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天国

"私 角田先生が好きなの お願い 太朗から伝えてくれないかな そうしたら私 こころおきなくあの世へいけるよ"2023年発刊の本書は著者2冊目の短編集、表題作含め、遠い日の様々な想いがぎゅっと収録された珠玉の一冊。

個人的には表題作が気になって、著者の作品を初めて手にとりました。

さて、そんな本書は交通事故で亡くなった幼なじみが心残りがあって幽霊であらわれる『天国までひとっとび』バレンタインデーに担任に危うい片思いをする女子高生『2月14日の思い出』家庭教師との秘密の日々『家庭教師』少年少女たちの犬探しの冒険『迷子犬とわたしたち』の4作が収録されているのですが。

漫画らしい繊細な表現で、かって言葉にできなかった不器用な過去が描かれた作品が多く、どの作品も魅力的でした。

中でも、個人的に爽やかな作品が好きということもあり『天国までひとっとび』『迷子犬とわたしたち』の2作品は感情を寄せやすく、また開放感あるラストも気に入りました。

著者ファンはもちろん、様々な想いの形を描いた短編漫画を探す人にもぜひ。

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