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Opponent's nude body       出来事の考察と 超短編:海辺のホテル (裸よりも恥ずかしい)



ことのはじめ


#Nude  と書けば、少し軽いのかと思う
#裸体    と書くと、表現は微妙だけど 芸術という独特の権威が感じられてる反面で、どこか生臭い

#naked    が1番ふさわしい表現なのか

例えば、このような文書の中では、ひとからげで表現し
つまりは、そうゆうこと #裸  ね  と解決してしまいそうなのだけれど
今回は、この表現に拘りたい
だから、表現に対する 似つかわしい ワードが見つからないので
ここでは・・・・で表現したい

それというのも、男でも女でも 性別に関係のないところで・・・・は、僕達の人生に少なからず、影響を与えている そう強く感じたから。

・・・・ について書いたわけ


人生を長く続けていると、その長い いいえ、あまり長くない、いいえ 短い 期間の中で、自分の、そして相手の ・・・・ が、影響を互いに与えた、相手に与えた、自分に与えた という経験をしているのでは無いかと、強く感じたから。
・・・・は、時と場合と、自分の内包されるものと、相手の価値観と、お互いの感情で、見るものに様々な印象を与えているのは事実。

実際にこの文章を読みはじめてくれた人の中には、ここまで読んで思い当たる出来事が浮かんだ人も居る、そう確実に僕は思うのです。
一方で、期待した内容とは遥かに違う そう思われた方も少なくない
そんな風に、今これを書きながら考えているのが私です。

それでは、私の中の・・・・の一例

僕の中でとても印象に残っているのはこんなコト
心を許すことと、羞恥心というものの存在と、その場の空気という複合的な要素が相まった中で、相手が見せた自然の振る舞いにたいして、こちらは衝撃を覚えつつも、一度それを知れば、それは極めて自然だと思えた出来事。

今から、もう35年も前のこと。
付き合いはじめて、日の浅い恋人と超近距離旅をした。

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超短編 海辺のホテルで


ドライブで、海辺の小さなホテルに宿泊した。
窓からは、海が見えた。
お互いの家から1時間程度で行けるホテルだった。
一言で海と言っても、そこに砂浜がなく磯場が少し先まで続いている。
その先に太平洋が広がっていた。磯は険しいものではなく、水面からさほど高くないレベルで広がっていて、それこそ磯歩き、磯遊びが出来るような所だった。磯場を回れば、やがて磯は砂浜へと続き、さらに先にはマリーナがあった。
ホテルは、その磯が終わるところに建っていた。
窓から先、海までは隔てる道も建物もなく、窓枠はそのまま海岸の風景を絵画の様に見せている。窓自体は足元から天井までのガラスなのだけれど、そこにはベランダがあり、ベランダの上端が大きなガラスを分断するように見せているので、部屋の中からの外の景色は絵画のように見えた。
今は、夜の海だった。
暗い中に、船明かりが見えた。

夕食をホテルの外のレストランで食べた、日暮れから夜が始まる時刻だった。そして、このホテルに戻ってバーで、酒を飲んだ。
大きくは無いホテルなのだけれど、バーがあった。
カウンターに座ると海に背を向けてしまうのだけれど、背中側にあるバーの入口から、一歩出ると、そこには海に面したテラス席だ、そうしたいならば、そこに飲み物を持ち出して飲むことが出来た。けれど、夏の夜の暑さと、湿気を考えると、カウンターで酒を飲む方を選ぶ気持ちも良く解るし、実際に客はテラス席には誰もいなかった。
人が居ないことで、テラス席は、とてもいい景色を作っていた。
そのバーでは、だれもが無口だ。
短いけれど充実した時間を過ごすことが出来た。

やがて、部屋に戻った。
彼女はエアコンの効いた部屋の中で独り言のように言う

「夜の海、波の音 海の風 港景色も良いけれど自然の海もとてもいい、このホテル凄くいいかも」

「あることは知っていたのだけれど、行く機会は無かった
だって、近いしね、 君の言うように、とてもいい。 もし、仮にね 僕等がこのまま、長い年月を一緒に過ごすことが出来たとして、その間に何度もここに来て、そういう、お互いに好きな場所 うん そんな風になったら いいなあ」

