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クリスマス・マーケット  postscript:27th.dec.2021

だれも、気にならないならそれでいい
けれど、僕は気になって仕方が無いから
ここに、書くことで・・・

これが、なにになるのは解らないのだけれども
こんや、ここにいた、人々とともに

北風が物凄く吹いていた
ホテルは #クリスマスイルミネーション に包まれていた。
綺麗 でも強い北風に煽られたそれはどうしてもそうは思えない
どこか、不自然に冷たい、そんな発光ダイオードの光が周囲に浮かんだ

日比谷通りの信号待ち、渡った先には  #クリスマスマーケット の入り口がある。ひときわ目をひく、 #クリスマス・ピラミッド   がそびえる会場が明るい。
そこに向かいう人が待つ交差点は、寒風の中

ふと見ると、小さな子供を抱える母親が立っていた。寒さで、赤くなった頬をした子供。手袋は無く、帽子も無く、とても寒そうだった。男の子だという事は、一目でわかった。とても可愛い子だと僕は思った。そして、この子の母親、この真冬の #日比谷 のクリスマスマーケットの雰囲気とは、少し違っている。何か、ここに楽しみにくるという服装でもなく、仕事帰りという感じでもない。半面、何処にでもある商店街にいる親子という感じでもなく。その違和感は確実に存在している。この母親が、この子を連れて向かう先、そうクリスマスマーケットに違いない。母親は、この小さな男の子に、このマーケットを見せてあげたい、そんな、確実な母性と愛情を周囲にも感じさせた。だからこそ、この親子の凍えそうな雰囲気が僕には切なかった。
オフィス帰りの、このビジネスバックの中に、何か入ってはいないだろうかと、この子に手渡しても、不自然ではない、マフラーや、手袋、そう、なんかいかにも、ノベルティでもらって、オジサンには要らないので、貰って欲しいみたいねテイストの、手袋、マフラー、ブランケット あるはずもない、ものがバックにあればと、僕は思わずにいられない。
この親子が、クリスマスマーケットを、暖かく楽しめるように、僕は、赤の他人である、この親子と出会った、信号待ちに2分間に、実に様々な事を想像して、感じて、そして思った。

信号が変わったとき、僕は、親子より先にスタートして、振り向かず対岸に渡った。
そして、マーケットの会場には、もちろん入らずに、その横を通り、駅へと向かう。会場に入らなくても、会場のど真ん中を通路が通っている、僕はここを歩いた。
キリスト生誕のあの絵本のシーンが人形で描かれていた。
僕は、それを見た時、さっきの親子の事を思い、とても、そうとても切ない気持ちになった。

聖なる夜に 幸せな親子でこのまま年を重ねてほしいと

メリークリスマス

心打たれる人形の場面


クリスマス ピラミッド


明るいところで

母親が子供を思う気持ちは そう だから、世界中のクリスマスマーケットで、寒いけれど 暖かい笑顔 それがあればいい、決して 幸せではない人も、幸せなひとも、絶対に 嫌な思いをしないでほしい 無理して笑顔になんてならなくていい 寒ければ 凍えそうならば そんなこと隠さずに   でも、来てよかった 居て良かった そんな 時が 今日この時だったならば、僕はそれだけを願いたいんだ。

奇跡 小さすぎる奇跡でいい
あの男の子を 温めてあげて


【クリスマス・ピラミッド の回転に関して】 【追記2021年12月14日】
#クリスマス・ピラミッド  、なぜか、最上部にプロペラの様な構造物があります。東京の野外のものは、多分、電動で回転しているのだと思いますが、ドイツの工芸品として作られる室内用のものは、キャンドルの熱上昇によりプロペラを回転させて、その動力で下層の人形たちが動く精巧な仕掛けだそうです。調べると工芸品でも、電動のものもある一方で、伝統そのままに作られたものも手に入るようです。以下に商品のリンクを張ってみましたが、流石高価な工芸品です。これらにもプロペラがあります。みたところ、最後に張ったリンクには、ピラミッドはろうそく、またはティーライトキャンドルにより動く との表現があるようですが、詳細は解りません。ドイツの工芸品、蝋燭を灯して、その熱で上昇する空気を作り出して、プロペラが回り、その回転でピラミッド内の人形たちも回ると言う仕掛けだそうです。

まつりのあと 27th Dec
東京が氷点下2℃を記録した月曜の朝
既に、撤去された出店、残るは合板と一目でわかる板のミルフューユ そして、唯一残ったクリスマスピラミッド それさえも今 解体が始まっている
祭りは、華やかであるほど、終わりが寂しい、けれど終わりがあるから輝く

 


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