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まるで天使のような

"『ある人を捜してほしいの。いえ、見つけるというのじゃなくて、その人がいまどうしてるか確かめてほしいのよ。わかる?』"1962年発刊の本書は"心理サスペンスの女王"の代表作にして『最後の三行』で意味が変わるミステリ傑作。

個人的には良質な海外ミステリが読みたくなったので本書についても手にとりました。

さて、そんな本書はギャンブルで無一文になってしまい、しかも山道で知り合いの車からも降ろされてしまった青年クインが仕方なく"塔”と呼ばれる新興宗教の施設に助けを求めることになるのですが。そこで彼は今度は一人の修道女『祝福の修道女』からパトリック・オゴーマンという男の身辺調査を依頼されることになってしまい。。

と、冒頭から流れるように展開していくのですが。主人公のクインが【やる気があるんだかないんだか】とぼけた感じの私立探偵役で、その"あー言えばこう言う"的な口調も含めて面白かった。(翻訳の方、頑張ってます)

また、物語自体は主に"塔"と近くにある小さな町"チコーテ"を行ったり来たりしながら、少しずつ【登場人物たちの関係性が浮かび上がってくる】のですが。それでもラストの"どんでん返し"は全く予想がつかず"お見事!"と驚かされました。

古き良き私立探偵ミステリが好きな方にオススメ。

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