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小型船舶操縦士免許の試験 PWC 特殊

こんにちは、私、小型船舶のネタを書く時には、いつも書くのですが。小型船舶は、汽艇等に分類される、船とは言えない船です。なので、海技士の皆様を差し置いて、これをどうのこうのと言うのはおこがましいのですが、この世界もあるにはあるので、ご容赦いただければと思います。

小型船舶の免許には現状3つの免許がありますね。厳密に言えば、湖川や限定があるので、さらに多いのではありますが。

1級 2級 そして特殊の3種類です。それぞれの免許の範囲は、以前も記載したのでここでは書きませんが、協会ホームページなど、いくらでも出ておりますので、そちらをご参照ください。

で、本日はこの中の #小型船舶特殊  に関して書いてまいります。特殊とは、簡単に言えば #ジェットスキー #水上オートバイ  総称で申し上げるならば PWC personal watercraft の免許です。以前は、小型船舶の各免許を取得すれば、付帯されていたもので、この分野だけの免許は有りませんでした。なぜ、この分野が個別に免許される様になったのか、そのあたりの事情は様々だと思います。ただ、あくまで個人の感想ですが、このPWCは一般的な船舶とは決定的に異なる特性があるので、それは理解した上で、操縦することが、より安全だという事かもしれません。最近では、他の船舶免許を受けず、これだけを取得する方々もいると聞きました。正直申し上げて、それはそれでどうなの? という気持ちは強いです。なぜかと申し上げれば、普通の小型船舶に乗れる、知識と技術を持った上で、この操縦特性が明らかに異なる乗り物で、水上を行くのは良いのですが、逆に、これだけしか知らない、となると、同じフィールドを行き交う、他の船舶の現実が理解いただけていないままに、走られていると、少々困る部分もあると思うのです。これなら、以前のように、あくまで小型船舶の付帯免許として、カリキュラム内にPWCの特性を入れる方が良かったのかもしれません。

さあ、本題です。

この試験ですが、教習所(ボートスクール等)で取れますが、ぶつけ本番でも十分取れます。なぜか? 学科は独学で十分合格できるレベルの出題しかありません。点検などの実技は、最近ではDVD Youtube 教本 本当に教材に困りません。これ見ておけば大丈夫なレベルです。ロープワーク、これもYoutubeで、十分合格できます。最後に、実技操船ですが、これも、勿論、動画があふれています。一度も、触ったことのないPWCを乗りこなせるのか? という疑問に関しては、私は、試験日に初めて触りました。そして、いきなり受験を決めた理由は、ブログ上の体験記を読んでのことでした。ただ、何度も申し上げます。

小型船舶免許の試験は、落とすための試験ではありません。だから合格は容易いのです。合格して初めて、小型船舶にのり、水上に出る免許が得られます。免許がえられるというのは、操船出来るというものではなく、ここから一つずつ覚え、経験して、吸収して一人前に船長になって下さいとという意味です。(これ、協会の人に言われた言葉です)免許は始まりであり、ここからがスタートなのです。そして、ねんのために、船長として船舶に乗ったら、責任の重さや、制限、制約、罰則も含めて、完全に船長として扱われます。これには、プロもアマもありません。海事関係の罰金などは、一般の乗用車などとは比べ物にならない厳しいものですから、水上に出るという事は、本当に覚悟して出てくださいね。という意味です。 だから、試験を独学で取得した場合であっても、決して、このことを忘れてはならずです。

戻りますね。この部分書かないと、いけないと肝に銘じているので長くなってしまいます。

【実技です】

操船自体は、原付スクーターと何ら変わりません。原則的にブレーキはありません。抵抗で止まります。アクセルは回すのではなく、原付のプレーキの様なレバーです。ギアは前進と後進だけです。ただし、操作としてレバーが無いもののある。

①コースは決まっていますので、イメトレでコースを頭に入れます。

③一番大事なのは、声に出して言う 安全確認と 動作確認です。

④使用機材(試験艇)による、個別の操作個所の違いなどは、試験官に聞いて構いません。メーカーや年式により、一定でないため。

試験は コース1 コース2 人命救助 と別れています。試験海面までは教官の操船で行きます。(1分くらい) そこで乗ったまま席を交代します。難なくできますご安心を。乗り換えると、エンジンの始動 停止を 試験されます。エンジン始動時の留意点は、ギアの有るものの場合は、ギアをリバースに、非常停止装置装置のプレートを定位置にさす事くらい。あとは、PWCの安全確認では、他の小型船舶の試験に対して、同乗者者が加わりますので、これを入れておこないます。漫才のようですが、しつこいぐらいにやってください。ある意味、これが、この試験の総てかもしれません、言われて無くても、声に出すくらいで良いかもしれません。

