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バッチ博士の教え

連日のように情報が更新され、もはや対岸の火事ではなくなっている新型コロナウイルス。
店頭からマスクが消えた……という話を見聞きするたび、2009年の新型インフルエンザ流行が思い出されます。
あのときも、厚生労働相が感染した疑いのある患者情報について会見し、「国民の皆さんはどうぞ冷静に対応してください」と語っていました。
そのときの記憶がよみがえるとともに、未知のウイルスがすぐそこまで迫っているという緊張感がじわじわと忍び寄ってくるのを感じます。

予防をしたり、正確な情報収集に努めるのはもちろん大切なこと。
でも、あまり過剰反応してパニックに陥るのは、かえって免疫力を弱め、体内にウイルスが入り込むリスクを高めてしまいます。

恐れや不安にのみ込まれてしまわないよう、1932年に執筆された『汝自身を解放せよ』より、バッチ博士の言葉を紹介しておきます。

私たちは非常に長い間、病気の原因を、病原菌や気候、食べ物のせいにしてきましたが、インフルエンザに感染しない人はたくさんいます。
また、多くの人が、好んで冷たい風に吹かれたり、夜遅くにブラックコーヒーを飲んでチーズを食べても病気になりません。
人は幸福で調和がとれている時、何にも傷つけられることはないのです。
それどころか、あらゆるものを役立て、楽しむことができます。
人が外部から影響を受けやすくなるのは、疑いや憂鬱、優柔不断や恐怖を心に入り込ませた時だけなのです。

したがって、最も重要なのは、病気の背後にある本当の原因、つまり、身体の肉体症状ではなく、患者自身の精神状態です。

(『エドワード・バッチ著作集』収載「汝自身を癒せ」BABジャパン)


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