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大腸 ESD 体験談 I’m in the hospital その1

このタイミングでこれを書く事は
少しどうかと思うのだけれど。

それは、春先に起きた下血からはじまった

2月に血便を出し
本当にお世話になっている
近所の病院、そこのERに頼み込んで診てもらおうとした。
その頃、コロナの感染は拡大を続けており、週末のERにはベットがないという状況だった。
さらに悪いことに、この病院の消化器内科にはかかっておらず、コロナ禍で新患の受付も停止中ということだった。困り果て、ER当直の循環器のドクターに相談をしたところ、今日は無理だけれど、翌日の朝、外来の枠を予約してもらえた。新患は受付停止中ではと確認をしたところ、他科のコンサル外来という制度があり、それで予約を入れたとのことだった。

早速、翌朝病院へ行った。
連絡はきちんとしていただいており、朝一、最優先で見ていただけた。
採血 CT と行われ、診断は #虚血性大腸炎  でほぼ確定と診断され、とはいえ、後日、#大腸カメラ をすることにして、薬を処方していただきことなきを得た。
幸い下血も止まり、念のための大腸カメラは、気が進まなかったが、これやむなしと、それを待った。予定日は3月18日、前日に下剤を飲んで翌朝から病院へ行き、検査は午後だという。
明日は下剤を飲む日、そんな夜だった。家族が滞在していた仙台で大きな地震が発生した。
家族と連絡が取れたのは地震発生から時を開けずのタイミングだった。滞在先の旅館はこの時点では、電気も付いており、部屋で係員の案内を待っているという、比較的問題は無さそうな一報からはじまった。
けれど、時が経つにつれて事態は動き、旅館の対応は、変化して、部屋待機、ロビー待機となり、食事の提供も、これ以上の施設の利用も難しい胸の発表があり、早朝からは仙台市内まで送り届けるという、こちらにしたら、あまりに曖昧な対応だった。新幹線も脱線し、首都圏との交通は寸断、高速道路も普通エリアが各所にあり、在来線の特急も動くかわからない。そんな朝だった。
これは、ある程度、力技も必要になると考えて、病院へ電話して、検査のキャンセルを申し出た。
やはり、現場では手も足も出ない状況で、仙台に出たところで、安全に帰れる保証はなく。
宿は建物の安全が確保できないとのことで、仙台までの送迎バスに乗ってくれと言うばかりだった。
情報によると、仙台から都内へ帰るには、自家用車、レンタカーが1番に思いつくが、高速はところどろこ普通、レンタカーは、既に在庫車なし、との情報だった。
この話は、今回の本題ではないので、またの機会にするのだけれど、まあ、その日の深夜までには無事戻したわけです。

延期した検査

一度延期した検査って、実は簡単に再予約できず、検査後に予定されていた外来診察日に、再度MDと相談して検査日を決めることになったのです。4月4日に受診して、検査がものすごく混んでいて、緊急ではないと言うことで分類されて、5月16日に検査日が決定したのでした。5月15日の昼に食事をして、早めの夕食は軽く、と言われていたものの、その晩は夕食は取らず、夜、下剤を飲んだわけです。
マクロコール と言う粉末を水に解くスタイルです。これを飲んで寝るのですが、なんとも心細い、朝居眠りで、何度かトイレに行って、朝を迎えたのです。
病院に着くと、同じ境遇の人が部屋に集まっています。テーブルには、何やら大きな樹脂製の袋、中には透明の液体が入り、紙コップと、説明書のようなものが添えられています。さらに、何やら記入するカードと鉛筆。これは、何回トイレに行ったかを記載するそうです。
そのテーブルに持参するように言われた、ペットボトル2本の水を置きスタートです。
この透明な液体、これこそが、この日飲む下剤でした。#モビプレップ と言うものです。
コップ一杯を10分ペースで飲んで、先ずは1リットル飲むそうです。飲んだら500mlの水を飲む。部屋にはトイレがいくつも設置されており、便意があれば、トイレに行きます。説明書には、便のサンプルがカラーで載っていて、説明書の色まで便が変化したら、トイレの中のボタンで看護師さんを呼ぶ仕組みです。看護師さんが目視して、OKが出た人から検査が始まります。便と言っても、前日の下剤で出るものは既に、サラサラの水便ですから、サンプルとして出ている写真も、醤油ラーメンのスープ、濃い黄色の水、薄い黄色、透明に近い黄色 と言う感じの水の写真です。
私は10時過ぎから飲み始め、1時間以上かけて一リットルを飲み、ペットボトル一本の水を飲み、その辺りから、トイレに6回はど通い、なんとか便が綺麗になったのが午後1時過ぎでした。Okが出るまで、看護師さんには2、3回も確認してもらいました。私は、この後もそうですが、なかなか綺麗にならないタイプみたいです。

