摘み取る

病気、痛み、事故、貧乏、暗闇、孤独、災難といった世事に対する恐れ、日常生活での心配に。
この状態にある人は、密かに恐れを抱いていて、他の人に自分から悩みを打ち明けることはありません。

エドワード・バッチ著作集収載「12ヒーラーズとその他のレメディー」BABジャパン)

ミムラスはあえて……というか好んで、川べりの斜面を選んで咲きます。
川の流れに身が引きちぎられても、流されてたどりついた新たな土地で再び根づき、花を咲かせるのです。
今いる場所に固執すると、川の流れは恐怖になるけれど、自分の力を超えた大いなる川の流れにあらがうことなく身を委ねれば、それは自己の可能性を広げることにつながっていきます。

状況を受け入れ、流れに委ねて自分らしく生きるということ。
ミムラスの記述から、そんな気づきを得たのです。
それはまさに、目からウロコの瞬間であり、フラワーエッセンスと“出逢った”瞬間でもありました。
加えて、これが「ことほぎの香り」のホワード(旧姓・上野)七歩子さんとの、ご縁の始まりでもあったのです。

フラワーエッセンスのミムラスは【具体的に理由のわかる恐れ】に対して用いられるエッセンスです。
FAXを受け取って、自分の健康に対して不安を抱いた心理状況に、確かにミムラスのエッセンスはピッタリ合っているかもしれません。
でも、そういった心理的アプローチですすめられたとしたら、こんなにのめり込むことはなかったと思います。

フラワーエッセンスは、植物から抽出される化学的・物理的成分ではなく、植物が発する微細な領域(エネルギー)を用いています。
そのことは資料で読んでそれなりに理解していたけれど、正直「だからそれは何なんだ!?」という、左脳的な疑問があったのは確か。
でも、植物の姿や生態に意味が示されているということ、その植物に自分を重ね合わせることで、必要なメッセージを受け取れるのだということを、ミムラスの説明文を読んだとき、瞬間的に理解できたのです。
そして、植物を観察することでフラワーエッセンスが理解でき、さらにそのエッセンスを必要とする人の状態までわかるというアプローチに、自分の内部で何かがカチッとはまるような、強い手応えを感じたのでした。

植物の姿・色・形・環境に、それぞれの植物の資質が示されています。
そして、それら植物の資質は、人が内面に抱える心理パターンと共鳴して、不調和を引き起こしている状態から、元の安定して調和に満ちた状態へと、自然の優しさでもって促していきます。
それは、外側から強制的に押したり引いたり、足したり削ったりするのではなくて、全体的に包み込んで内側からの調整が自発的になされるのを見守るような感じ。

その人なりのリズムに寄り添うかたちというのは、劇的変化を期待できるものではないけれど、一番スムーズで優しくて、呼吸のように自然なものです。
そのスタンスも魅力的だったし、何より植物の理解を通じて、自然のありようを体感できることが、最も自分にフィットしているような、居心地のよさを感じたのです。
だから、私の場合は、セラピーを目的としてフラワーエッセンスを伝えるのではなく、フラワーエッセンスを通じて植物や自然のエネルギーを理解し、そこから自分のテーマに通じる何かを個々に感じとってほしい……というふうに思っています。
バッチ博士の表現を借りるならば『汝自身を解放せよ(Free Thyself)』です。

私にとってフラワーエッセンスとの出逢いとは、植物や大自然を偉大な教師として迎えることであり、それらによって守り導かれながら、自分の内側(感情や思考、魂)を見つめる作業を、人生を通して行っていく、というものです。
それは、七歩子さんを通じてフラワーエッセンスに出逢ったからこそ、たどりついた答えだ……ともいえます。
フラワーエッセンスが母にもたらした結果は、目に見える形でとても大きな効果をもたらしましたが、目に見えない形で私にもたらされた気づきやご縁のほうが、私にとっては、その後の人生に大きな影響を与えることになったのでした。 

***
先日、母の遺品を整理していましたら、「フラワー・レメディー」とラベリングされたファイルを見つけました。
そのファイルを開くと、フラワーエッセンスの名前と使用開始日、身体に起きた反応などが鉛筆書きで事細かに記されています。
それだけではありません。
フラワーエッセンスの説明資料だけでなく、七歩子さんが母に宛てた直筆のメッセージや封筒までもが、ファイリングされていたのです。
また、七歩子さんに代わって私がフラワーエッセンスを処方するようになってからの、私が送った手紙や、新聞や雑誌で見た植物療法の記事も丁寧にスクラップしてありました。

これはもう……私のために遺した母のメッセージにほかなりません。
ひとつひとつに目を通していたときに、かつての言葉がよみがえりました。

「よろしければ、私に、あなたのお手伝いをさせてください。あなたのお役に立ちたいのです」
会員制セラピーサロンに伺い、私のエネルギーをリーディングしている最中に、七歩子さんがそうおっしゃったことがあります。
後に、発言の真意について尋ねたとき、リーディングの内容をすべて覚えているわけではないことを前置きして、はにかみながら答えてくれました。
「その発言は覚えています。前世からの深いご縁を感じたので、言葉が自然と出てきたのですね」

「あなたのお手伝いをさせてください」
この発言を受けてからというもの、私は七歩子さんの導きのもとでフラワーエッセンスの世界にのめり込み、七歩子さんと一緒に国内外を旅し、たくさんの想いを語り合いました。
私たちの距離は、その時々で伸び縮みはしたけれど、関係が切れることはなかったのです。
2014年10月13日。病気療養中だった七歩子さんが光の世界へと旅立ちます。
その日は、私の誕生日でもありました。

肉体を脱ぎ捨ててもなお、七歩子さんは私の中で生き続けます。
そして母も、私が歩むべき道を見失わないよう、道標となっているのです。

いただいたサポートは、人々や地球の癒しと成長に貢献する人やモノ・グループへと循環させてゆきます。ひとしずくの水が大海へと繋がっていくように、豊かさのエネルギーをここから世界のすみずみにめぐりめぐらせていくためのファースト・ステップに選んでくださるのだとしたら、大変光栄です💫