試験官:それではエンジンを始動してください。

受験生:はい、これよりエンジンを始動いたします。緊急停止装置ヨシ  ギヤ後進ヨシ 前方ヨシ 左右後方ヨシ 同乗者ヨシ  ブルルルル

エンジン始動しました

という流れです。

このように、次々に試験から指示が来ます。

試験官:それでは、コースに沿って、慣熟走行を行ってください、なおこれは採点には影響しません。

ここで、受験生は、採点は無いとは言われても、安全確認をしつつ、慣熟走行を行います。これはコース外周を1周程度行い、試験艇の個体を確認します。ここで、初めて乗る、PWCに慣れてしまいましょう。

受験生:慣熟走行終了しました

試験官:それでは、スタート地点 あのブイまで走行してください。

そう言われて、黙って走り出してはいけません。

受験生:これより、ブイまで走行します。前後左右 ヨシ 同乗者ヨシ 発進します。 なお発進はこのように、停止の場合は、後方ヨシ 停止します。とコールします。

【ブイの並び】                           START

〇   〇   〇   〇             ●   ●

                                                                                                 STOP

上記がテストに使われえるブイの並びです。

START地点に行ったら、停止します。

試験官:それではコース1を開始してください

受験生:コース1を行います 前後左右ヨシ 同乗者ヨシ 発進します。

この時、声だけではなく、首と体で大げさに動作します。先ず、スタートしたら直進します時速にして40Km程度。一番奥のブイでターンしますから、その手前で、進行方向の左と後方の確認をして、声を出します。左 後方 ヨシ そうコールしたら、ターンします。ターンしたら今度は、スタート地点の側の二つのブイの中間を、通り抜けます。この時に、エンジンにパワーを加え、一気に駆け抜けるように通過します。なぜなら、このエンジンのパワーを上げながら、駆け抜ける動作、この試験では緊急回避動作としています。通過時も、安全確認は同じです。左 後方 ヨシ です。 さらに先ほどと同じように、一番遠いブイを目指し、最初と同じように、単旋回をして、停止位置まで戻ります。低地直前は後方ヨシ 停止します。 とコールし、さらに コース1 中了しました。 と言いコース1は終了です。

今度は、スタート地点に戻り コース2を開始します。コース2は動きが多いので、安全確認は行いますが、コールするのは、発信と停止のみで大丈夫です。発進したら、4つ並ぶブイの真ん中を抜け、8の字を描きます。一番遠いブイを旋回し、今一度、4つのブイの真ん中を今度は先ほどとは逆に通過します。通過したら、4つのブイの一番ンゴールよりのブイまで来たら、そこからスラロームを始めます。4つのブイの間を総て通り抜けるスラロームです。1番遠いブイまでスラロームしたら、帰りも同じスラロームをして、最後は停止位置で止まります。

これで、コース2は終了です。

次に人命救助です。

試験官が指示しますので、そのように走らせ、試験官が人命救助用のブイを投げ込みます。混迷救助は、近づいてブイを片手で拾い上げれば終了です。万が一、失敗しても、再度 挑戦して拾い上げれば大丈夫です。

注意事項は、安全確認だけです。

これらが終了したら、試験官と操縦席を代り陸に戻り試験は終了です。

2つのコースは、ブイを手書きして、ペンでなぞれば覚えられます。

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【PWCの絶対的な特性です】

■ジェット推進です

この船の推進装置は、高圧で噴出される水です。つまりウォータージェット推進で、この船に舵はなく、水を放出するノズルの角度で船の方向を変えます。この水の圧力ですが、これをまともに受けて直腸裂傷等で亡くなる方もいるほどの強烈さですので、乗船させる場合は、簡単な水着などよりも、万が一にそなえ、ウエットスツーが良いとされるのはこの意味もあります。そのため、ハンドルを回しても、ジェットが噴出されていなければ、曲がることは出来ません。障害物をよける時、ブレーキを踏んでハンドルを切ることが当たり前の人には、違和感のある操作です。常に、パワードリフトしているようなものなのです。

■通常船舶の速力ではありません

PWCは小型なのに高速です。なので、他の船舶からは発見されにくく、さらに、発見した時には直近まで来ています。だからこそ、安全確認は何よりも慎重に、常に相手の船には自分は見えていないという意識を持ってください。それこそ、波間に消えるほどの大きさしかないのですから。

この特性を理解して、ぜひ挑戦してみてください。

そして、以前はとてもいい教材があったのです。

調べたら、現在は出版社欠品中みたいです。

DVDがついて、実技対策が出来て、最低限の学科問題と、必要事項が網羅されて、当時の定価は1500円(税別) 何故安いか? 多分 紙面の半分が、新艇のカタログ(当時の)になっていたからかもしれません。

現在最新版は出版されていないのでしょうかね??












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