いよいよ大腸カメラ

名前を呼ばれて、着替えになります。
検査着を着て、パンツを穴あき紙パンツに履き替えます。靴下も脱ぎます。
汚れますので、と 言われましたが、これは人によるみたいです。私は、この汚れるに関しては無事でした。
着替えが終わると、検査室に入ります。検査台と数々の機器がそれを囲んでいます。スタッフは4、5人いたと記憶しています。
いよいよ、検査台に上がります。
いくつかのセンサーをつけ、心電図などをモニターするようです。そして、点滴がはじまします。必要に応じて、この点滴を通して薬剤が投与される仕組みです。この時は、最初から最後まで、ほぼ意識がありました。自分の腸の中をぼんやり眺めながら、少し押される感じはあったものの、痛みもなく検査は進みます。
当初は、腸壁が厚くなった場所と、なんらかの炎症のある場所を探しましたが、CTから、時間が経ちすぎたためか、それらの兆候はなく、一部、荒れていそうな部位の組織サンプルを数箇所取るに止まりました。憩室はCTで見えた通り多数ありましたが、これは特にスルーして。ただ、一つポリープが発見されました。
検査担当のMD曰く、今日取ってしまえるものなのだけれど、循環器で血液を固まりにくくする薬を使っていることなどの理由から、このポリープの処理は、またの機会にします。そう言われた。検査の結果は、次回の外来で、詳しくご説明しますとされ、担当の先生は私の上司なので、間違いありませんよ!と言われたが、別に心配してませんけど・・ と言う気持ちだった。
ただ少し気になったのは、この検査をしてくれた先生の言い方。
このポリープは今現在 癌にはなっていませんが、放って置いていいものではなく、取らなきゃいけないものなので、あらためて取りましょう。という言葉だった。
それに、他の組織サンプルは取っていたのに、このポリープからは、それをしないのは何故?
これもまた気になったわけです。
でも、怖かった、検査は無事に終わったので、安心して病院を後にしました。

意外な展開

5月30日 13:30の予約 検査結果聞く これがその目的だった。診察券を差し込むと、出てきたシートには、いくつかの検査オーダーが並んでいる。咄嗟に、何か出たんだと 直観した。血液検査はすぐに受けられる、ただ細菌培養検査というのはなんだ 訳が解らず、とりあえず外来受付に行き事情を話す。予想通り、事務方の対応は曖昧で的を得ない。とにかく、オーダーを医師が出しているのだから受けてくるようにと闇雲な指示だ。採血の受付機にカードを差し込むと、検査受付にくるように指示が出た。受付に行く、細菌培養とは、いわゆる検便だそうで、キットを渡された。今日検体がとれれば良いが、取れなければ後日持ち込みも可能と言うことだった。血液検査を先に受けて、検体が出るか試す。幸い当日で採取できたので提出した。
その後、外来での診察になった。
組織検査の結果で、さる感染が疑われる、感染している菌がこれだけがきちんと調べる必要があるので、培養検査をして確認したいとのことだった。大腸組織の一部から菌が検出されたのだと言う。この菌だけなら、抗生剤で叩けるが、他のものがないか調べたいと言うのだ。
また、抗生剤自体にアレルギーがあるので、共存は良いことではないのだけれど、抗生剤のアレルギーで腎不全を起こしたら、それこそなので、慎重に考えると、安易に叩くとはなりにくいのだそう。
ポリープも取らなくてはならないけれど、先ずは感染の状態を把握する事から優先すると言う事だった。このことを説明をしてから検査というつもりでオーダーしたなのだけれど、先に取っていただいたのなら、それはそれで助かるとのこと。培養には日にちがかかるので、結果を見て、ポリープを取る日を決めましょう。いずれにしても、入院して取ることになると思います。入院? 外科ですか? の問いに、
術式は、内視鏡で取れる大きさですので、それで取れると思います。血が止まりにくいこともありますから、入院で・・
なんとも、素人にはわかりにくい。
検査の時の指示の話から、もっと簡単に取れると思っていたのに。
入院なのかと、気が重くなった。