「えっ、私達付き合いだして 2ヶ月だよ そんな先のこと、言って大丈夫」

「大丈夫って?」

「うん、君次第 あたし次第」かな? 」

そう言いながら、彼女はベランダに
蒸し暑い夏の空気がそこにはあった
けれど、その蒸し暑さは 海の香りを運んでくる
深呼吸して目を閉じた彼女
その唇にキスをした
それは、真夏の海風の中での出来事
彼女の髪の香り
微かな波の音
きっと、頭上には夜空が広がる
けれど、夜空まで見上げる余裕などなく
彼女を抱きしめた

間接照明がほのかに灯る部屋
二人はベッドの中にいた
ベランダで抱き合ったのは2時間前の出来事
そこから、二人はねるべくプロセスを踏んで、今に続いた
とても、大好きな人と
少し微睡み
彼女がベットを出る気配がして目を開けた
彼女はベットから出ると、何も身に着けず
何も隠さずに、寝ている僕の眼の前に通り過ぎる
一度、立ち止まり、どこも隠さず、普通に服を着ている時のその仕草と変わらないままに、こちらを向き、柔らかいいつもの笑顔を見せ「シャワー 詫びてくるね」そう言って、バスルームへと歩いた。
その背中を僕はみていた

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これが・・・


飾ら無いと言うより 隠さない という感じ とは言え 彼女のその姿は
言葉で言えば 軽快で自然 なんの違和感もないところが あまりにもヌードという言葉からもかけ離れ、強烈に不自然だった。長く付き合ったこともなく、付き合いたての二人 彼女のその姿は #コケティッシュ  とは対語になる感じだった。
僕を信じている 愛しているからなのか それとも 彼女はこういうキャラなのか、ひたすら考えながらその景色を見ていた
けれど、その思いの中に、何一つとして否定的なそれはなく
極めて心地の良い景色がそこにあった
でも、その姿は とても愛らしかったのを強烈に覚えている。
その後の、人生で何度か同じ様な状況に違う相手で出会った、けれど、そのいずれもが、あの時に観た自然の空気を纏うことはなかった。

そして、もう一つの話は、先程の話とは別の女性で、時代も違う
僕が30代も後半の時の話

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超短編 裸よりも恥ずかしい


ベットでの会話

「あのね・・」

彼女がそう切り出したのは、ベットでのこと
今 僕は天井を見ている

「なに?」

そう問いかけると、彼女は面白いことを言い出した

「こうやって泊まるじゃない そうするとね、当たり前が結構大変になるのよ」
切り出しはそんな言葉だった

「うん なに?」

「あのね、お風呂に入るでしょ、そうすると、お化粧落として、顔を洗い、髪も洗いたいじゃない でもね、そうやってバスルームから出てきた私は、今の私とは別人かもしれないと思うと、髪は、洗えない、でも、洗わないと不安でしょ、だってね そこからいたすわけだし
だから洗って、ブローして、お化粧直して、お化粧はするけれど、してないと思わせる程度じゃなければいけないわ、だって相手がいることですものね、シャワーを浴びて、バッチリメイクなんて、違う意味でだめでしょ。
だから、考えに考えて、バスルームから出てくるのよね
さらに、それって、そのまま寝れないじゃない 今度は本気で化粧を落とすわけ、もう一度、シャワー詫びて、化粧落として眠ったとしてね、こうなると、貴方より先に起きて、もう一度お化粧し直してね、何事もありませんでしたよ、おはよう て 朝を迎えたら言わんないと いけないわけ。
特に癖っ毛の私は、大変なの」

そんな風に一気に彼女は行った。

「え・・ 気にしなくていいんじゃない」
そう僕が言うと
「気にしないで良いと言われれば、それはとても気にすることなのよ 正直、裸を見られるよりも全然恥ずかしいのよ」

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結論は無いのだけれど


裸と恋と男と女の出来事は
悩みと 喜びと 
今日はそんなお話でした


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