7月11日

この日、培養検査の結果が出る。
そして、ポリープを取る日が決まる。
つまり入院の予定だ。
診察で言われたこと
培養結果は新たに発見されたものは無かった。
血液検査からも、判明した感染以外には、何も感染していないことがわかった。
この感染は抗生剤で叩けるが、副反応が私の場合リスクなので、やるべきか悩むところだという。
いずれにしても、先にポリープを取る事に決まる。
それならば、いつ、僕は入院するのだろうか、そればかりが気になる。
気にする私にドクターが言った。

今回のポリープなんですが、当初は8ミリ程度と言われていましたが、よく観ると、周りにも少し広がっていて、取る範囲は10ミリを超えているようです。そうすると、普通に取れるとは思うのですが、特殊な撮り方で、こう削ぐ感じで切って行く・・

そう話す医師に、剥離術ですか?
と私が言う

あっそうなんですよ、剥がすようにこの範囲を取って行く方法です。この、専門医の先生にも一度見てもらった方が良いと思って、外来を入れようと思います。ただ、忙しい先生なので、予約が8月10日になってしまうんですが、その方が良いので、そうします。
画像を見ながら、概ね良性の腫瘍性ポリープだと思います。この1番高さのある部分が、事によると、少し癌化している可能性があるかも、でもまあ、ご心配は入りませんよ
という。
いずれにしても、取って病理検査の結果を診てみないとなんとも言えませんから という事だった。
つまり、この2つの術式があり、現在のチームでEMRで対処する前に、ESDを得意とするチームに診てもらおうという事なんだと思う。

EMR 内視鏡的粘膜切除術 
Endoscopic mucosal resection

ESD 内視鏡的粘膜下層剥離術
Endoscopic Submucosal Dissection

#EMR  は内視鏡的を使って行う切除術で、病変を、スネアというループ状の電気メスのような器具で引っ掛けて締め上げて切断する方法だそう。2センチ程度のものまで対応できる。
メリットは、術後の回復が早く、短期間で対応可能。ただし、取れる範囲が狭い。

#ESD  は、さらに広範囲に、病変を一括切除可能な術式だという。メリットは、大きめの病変でも確実に切除ができる。ただし、切除面の大きさにもよるが、1週間程度の入院が必要になる。

だった8ミリと言われる、この場で取っちゃっても良いのですが・・
と言われていたポリープは、いつのまにか10ミリを超えて #ESD  適用を視野にいれるまでになっていた。
これは、腫瘍が大きくなったのか、見方の違いかと言われれば、このタイミングででは、同じ画像での診断なので,あくまで、医師の見立ての違いからだと思われる。

8月10日
この日、ESDの専門の先生の外来
この先生は、同じ #消化器内科  でもイメージが異なった。例えるならば、同じ内科領域で言えば、学内でも 肩で風邪切る #循環器内科  チームの様だ、そう、あの心臓カテーテルを扱うチームの雰囲気を感じた。
ドクターは、病変の形が複雑で、境界が曖昧で、かついくつかの腫瘍がおりなしている事を上げ、ESD適用に以前に、切る範囲は当初の考えやりも広い事、浸潤の度合もあるけれど、おそらく粘膜下層までで取り切れる見込み。必要に応じてメスを使って切り離して行くこと、などを、技術的な面で説明した。術式自体には触れず、スネアを使う選択肢で話は進む。一方で、スネアを使って引っ張られた組織で穴が開くなど、発生確率の低いリスクの説明もあり、いずれにしても、こうなれば、まな板の鯉だ。
お任せする事にする。ドクター曰く、概ね良性のだけれど、画像を示しつつ、やはりこの辺りは少し気になると言っていた。それは、先にドクターから言われていた部分と一致していたから、この言い方は、そういう事なんだなあーと、自覚した。最後に、これは保険適合です。と言われた、それはもしかしてESDでも保険適用ですよ,という意味なのだろうか。
どこかの記事でESDの保険適応範囲は癌の場合というものを思い出した。正確にはわからないけれど。

結果として
9月14日 入院前提のPCR検査
      診察とオリエン
9月19日  入院
9月20日 切除
入院日数1週間予定 
というスケジュールがフィックスした。

【入院中の持ち込んでみて、プロ仕様との誤差をチェック】

購入直後は、慣れなくて計測結果にばらつきがみられたもの、病院で毎日測ることで、医療用の上腕タイプとほぼ同一数値が出る、測り方が見えて来た。価格を考えて、補助的な目安に使用するには充分アリだと思った。

入院には欠かせないアイテム
(私だけ これないと普段使用しておりものでは届かないから)


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